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COMBAT PHOTOGRAPHER

まだまだ銀塩写真機に使い続けるブログ

米軍旧型金属階級章

2005年10月11日 15時01分15秒 | ミリタリー
さて、お次は第2次大戦頃まで使用された米軍の将官用の金属階級章を紹介します。



星1つの准将の階級章です。
1次戦から2次戦くらいまで使用されていたそうです。
朝鮮戦争の頃には殆ど姿を消しました。
裏は現用の物と同じくクラッチバックです。



現用の物との違いとして、表面の仕上げがあります。
現用の物は表面は凹凸が無くツルツルですが、この当時の物は網目のようなモールドが施されています。
これは、陸軍の制服がブルードレスだった頃の、肩章式の階級章の刺繍の星章を象った為と言われています。
よく見てみますと、結構細かくて手間が掛かっている事が分かります。

Special Boat Squadron部隊パッチ

2005年10月11日 03時02分38秒 | ミリタリー
今日は第2次大戦中のイギリス軍SAS D中隊 Special Boat Squadron の部隊パッチをご紹介します。

まずは写真をご覧下さい。



カジキマグロが101の0をくぐっている図案の手刺繍のパッチです。
太めの毛糸で刺繍されています。
残念ながら、図案の由来などは不勉強の為分かりません。



パッチを裏から見たところです。
手縫いでしっかりと縫われている事が分かります。


さて、今回ご紹介したSBSという部隊ですが、SAS内の舟艇による襲撃を任務とした部隊だそうでして、対テロ部隊である現SBS(Special Boat Service)とは別の組織です。
Special Boat Squadronの方は第2次大戦後に解散していて現存しません。

ローカルメイドD.I(Beercans)

2005年10月10日 00時03分52秒 | ミリタリー
今日は米軍の「ディスティンクティブ・インシグニア(クレスト)」(以降D.I)のバリエーションでベトナム戦争時に使用された「ローカルメイドD.I(通称Beercans)」(以降Beercans)をご紹介します。

ベトナム戦時、野戦服へのインシグニア不着が目立つようになります。
これは、被服を一旦集めて洗濯し、再度持ち主の元に戻す事が困難な事と、消耗の激しい野戦服を洗濯後再支給するよりも新品を支給し直すほうが理にかなっていた為です。
これにより、前線の兵士はパトロールから帰還した際に今まで着用していた被服を着替え、サイズの合った被服に着替え直すようになりました。

こうなりますと、被服を替える度に部隊章や階級章を縫いつけ直すのが面倒な行為になります。
そこで、下士官用にピン留めの金属製の階級章が普及しました。
その後、部隊への帰属意識・士気高揚などを目的に金属製部隊章D.Iが使われ始めます。

あらゆる装備品と同様にこのD.Iもローカルメイド品が作成されました。
それが今回ご紹介する「Beercans」です。

まず、最初に「Beercans」とはどのような物かご覧下さい。



ちょっと分かり難い写真ですが、これが「Beercans」です。
黒い円形の物はベレー帽です、台布代わりに使用しています。
図案は本国製の物と同じですが、素材と製造法が違います。

まず、本国(米国)製ですが、図案は七宝が張られていますが、「Beercans」は表面が塗装されています。
次に製造法を紹介します。(間違いがあるかもしれませんので参考程度でお願いします。)

1.元の図案に従った型(判子のような物)を作成します。
2.ビール缶のような薄い金属板(鉄や真鍮)を図案に合わせて切り抜きます。
3.型に薬品(ゴムとも言われています)を付けて、切り抜いた金属板に押し付けます。
4.金属板を酸に付け置きます。
5.薬品を塗った箇所とそれ以外の箇所で段差が出来るので元の図案に従い彩色する。(手塗り)
6.ピン留めの金具を付ける。
7.完成

どのような風合いになるかは次の写真をご覧下さい。



ピントが合わず、ボケた画像で申し訳ありませんが・・・。
写真は第9歩兵の「Beercans」ですが、表面に凹凸があるのが分かると思います。(特に龍の鱗の辺り)



こちらは南ベトナム軍の「Beercans」で、第81攻撃中隊の部隊章です。
米軍の物と比べて凹凸が少なく、のっぺりとした感じがします。
元の色は背景は赤のはずなのですが、目立たないようになのか全体に暗い色を上から重ね塗りしています。(裏面は黒色が塗られています。)
尚、「Beercans」に書かれている文字「THAN HO」(アクセント記号略)は「Sacred Tiger(神聖な虎)」という意味との事。



こちらは海軍部隊の物のようですが、詳細は不明。
のんびりと調べています。
図案はPBRですからTF-116関係なのかなぁと思っていますけど・・・。



「Beercans」を裏から見たところです。
この画像からも、「Beercans」の薄さが分かると思います。
「Beercans」と呼ばれる由縁ですね。
左はクラッチを使用して留めるクラッチバックの物、右は安全ピンのように留めるピンバックです。


さて、ご紹介致しました「Beercans」ですが、残念な事にフェイク品(または現地のお土産レベルの戦後生産品)が存在します。
見分け方は残念ながら存じませんが、当時の実物として保障出来るような品(当時従軍していた方から放出された物 等)で表面が錆びたり、腐食している品は見た事がありません。
当時の物である可能性が低いと言われた物ほど表面などに腐食があったりします。
これは、恐らく短期間で当時の風合いを出す為に地中に埋める等、当時の使用状況とは明らかに違う環境に置いた為ではないかと考えます。
よく考えれば、塗装面から錆びるのはおかしいですよね。
そんな中で、由緒正しい偽者という物も存在します。
とある特殊部隊の「Beercans」なのですが、実物は存在が確認出来ない(恐らく作られていない、もしくは極少数)のですが、何故か大量な在庫が存在します。
実は私、コレが欲しかったりします。(笑)
場所によっては安く入手出来る(当時の物ではないと説明されています)そうですので買っちゃおうかな。

慰問の薬

2005年09月01日 20時43分21秒 | ミリタリー
今日は「組合せ 慰問の薬」をご紹介します。
とは言いましても、古い物とは言え、薬品ですから薬事法の問題で中味は破棄されています。
よって箱のみのご紹介となります。



まずはパッケージの写真です。



中はこのように薬が詰められています。



解熱鎮痛剤「大同 解熱丸」です。
「滋賀県寺庄 大同薬化学研究所」製造
効能 「感冒、頭痛、神経痛 等」
用法用量 「大人は一回五粒、十五才以下八才まで一回三粒、七才以下五才まで一回二粒、四才以下用いず。
何れも一日三回白湯又は清水にて服用」となっています。



口香料「眞 心」です。
同じく「滋賀県寺庄 大同薬化学研究所」製造
本剤の活用 「悪疫流行の時、気分悪しき時、口中悪臭の時、音聲を使う時、執務勉強の時、疲労倦怠の時、船車旅行の時、運動散歩の時、集會観劇の時、宴會喫煙の時、食前食後、訪問接客の時 等日常之を「護身薬」として絶えず活用あれ」との事。
用法用量及び効能 「一回三-五粒を一日数回用ふ 本剤を服用せば気分を爽快にし精気を増進す」とあります。



皮膚健康薬「オーミメンタム」です。
こちらも「滋賀県寺庄 大同薬化学研究所」製造
今更説明する必要も無いくらいに有名なヒビ・あかぎれ、しもやけなどに用いる薬です。
この薬には何故か値段が書かれており、制定正貨20銭のようです。



「虔脩支那 六神丸」です。
こちらも「滋賀県寺庄 大同薬化学研究所」製造・・・って全部大同薬化学研究所製でしたね。
効能 「時邪、呼吸困難、喉頭加多児、慢性喉頭炎、百日咳、気管支加多児、喘息、肺炎、肺炎加多児、胃病、痢病等に良し」
用法用量 「大人は一回一粒を用ひ重病患者にありては三粒を白湯に溶解して一度服用すべし、小児にありては一粒を白湯に溶解して分服すべし」

以上で「組合せ 慰問の薬」の紹介を終わりますが、おまけとしまして「星秘膏」をご紹介致します。



「星秘膏」とは、突撃一番(コンドーム)との併用を目的とした薬剤です。
薬箱に「陸軍需品廠」と書かれていますので昭和17年以降に製造された物と思われます。(陸軍需品廠の設置が昭和17年の為)
休暇で外出する際は「突撃一番」と「星秘膏」を携帯しないと外出が許可されなかったと昔聞いた事がありますが、伝え聞きなので参考程度のお話と思って下さい。

本日の入手品

2005年08月07日 00時01分31秒 | ミリタリー
ブラックホールから帰ってきて、ようやく一息つきました。今日の入手品をご紹介します。



上の写真は第2次大戦時のアメリカ軍の情報学校の兵科章です。情報部を示すスフィンクスとランプを配しています。ランプは知恵を示しているので学校関係の徽章によく使われるそうです。



次の写真は南ベトナムの拳銃所持証です。2つ折りになっています。



こちらが開いたところです。元の所持者は警察官だったようです。スミス&ウェッスンを所持していたそうです。



こちらはARVN(南ベトナム軍)の参謀勤務章の兵用の物です。将校用の物の同様のデザインですがリボンの縁が緑色になっているそうです。(実物は未見ですが・・・)尚、本来は本章は七宝が施されているのですが剥がれてしまったようです。



こちらはARVNの戦傷章です。リボンにダメージがありますが、こればかりは仕方が無いですね。



こちらは第2次大戦時のドイツ軍の将校用の革手袋です。薄手の白革で作られています。映画の演出みたいに手袋で顔を叩かれたり(インディジョーンズ等)しても大して痛くないですね。



手首のスナップボタンのアップです。ちょっと見難いですけど、鳥かご(バードケージ)のような形状のボタンを使用しています。



最後はARVN兵の制服姿を写した写真です。
将校用制服は4つポケットの上着なのですが、兵下士官の制服はアイクジャケットのような2つポケットの短ジャケットスタイルでした。
生地は将校用・兵下士官用共に米軍の将校用制服のようなチョコレート色でした。
ボタン金色の真鍮製、鷲に盾をあしらったデザインです。
実は実物の制服もあったのですが、収納場所が無いので写真だけ頂いてきました。

フルカラーインシグニア

2005年08月05日 02時57分42秒 | ミリタリー


今日はベトナム戦争時の米軍の布製医療兵科章をご紹介します。

写真の兵科章は医療部隊の兵科章で杖に2匹の蛇が絡み付いている図案です。
ベトナム戦争というとサブデュード(減色された)インシグニアを思い浮かべる方も多いと思いますが、初期においてはフルカラーのインシグニアが使われていました。
素材は目の詰まったコットン製(ユーティリティシャツと同じ生地)で黄色の糸で刺繍されています。
着用位置は左襟。

さて、写真の徽章ですが、中央部に黒色糸で「D」と刺繍されています。
これは「Doctor」のDではなくて「Dentist」のDを表しています。
何故、わざわざ歯科医を識別する必要があるのでしょうか?
それは手術の時の麻酔担当は歯科医が行う事になっていたからです。
歯科医療で麻酔の扱いに長けていた為、白羽の矢が立ったのでしょう。

チェコ陸軍将校用制帽

2005年08月02日 12時13分34秒 | ミリタリー
画像を続けて貼るテストを兼ねまして、今日も古いもの関係の物をご紹介します。
今回の物は第2次大戦中のチェコ陸軍の将校用の制帽です。


鍔は布製。
鉢巻はクラウン部や鍔と同生地。
顎紐は幅広な茶革ですが、素材は不明。
尚、一般的な将校用制帽とはシルエットに違いがありますが、理由は後述します。

2枚目の写真は帽章をアップです。



ライオンを象った盾に交差した剣の図案です。
兵用の帽章は交差した剣が省かれますがそれ以外は同様のデザインです。





さて、先程「一般的な将校用制帽とはシルエットに違いがある」と書きましたが、実はこの将校用制帽はチェコ本国製ではなくて英国製なのです。
帽子に使われている生地の色合いやシルエット(形)が英国陸軍の将校用制帽に似ています。

ドイツ軍のチェコ進駐によりイギリスに亡命したチェコ陸軍の将校が英国で仕立てさせた物と思われます。
支給されたイギリス軍の制帽を改造したとも考えられますが、顎紐の形状が違うなど、個々のパーツがイギリス陸軍の物とは若干の違いがあるので恐らく違うと思われます。

(注釈: チェコ陸軍の将兵は当初フランス軍の支援を受けていたのでイギリス到着時にはフランス軍の制服を着用していましたが、後にイギリスの支援によりイギリス軍の制服が支給されました。)



最後に帽子の裏地に貼られているラベルのアップです。
骨董品でも「NEW ENGLISH FASHION」

PTボート徽章

2005年08月01日 02時07分22秒 | ミリタリー
デジカメ(今年の福袋に入っていた)の撮影と画像のアップロードのやり方を学ぶのも兼ねまして、写真を一枚貼ってみたいと思います。

写真は米国海軍のPTボート(快速哨戒魚雷艇)のバッジ(徽章)です。
(第2次)大戦時の物で留め金はスイングバック式になっています。

実物は結構傷や汚れがあり、使用感があるのですが、写真ではあまり目立たなくなっていますね。