こんばんは。あっという間に11月も後半になってしまいました。
さて今日ご紹介する映画は国内外で数多くの賞を受賞し、2012年香港電影金像奨でも作品賞、監督賞、主演男優・女優両賞、脚本賞など主要部門を独占した、許鞍華(アン・ホイ)監督、劉徳華(アンディ・ラウ)、葉徳嫻(ディニー・イップ)が共演し、実話をもとに描いた作品です。
正直、こんなに早く日本で公開が決まるとは思っていなかったので、香港映画ファンとしては嬉しい限りですね
では『桃さんのしあわせ』の大まかなあらすじです
ロジャー(アンディ・ラウ)は映画プロデューサー。家族はアメリカに移住し、独身の彼は13歳のころから彼の家に住み込みで働いている家政婦の桃(タオ)さん(ディニー・イップ)と一緒に暮らしている。ある日桃さんが脳卒中で倒れ、リハビリが必要と診断される。もう以前のように働けないと悟った彼女は、自ら老人ホームに入ることを決心。桃さんに身の回りの世話をしてもらう日常を当たり前のように思っていたロジャーだが、老人ホームに入った彼女を見舞ううち、改めてその存在の大きさと深さに気づいていく…。
人生を生きていく上では避けて通れない介護問題・老いがテーマになっていますが、映画自体はかなりキレイにまとめられていると思います。
香港に限らず日本でも介護施設に入居出来る方は相当恵まれた環境にいると思うので、実際にこの状況になれば恐らくこんなにキレイゴトでは済まないだろうなぁ、と。
普通の会社員であれば、行きたい気持ちはあってもそう度々足も運べないでしょうし、お金の問題もありますし。
なので、映画の中で「僕と桃さんは恵まれていると思う」というロジャーの台詞が出てきますが、まさにその通りだと思います。
ただ映画の中ぐらいは、綺麗に最期を迎えてもいいんじゃないかな、というのが私が一番に感じたことですね。
幸いにも両親は今のところ元気でいてくれていますが、いつまでこの生活が続けられるかなと感じたのも事実で、色々な面で考えさせられる映画でした。
ちょっと真面目に書きましたが、ここからは映画について更に詳しく。。。
まずこの映画の原題は、『桃姐』
香港では親しい間柄であれば、自分より年上の女性に対して名前のあとに“~姐”と付けて呼ぶのが一般的です。
また、仲が良ければ名前の前に“阿~”と付けたりしますね。なのでロジャーのお母さんが同い年ということもあり、桃さんのことを“阿桃(アタオ)”と呼んでましたね
こんな感じで、今でも香港の家庭には家政婦(お手伝い)さんがいるのが一般的です。
理由は香港は家賃がハンパなく高いため、夫婦共稼ぎじゃないと生活出来ないんだそうです。
なので子供の送り迎えとか、家事全般を一般の家庭でもお手伝いさんに委ねている状態です。
でも、今はほとんどがフィリピン人やインドネシア人のようですが。
まぁ、私はこういう生活をしたことがないので、あまりピンとはきませんけれど
私は本当に香港が大好きで実際訪れた回数も一番多いのですが、この映画では香港の日常生活を垣間見ることが出来るのも見所の1つです
老人ホームでの仲間との会話が心地いい~。広東語だから余計にそう感じるのかな
↑↓どちらも好きな場面
しかし何と言っても、この映画はディニーさんと華仔(アンディ)の自然な演技に尽きます!!2人の距離感が絶妙なんですよね。
主役の桃さんを演じたディニー・イップさんについて。。。
元々は香港の歌手でいらっしゃるということですが、実際はこんなにお若くて綺麗な方が演じてらっしゃったんですよ~。ビックリですよね
華仔がノーギャラで出演したこの映画、過剰な演出がない分だけ素晴らしい出来上がりになりましたね
あとは香港映画ではお馴染みの、ゲスト出演の面々も楽しみの一つです
久々に心温まる作品でした
それでは公式サイト→桃さんのしあわせ
そして予告編
映画『桃(タオ)さんのしあわせ』予告編