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偏平足

里山の石神・石仏探訪

石仏232青麻山(茨城)

2009年12月30日 | 登山

青麻山(あおそさん) 敬神碑(けいしんひ)

232 【データ】青麻山 395メートル▼25000地図 上小瀬▼最寄駅 JR水郡線・常陸大宮駅▼登山口 茨城県常陸大宮市下檜沢▼石仏 青麻山山頂

2321 【案内】青麻山の登山口は、下檜沢の一矢神社から熊久保川上流に200メートルほど登って右手に下る道で、この林道が山頂まで続いている。道は山麓の人たちが山頂にある青麻神社にお参りするために作られた道である。軽トラックなら神社鳥居まで入れそうだが、普通車は中腹にある不動石仏=写真下=の先の広場まで。登山なら麓の一矢神2322 2323 社あたりから登るのがおすすめ。山頂にある青麻神社は宮城県仙台市宮城区岩切の鎮座する神。ここから勧請されたことが、山頂に建つのは青麻神社境内ある敬神碑に記されていた。「当社ハ文政五年三月邑人小室善十多年信仰ノ奥州青麻三光神社ヲ此霊峯ニ勧請 氏神トシテ尊信スルヤ中風除虫切守護ノ霊験灼然タリ 恩頼ニ浴スル者近郷ニ及ブ2324 2325 上郷民御神徳を敬仰シ 春秋ノ祭典奉仕以来百有余年ヲ経タリ 時ニ小室善十ノ末裔長勇氏高祖父ノ意ヲ継承シテ七畝歩ノ土地を寄進 敬神ノ誠ヲ捧グ氏子之ヲ記念シテ神恩ヲ謝シ百五十年祭ノ式典ヲ挙ゲ桧二千本ヲ植栽シテ神恩ヲ謝シ奉ル 昭和三十四年四月 宮司頼伸謹書」。

 【独り言】神社の境内には記念碑(創建・寄進・参拝など行事、事柄を記す)、顕彰碑(人の功績、美徳をほめたたえる頌徳・遺徳・表徳など)、慰霊碑(忠魂・戦没)など、文字をびっしりつめ詰め込んだ石碑が建てられています。そのなかで敬神碑は、敬う神の事柄を後の世に伝えるために造られた石碑で、神社に祀られている神2326 とその由来やそれを建てるまでの経緯も記されているので、石仏を調べている者としては押さえておきたい石造物なのです。しかし書が漢文だったり書体が草書だったり、また時間の制限もあったりして、登山のついでに境内をのぞいただけの者にとっては手ごわい相手で、どうしても必要なもの意外は関わりたくない石造物なのです。それにだいたい日当たりの悪い境内の隅の方にありますから、できるだけ避けるようにしています。ところが青麻山山頂の敬神碑は書体が楷書で分かりやすく、文字数も少ないので読んでみる気になりました。そこには奥州仙台にある青麻の神を、この常陸大宮の山間にある村に勧請した者として小室善十という名が刻まれていて、改めて敬神碑の重要さを知りました。

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