クリスマス・ケイヴ

2012-12-24 00:06:57 | 社会人向け
今日は記念すべきクリスマス・イヴ。
就職してからあっという間の8カ月でした。
そして一人寂しいイヴになります。

















ということでお仕事関係で読んだ本の中で、非常に面白かった一冊をご紹介します。


「督促OL 修行日記」
著者:榎本まみ
文藝春秋

一部の方は知ってるかもしれませんが、私BOMBのお仕事というのはあまり人様に好かれる内容ではありません。
この督促OLほどではないですが、まあ感謝されることは無いという点では同じです。
でもそういう仕事って絶対に必要だし、自分自身を鍛えるのには物凄く良い環境だと思うんです。
だからこそ、もしこういった職業に就いて、苦労することがあった時は、この本を読んでみて頂きたいと思い紹介させて頂きます。


債権回収の督促、って案外色々な会社で行われています。
この本で書かれているのはクレジット会社関係ですが、単に金を貸し付けることってどの会社でもやってることでして。
それを返してもらえない時、早く返すようにお願いするわけです。
このお願いが督促。
督促される側としては、申し訳無いという謝意よりも、なんでそんな督促をしてくんだと怒りが先行する場合が多いです。
そしてその怒りが罵詈雑言や脅迫として、督促する側へと降りかかってくるわけです。

実際私自身も、6~8月あたりは本当にまいってしまった時期がありまして。
督促・差押予告などの文書を出した次の日には、もう苦情や非難の電話が鳴りっぱなしでした。
もともとストレス耐性はある方らしいんですが(といってもペーパーテストの結果なので全くアテにはなりませんが)、
それでも出勤が憂鬱に感じる日々も結構あったり。
幸い上司に恵まれたおかげで、ストレッサの放出は上手に出来て良かったですが。
でも必ずしも上司に恵まれる保証は無いし、むしろ自分はラッキーな方な気がする。

この本は、そのような罵詈雑言をいかに受け流すか、また職場の環境をどのように受け入れるか、についてかなり具体的に書いてあります。
格言とかそういうのではなくて体験談をまとめているので、非常に読みやすいです。すごく共感出来る。
ジョークも織り交ぜてあって、スラスラ読めるんで督促と関係ない人にもお勧め。

凄く印象に残ったフレーズを1つだけ。
「自尊心を埋める」
人が傷つくのは自尊心(プライド)を持っており、それを侵略されるから。
弱い人間ほど自尊心が高く、その自尊心を自身の防御の手段として持っている。
またその自尊心を急に捨てるのは不可能。だから埋める。一時的にプライドを手放す。
強くなってからその自尊心を掘り起こす。

これ、なるほどなーって思いました。
埋める、っていうのがなんとも。
この仕事だから自尊心は「今は」不要、と割り切る。これなら完全に捨てるよりもずっと抵抗が無いと思う。
自尊心はよりその道のプロとして働く上では必ず必要になるものだと思うんで、「しかるべき時期」に持ってればいい、っていう。
確かに、非常に柔軟な考え方ですよね。
この界隈の人とか特に、自尊心高い人多いと思うんですけど(でなきゃ審査コメで持論なんて展開しないし)、
ちょっと気休め程度で読んでみるのも良いのではないでしょうか。
もっともこのような職に就きたい、と思っている人はいないでしょうけれども…。
でも割と、応用が利く考え方ではないでしょうか。














ちなみに全236ページで、集中力が無いことでお馴染み私BOMBでも3時間程度で読み終わる感じです。
新書だからまだ図書館には無いかもだけど、まあ気が向いたらってことで。













恐らく今年最後の記事でしょう。
22本、ということで今後はもっとペースが落ちそうな。
でも社会人ってこんなもんかも。1週間サイクルバトル・ジャンバト+の運営ペースを通常、と勘違いしてはダメですよ。
多分あれ以上の更新はほぼ無理、ってレベルに達してると思います。





そしてひっそりとアプリシエイトに投稿しました。
現状があんなんです。