澤 竜次『ブルジョワの午後』

ミュージシャン澤 竜次のブログ。

親愛なる

2013-06-01 23:46:11 | ブログ

6月になりましたな。

黒猫チェルシーの自主企画ライブである「毛細血管GIG」、
仙台にて出演してくれた勃発とオワリカラ、東京にて出演してくれた小林太郎君とゴールデンローファーズ、神戸にて出演してくれたHAPPYとおとぎ話、名古屋にて出演してくれたワニのいる生活と、神戸から引き続き出演してくれたおとぎ話、
そして観に来てくれた皆さん、改めてありがとうございました。
ただただひたすら各日楽しく、本当に自分たちにとっては贅沢なイベントだと思います。

自主企画ライブというものを自分達は去年から始まった「毛細血管GIG」以前には殆どやった事が無く、
とくに東京へ出て来てから定期的に出演しているホームと言えるようなライブハウスがあるわけでも無く、
バンド友達や知り合いも年数を重ねる毎に増えて来たけれども、
もっと自分達が好きなバンドや新たに知って刺激を受けたバンドに対して自発的に、積極的に声をかけて一緒にライブ出来る場を設けられたら最高じゃないか、
という単純な思いがこのイベントの発端です。
次回からもとても楽しみだ。お楽しみに。


bloodthirsty butchersの吉村秀樹さんが亡くなった。
どうもしっくり来る言葉が見当たらない。
どれだけbloodthirsty butchersというバンドが大好きか、どれだけ吉村さんの奏でる音に影響を受けたか、
その多大なる思いを、もはや誰に伝えたいのかさえ分からない。
ここ最近はブッチャーズのライブに行けていなかったから、
7月のofficial bootlegには絶対に行こうと決めたところだった。
時が経つにつれ色んなバンドや人がなくなってしまって、
正直心の底からで生で観たいと思えるバンドはブッチャーズだけだった。
でも、回数は少ないかもしれないけどあれだけ最高のライブを観る事が出来たのだから、
行けなかった時へ後悔はしない。
いつ観ても、記憶にこびりつく様なライブだった。
この先もたぶん俺はブッチャーズのCDを聴いたりライブで吉村さんが奏でていた音を思い出しながら、
影響を受け続けて行くだろう。

よく「バンドはいつ終わるか分からないから行ける時には多少無理してでも行くべきだ。」
というような言葉を耳にしたり目にしたりするけど、
俺は自分がステージに立つ者として、そんなおこがましい事は微塵も思っていない。
時間が許す限り、気が向いた時に来てくれればそれだけで十分だし(勿論、何度も足を運んでくれる人達には頭が上がらないけど)、
例えライブを観たのが1回だけだとしても、
何かしらその人に影響を与えられたら最高だしそうあるべきだと思っている。
そんな素晴らしい事は他に無い。


それだけの力が音楽にはあると思うし、1発鳴らすだけで人を揺さぶる事が可能な世界だから。
俺はbloodthirsty butchersの「Kocorono」というアルバムの1音目を初めて聴いた瞬間、
大袈裟ではなく率直に自分にとって人生の中でとてもそれを大きな経験だと感じた。
長い目で見て、自分が死ぬまでにブッチャーズの音楽に出会えた事を幸せに思う。


それじゃあまた。