青木村田沢・朝光堂の石幢
温泉のある小さな村・青木村。山の中に建つ朝光堂の入口は獣除けの金網フェンス。このフェンス、最近の里山ではよく見る光景になってしまいました。朝光堂が建つ一帯は集落の墓地の中で、古い形の墓石が見られます。板碑から変化した駒形で上部が半円形にえぐられている形が古い墓石、江戸時代初期のものです。
朝光堂の境内に変わった石幢がありました。笠は破風付きで龕部が二重になった石幢です。二重の内側に六地蔵、外側に丸や三角の窓がつけた龕を被せているものです。したがって地蔵は丸や三角の窓からのぞくように見なければなりません。こうなるとカメラでの写真撮影は無理で、スマホでなんとか撮れました。
石幢の竿に「湯本中/善女人」銘があり、境内の案内に「村指定文化財六地蔵 元禄四年(1691)湯本の女の人たちが浄財を出し合って奉納したもの」とありました。湯本は田沢温泉。
境内には左手を頬にあてる逆手の如意輪観音がありました。
(地図は国土地理院のホームページより)