キリストのあかしびと 公教会の教父たち

公教会(カトリック教会)の諸聖人、教父、神父らの伝記を掲載していきたいと思います。彼らは、クリスチャンの模範です。

煉獄での状態

2018-01-26 19:11:20 | 煉獄体験談
『他界からの火花 - 煉獄の霊魂の出現』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ

◆5、煉獄での状態

 煉獄では、わたしたちはみな、神のみ旨だけ望みます、これと異なり、地上では人は、いつも自分の望みをもっています。でも、煉獄では、わたしたちは、自分の望みではなく、ただ神だけのみ旨を大切にするのです。

 煉獄にいる霊魂は、神がお許しになるときは互いに話しあうことができます。しかしそれは言葉を使ってではなく、霊魂独特の方法によってです。もちろん、わたしがあなたと話しあうときは、あなたが純粋な霊でないので、言葉を使います。そうしないなら、あなたは、わたしのいいたいことがわからないでしょう。これも神がお許しになることです。

 煉獄には、何百万、何千万人の霊魂がいますが、この大きな数に比較して、その場所は小さいのです。霊魂のためにどんな場所が必要というのでしょう?まい日、何千人もの霊魂が煉獄にやってきます。そしてその大部分は、30年あるいは40年もの間清められなければなりません。

 ある霊魂にとっては、ある程度まで楽な状態にいますが、ある霊魂にとっては、そうでありません。わたしがこんなふうにいうのは、地上にいるあなたたちに理解させるためです。その正確なことを説明しようとしても、あなたたちには理解できないのです。

 ああ、もし、あなたたちが煉獄というものが、どんなに苦しいか、またここで苦しむ者は自分の責任で苦しむのだと考えたらよいのに。

 あなたたちの指導司祭に、このことを教えてあげなさい。それは、かれも以上のことをよく悟ることができてそれを人々に知らせることができるためです。

 神は煉獄の霊魂の祈りをききいれてくださいます。それで、かれらの祈りによって、あなたたちに数えきれないほどの恵みを与えてくださいます。

 あなたたちは、何かの恵みをもっと確実に得たいと望むなら、煉獄の霊魂のために祈りをささげて、そして、お取りつぎを願ってください。とくに聖母マリアを非常に愛した霊魂のために祈ってください。聖母はこのような霊魂をとくべつに天国に導きたいと願っておられます。

 ある霊魂は、本当の煉獄にずっといません。わたしもそうです。わたしは、昼のあいだ、あなたがどこに行っても、おともをして守っています。しかし、夜になってあなたが休むとき、わたしは、本当の煉獄にとじこめられ、大きな苦しみをうけています。

 また、ある霊魂は、自分たちの清めを煉獄においてではなく、罪を犯したところで果しています。また、ご聖体が安置されている祭壇のもとで、清められる者もいます。どこで清めの苦しみをうけているかは、問題ではありません。それにしても、ほんとうの煉獄の中でない場合は、苦しみは少しやわらげられます。

 煉獄にいるのは霊魂だけです。罪の本当の責任者は、体ではありません、霊魂です。なぜなら、体が霊魂にくっついていても、独立にできるものではなく、霊魂に服従しているからです。しかし、霊魂は体を道具として罪を犯したので、体がなくても、体がくっついているかのように、霊魂は清めの苦しみを受けています。


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