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太陽が見てるから

プロレス話を中心に日々思う事を書き留めます。

スターダム3・29後楽園ホール~”世Ⅳ虎vs悪斗”後の聖地に命懸けの決意!新王者・宝城カイリ!

2015-03-29 23:09:05 | プロレス
”あの事件”が起こるまで、世の中の人がどれだけ世Ⅳ虎や安川悪斗という女子プロレスラーを知っていただろうか?
リングでの衝撃、示された惨劇、潜んでいた火種。それらが膿となって流れたあの日。
狂騒する時代。加害者は誰だ、決め付けて叩きだす腐った心ども。

間違いなくいえるのは、これが”伝えたかったプロレス”ではないということ。
人間が持つ感情をぶつけ合う以上は、喧嘩が時には起こるもの。
だが双方が腹の底からぶつかり合える戦いを、団体は”万全の体制”で作っていたといえるのか?疑いはどうしても団体…スターダムに向かう。
急ごしらえのおわびなんかよりも、伝えていくべきプロレスこそ見たい。

そんなスターダム。あの日以来の後楽園ホール。
世Ⅳ虎の無期限欠場、王座剥奪による「ワールド・オブ・スターダム」新王者を決めるトーナメント。4人参加。
1回戦から否が応でも体を張る戦いになった。

決勝で対したのは木村響子を下した宝城カイリと、彩羽匠を仕留めた紫雷イオ。
1回戦で肘を攻められていた宝城のテーピングが痛々しい。だが決勝でも場外で突進したところを鉄柱にぶつけられ、腕も捻られ続けた。全力で攻めようとも腕のダメージで攻め切れない場面も…。
しかしイオも1回戦で腰を痛めていた。逆エビなどで攻められる。
コーナー際でのフットスタンプを見舞った宝城だが、ここで足も痛めた?動けない場面もあった。
傷だらけの体…戦いがいつ終わるかもしれなくなった。
それでも立とうとする宝城。目を開いて相手を捕らえる。最後まで闘おうとするのが、プロレスラーの証なんだと思う。

”あの試合”の安川悪斗も…鼻が折れても闘いを全うしようとした。それが、プロレスラーの姿勢なんだ。
闘う者の命は周囲が守っていくべきもの。”あの試合”もレフェリー・和田京平の判断が正しかったから、”惨劇”なれど生命は守られた。
闘うなら後に退けない。プロレスラーの生きていく姿を見せる事が、世の中に伝わっていくべきもの!命を落とす姿なんかじゃなく。

イオのムーンサルトをかわした宝城。逆にコーナートップに上がってダイビング・エルボードロップを腰に連発!そして上に向かせてのダイビング肘爆弾で3カウントを奪った!
1週間前の大阪大会で目の下あたり?頬が切れた宝城は絆創膏を張っていた。だがこの日の2試合はそんなもん比べ物にならないダメージが襲ったと思われる。それでも栄冠の時まで沈まなかった。
世間は派手な話題を求める。それは快楽の一粒。だけど、闘う人間に思いを持つ事が出来たら…きっとプロレスは、”伝わる”。
「あの試合があって、プロレスを考え、仲間を考え、眠れない日もあった。
私は今、プロレス界で一番弱いチャンピオンかも知れません。だけど、プロレスが好きな気持ちは負けません。誰の挑戦も受けます」
プロレスは常に世間の疑問と批判に晒されるモノなのかも知れない。
だけど、そこに力を与えられ、与えていく関係が存在する。興奮を楽しさを伴って進んでいく。
エンターテイメントとざっくり言えるほど、簡単なもんじゃない!そこには闘う者たちの、命懸けの決意があるんだ!

エンディング。全試合前に会場で挨拶した安川は新王者に張り手!祝福ムードよりも、「しぼんだ肉体を鍛えて帰ってくるからな!」と骨折からの復活を高らかに宣言。
起きた事件は消えない。だけどプロレスは生きている。志がそこにある限り。
今日は最高だったぜ、悪斗!
頑張れ、宝城カイリ!
そして、世Ⅳ虎…必ず戻ってこい!

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