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マハロ船長の航海日誌2

ヒーブツーについてあらためて調べてみた

我らがAlizéのヒーブツーは、ランチタイム限定なんですが、本来のヒーブツーは荒天下の運用法です。・・・というのはヨット乗りなら誰でも知っていることかと思いますが、ヒーブツーを日本語で言うと踟躊(ちちゅう)なのですが、それを間違って覚えていて、漂躊(ひょうちゅう)と覚えていたました。本来は、漂躊は"ライツー"で、ヒーブツーとはちょっと違う運用法なのでした。


ここからは明和海運 海運用語集からの引用です。

踟躊(ちちゅう Heave to)
荒天に遭遇した時、続航が困難か航行に危険を感じた時、保安処置として風浪を船首から2~3点(1点=11.25°)付近に受けながら自力により操舵可能な速力でその場に停留し風浪に対しその姿勢を保つ方法のことをいう。


 漂躊(ひょうちゅう Lie to)
機関を停止して船を風浪下にそのまま漂流させ、風浪にさからわないようにする方法のことをいう。踟躊(ちちゅう)による船体姿勢が危険な場合にとられることがある。



ヒーブツーは、ヨットの場合はセイルとラダーを調整して船体姿勢を安定させるわけですが、やり方については以前書いた記事にリンクを貼っておきます。→ここをクリック 
ライツーは、ヨットの場合はシーアンカーや長いロープ等の抵抗物をスターンまたはバウから流して船体を安定させる必要があると言われてます。(シーアンカーは、うまく開かないトラブルもあるようです。ロープの場合は、ロープに古タイヤや浮きなどの抵抗物を付けなければ効果が薄いと聞いたことがあります。)


しかし、風下に陸地がある場合は、これらの荒天運用法はかえって危険に陥るので、世界一周もされた池川ヨット工房の池川さんは、荒天帆走についてこう書いておられます。→リンク先


我らがAlizéのデイセーリングでは、そもそも荒れた海には乗り出さない主義なので、ランチタイムのヒーブツーはともかく、荒天でのヒーブツーもライツーも死ぬまで経験することはないでしょう。(経験した日が最期の日になる?)
万が一荒れた海に遭遇しても、池川さんの言う「荒天でも出来るだけ最後まで帆走せよ」の実践が一番なんでしょうねぇ〜。(でも、やっぱり、"そういう海には出ない"のが最善!)


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コメント一覧

マハロパパ
遭難した洞爺丸に半年前に乗船さん
どんなに大きな船でも、天候判断を誤り、操船を誤ればあっという間に転覆の運命にあるのですね。いつでも安全第一の精神を忘れてはならないと思います。
遭難した洞爺丸に半年前に乗船
今日、9月26日は台風15号で遭難した、史上最悪の海難事故になった青函連絡船の洞爺丸遭難から丁度70年になります。
洞爺丸の機関運転が健在で Heave to が出来たら、横波と横風を喰らって転覆する事は無かったと聞く。
台風15号の進路を読み誤り、青森からの到着便に桟橋を開けて、函館港外で錨を降ろして停泊していた時に風雨と波が勢いを増して、機関室に浸水して機関停止してなすすべもなく・・・。
小生はその年の海難事故から半年前の3月に、父の北海道への赴任途上で家族と一緒に洞爺丸に乗船しました。
昭和天皇の終戦直後の全国行幸のお召船にもなった、言わば青函連絡船のフラッグシップである本船が遭難する事になるとは。

私はフォレスターの海洋小説の愛読者でもありますが、帆船時代の荒天に遭遇した時の人智を総動員した対処には、読んでいて胸が熱くなった記憶も。ヨットマンの行く手に幸いあれ!!!
マハロパパ
行燈入道さん
最近は天気予報が詳細になってきたので、天候急変のリスクは低くなってきました。しかしそれでも予想外のことは起きるもので、万が一の対策は考えておく必要があります。
私の対策は"リスクは極力とらない。"というもので、要するに危なそうな日は出航しません(笑)
行燈入道
子供の頃船釣りに出かけ、
あっという間に嵐にあった事があります。
その時に海は怖いなぁ〜と、つくづく思い
ました。荒天に遭遇し無いに越した事は
ありませんが、万が一って事もあります。
パパさんさんのようにしっかり予習して
おくのは、大変大事な事と思いました。
続航が困難か航行に危険を感じた時、
保安処置ヒーブツー大事ですね。
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