一陽来復~近藤聡彦のファゴットブログ~

ニューヨーク帰りのファゴット奏者が綴る下関音楽日記

「見上げてごらん夜の星を」

2024年08月14日 | 動画
いろいろ忙しくて紹介し損なっていましたが、
今年のリサイタル動画の最後です。
アンコールで演奏した坂本九さんの「見上げてごらん夜の星を」

こういう曲をアンコールにすると、
「アンコールが一番良かった」と大体言われますが笑、
ここまで知らない曲ばかりだったと思うので、
最後まで聴いて頂いてありがとうございました

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Williams Conducts Olympic Fanfare and Theme

2024年07月29日 | 動画
パリオリンピックが始まりましたね。
シカゴ交響楽団がアメリカ選手団の健闘を祈って、
ジョン・ウィリアムスの「オリンピックファンファーレとテーマ」を、
YouTube公式アカウントにアップ。
指揮はジョン・ウィリアムス本人
昨年3月の演奏です

アメリカのオケはこういうかっこいい曲得意だよね
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アギーラさんの「サンセットソング」

2024年07月06日 | 動画
リサイタル動画5つめはアギーラさんの「サンセットソング」。
この曲は5年前'19年のリサイタルで演奏しましたが、
昨年アギーラさんが来日した折にお会いして、
彼といろいろ話すうちに曲の印象が変わってきたので、
もう一度演奏してみようと思いました。アギーラさんと対面

今回リサイタルで再演する事を伝えたらコメントを送ってくれて、
「一緒に撮った写真も載せていいよ。」と言ってくれたので、
両方ともプログラムに載せました。
写真はこれ


コメント全文 “it’s been six months since my visit to Japan where I had a chance to meet one of my favorite bassoonist: Akihiko Kondo, in beautiful Fukuoka. I wish I could attend his performance of Sunset Song today. This piece was inspired by California’s sunsets and the sun setting on the Pacific Ocean on a warm summer evening. I’m a way, as you hear this piece tonight on Shimonoseki, you can imagine me still seating at the shore across the ocean waving at you. I hope you enjoy my music and this performance”.

訳「美しい福岡で私のお気に入りのファゴット奏者の一人である近藤聡彦氏に会う機会に恵まれた日本訪問から半年が経ちました。今日、彼の「Sunset Song」のパフォーマンスに参加できたらいいのにと思います。この作品は、カリフォルニアの夕日と、暖かい夏の夜の太平洋に沈む夕日からインスピレーションを得て作られました。今夜、下関でこの曲を聴くと、海の向こうの海岸に座って手を振っている私がまだ想像できると思います。私の音楽とこのパフォーマンスを楽しんでいただければ幸いです。」

衝撃のラストです
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グロヴレーズの「シシリエンヌとアレグロ・ジョコーソ」

2024年07月01日 | 動画
リサイタル動画四つ目は、
グロヴレーズの「シシリエンヌとアレグロ・ジョコーソ」。

グロヴレーズは指揮者として活躍した人。
作曲家としても多くの作品を残しているけど、
そちらは現在ほぼ忘れられた状態。
ファゴット業界ではこの曲はまあまあ演奏される方なので、
僕も彼の曲はこれだけ知ってます

でもリサイタル当日に松川さんと話してて気づいたんだけど、
彼の没年は1944年なので今年没後80年なんですよね。
という訳で、この演奏はグロヴレーズ没後80年メモリアルという事で
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ダヴィッドの「小協奏曲」

2024年06月27日 | 動画
リサイタル動画3つ目は、
ダヴィッドの「小協奏曲」変ロ長調作品12。

ダヴィッドはライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のコンサートマスター。
メンデルスゾーンがヴァイオリン協奏曲を作曲した時に、
多くの助言を与え、その初演をした人です

ロマン派作曲家によるファゴットの為の作品は数が少ないので、
我々ファゴット吹きには貴重なレパートリー
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椿姫「乾杯の歌」

2024年06月24日 | 動画
リサイタル動画二つめは、
ヴェルディのオペラ「椿姫」から「乾杯の歌」
先日紹介したベートーヴェン「街の歌」の後に、
三人で演奏したアンコールです

ファゴットのコンサートは、
皆さんが知ってる曲なんてたぶん全然無いので、
アンコールは皆さんが知ってる曲を選ぶようにしています。

この楽譜は本来クラリネット、ヴァイオリンとピアノ用で、
僕はヴァイオリンパートのト音記号の楽譜を見ながら吹いています。
ファゴットの楽譜はヘ音記号とテナー記号なので、
読み間違わないようにドキドキしながら吹きました
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ベートーヴェン『街の歌』

2024年06月21日 | 動画
先日のリサイタル動画をYouTubeにアップしました。
ライブなので傷があったりしてちょっと恥ずかしいですが、
まあ見てやって下さい

先ずはベートヴェンのピアノ三重奏曲第4番 変ロ長調 作品11「街の歌」。
原曲はクラリネット、チェロとピアノの為に書かれた曲ですが、
今やチェロパートをファゴットで吹くのは当たり前。
クラリネットパートはヴァイオリンやオーボエでも演奏されています。

実は昨年9月の下関チェンバーアンサンブルのコンサートで、
この曲をヴァイオリンの志村寿一君と演奏し、
「いい曲だなあ。クラリネットともやってみたいなあ。」と思ったので今回選曲しました。
昨年のヴァイオリンとの演奏ベートーヴェンの「街の歌」

今回のゲスト、クラリネットの松川久美子さんがいい音で演奏してくれました
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Why Oboes Are So Expensive

2024年03月29日 | 動画
タイトルの通り「なぜオーボエは高価なのか」を、
製造過程を紹介しながら解説しています。

ボディの黒い木が近年あまり採れなくて品不足だと聞くけど、
なるほど現地ではこんな感じで切り出してるんだなあ

YouTubeの設定で日本語字幕を付けて見ると、
より分かりやすいですよ
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3 pièces pour quintette de bassons - Peter JANSEN

2024年02月16日 | 動画
YouTubeを漁っていたらフレンチバソンのアンサンブルが、
ヤンセンの「ファゴット五重奏のための3つの小品」を演奏してるのを発見
1番を吹いてるのはパリ・オペラ座管首席で、
レ・ヴァン・フランセでも演奏しているジルベール・オダン。

みんな音色がモコモコモヤモヤしてないから、
誰一人埋もれずクリアに聞こえてる。
楽器がよく鳴ってて素晴らしい
コントラが他の4人と音色がちゃんと揃って、
全体の中でのバランスもよく取れてるなあ

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トゥリーナのピアノ三重奏曲第2番

2024年01月04日 | 動画
いろいろあって間が空いてしまいましたが、
最近YouTubeにアップした'19年リサイタル動画より、
2曲目はトゥリーナのピアノ三重奏曲第2番です

トゥリーナは音楽史的には近代に属するスペインの作曲家。
YouTubeでこの曲を聴いて、とてもかっこいいのでやってみたいと思い、
志村寿一君に弾いてもらいました。
でも聴いたのは普通のピアノトリオ版、
つまりヴァイオリン、チェロ、ピアノでしたが。
チェロパートをファゴットで演奏してる動画はまだ無いみたい

曲が盛り上がるので思わず熱演になりました
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グリンカのファゴットソナタ

2023年12月18日 | 動画
諸事情により遅くなりましたが、
2019年のリサイタルで演奏した曲の中から、
いくつかYouTubeにアップしたので紹介したいと思います

1曲目はグリンカのファゴットソナタ。
この曲は本来ヴィオラソナタとして書かれましたが、
現在ではファゴットでも演奏されています。
原曲はニ短調ですがファゴットの音域に合わせてト短調に移調されています。
この曲はグリンカの遺作なので、
今ではファゴットでも演奏されているとはグリンカも知らないはず

コロナ禍の前、4年前のライブなので今聞くと細かな傷や、
気に入らないところがあったりしてちょっと恥ずかしいですが、
まあ聞いてやって下さい
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フンメル編曲の「田園」

2023年10月23日 | 動画
今年9月の「下関チェンバーアンサンブル 室内楽コンサートvol.7」から3曲目は、
フンメル編曲によるベートーヴェンの交響曲 第6番「田園」より第1楽章。

フンメルはベートーヴェンの8歳年下ながらピアニストとしては良きライバル。
彼はベートーヴェンの交響曲を1番から7番まで同じ編成で編曲しており、
これらは当時録音再生機器がまだ無かった一般家庭で演奏されて親しまれていました

オーケストラのパートをそのまま移してきたのではなく、
いろいろ考えられていて、ちゃんと室内楽になっているのが面白い。
今回はチェロの楽譜をファゴットで演奏しましたが、
編成が手頃なので他の楽器に置き換えも出来そうだし、
こういうのはもっと演奏されればいいよなあ

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ベートーヴェンの『街の歌』

2023年10月05日 | 動画
二つ目の動画はベートーヴェンのピアノ三重奏曲 第4番 変ロ長調『街の歌』。

本来はクラリネット、チェロ、ピアノの為に書かれたんだけど、
最初の出版からクラリネットをヴァイオリンに置き換えた楽譜も同梱されてたそうで、
ヴァイオリン、チェロ、ピアノで演奏することもあるし、
最近はチェロパートをファゴットで吹く事も多くて、
クラリネット、ファゴット、ピアノでも演奏されています

演奏して思ったけど、この曲は勢いがあってとてもいい曲。
作曲当時26歳の、活き活きとして迷いが無いベートーヴェンが想像出来る。
この曲が人気があるのも納得

次はクラリネットとやってみたいなあ
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ベートーヴェンのフルート、ファゴットとピアノのための三重奏曲

2023年10月01日 | 動画
9月10日に下関市生涯学習プラザで行った、
「下関チェンバーアンサンブル 室内楽コンサートVol.7」。
本番の動画をYouTubeにアップしたので紹介します

一つ目はベートーヴェン「フルート、ファゴットとピアノのための三重奏曲 ト長調 WoO37」。
ベートーヴェン15歳の頃の作品で、アマチュア音楽家の男爵の為に書かれ、
その家族達によって初演されました。

どの楽器も難易度結構高め
ファゴットはまあまあ高めの音域で延々と吹く事が多く、
彼の交響曲ではお目に掛からないような高音も書かれてて、
それなりに大変でした

フルートの石飛祥一先生は、
僕が中学生の時、部活に指導にいらっしゃっていたのをよく覚えています。
あれから時を経て今、同じ舞台でこうして一緒に演奏出来るのはうれしい限りです

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レヒトマン追悼

2023年09月01日 | 動画
5月27日のリサイタルで演奏した、
バッハのコラール幻想曲「来たれ、異邦人の救い主よ」と、
ウェーバーの「アンダンテとハンガリー風ロンド」の2曲は、
長年イスラエル・フィルの首席ファゴット奏者を務めた、
モルデカイ・レヒトマンさんによる編曲でした

彼はオーケストラ退団後も指揮や編曲、後進の指導に積極的で、
彼がニューヨークに滞在している時は、恩師ヒンデル先生から、
「彼のレッスン受けてみるといいよ。」と言われていたけど、
まだマネスで大学生をやってる身だったので、なかなかタイミングが合わず、
遂に教えを請うチャンスには恵まれないままでした

帰国後、彼が自分のリードメソッドを出版して、
宣伝の動画をYouTubeにアップしてるのを発見。
(過去記事「The bassoon reed - my system - by Mordechai Rechtman」
出版社に注文して入手し、いろいろ勉強させてもらいました。
(過去記事「オランダから到着」
YouTubeには他にも指揮者としての彼や、ファゴットを吹く動画がアップされていて、
その90歳超とは思えない、しっかり鳴ってよく響くいい音に圧倒されました

今年のリサイタルが終わってひと息ついたところで、
「そういえばレヒトマンさんはお元気なのかな?」と思い、
英語版ウィキペディアを見てみたら没年に書き込みが?
「ええっ彼亡くなってしまったのか。え?これって
そう、彼の命日は今年の5月27日。正にリサイタルの日。
気づいて鳥肌が立ちました。享年97歳。
そういえば最近93歳、94歳と演奏動画を上げてたけど、
95歳以降の動画は上がってなかったなあ。
今年のリサイタルは同じく演奏したガーフィールドさん99回目の誕生日でもあったので、
何だか忘れられない日になってしまいましたよ

日本でこんなブログ記事を書くのは僕くらいかと思うので、
ここにいくつかレヒトマンさんの動画を紹介しておこうと思います。
ショート動画も紹介したいけどブログに貼れないみたい

グリンカ「悲愴トリオ」のソロ。御年94歳

同じく94歳のドニゼッティ「愛の妙薬」のソロ
こんなの見ると振幅の大きいビブラートって必要ないよなあ。

息とリードのバランスがバッチリ取れてて素晴らしい
僕もこれくらいの歳になってもまだファゴット吹いていたいなあ
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