ぼちぼち台北~住めば都~ ※また戻ってきました…24.3∼

すでに在住?年目。台湾での日々の生活をちょこっと記録することにしました。
(*画像転載不可)

古都

2017-02-15 17:41:50 | 日記

本日は台湾話ではありません。あしからず。

 

川端康成の小説をウン10年ぶりに読みました。

 

京都一色ですね。

台湾でももうじきこの作品を基にした映画が公開されますが、

これまで知り合った外国人は、台湾人だけでなく、

皆この小説のとりこになります。自国語で呼んでいると思いますが。

ただ、翻訳にあたっては、あの京都の方言はどうなってしまうんだろう、

あれがなければ、味も何もあったものじゃないような気がします。

そして外国の方は大抵、その後、北山杉を見に行きたいとか言うんですよ・・・。

(私も見に行ってみたいです。)

 

映画の公開に先立って、台北市内の書店では、文学者が講演したりと

活動が行われています。金石堂だったかな。

 

なぜ・・・

 

京都だから?

 

季節の行事や習俗の描写があるから?

 

ものすごく余談ですが、個人的には、

京都だけではなくて、日本人というか、

外国人がたぶんこれが日本人、と思うような

人物像にあるのではないかと思っています。

 

今は自由すぎて、何でもできるように見えるので、

自分たちがしばられていたり、これはだめだという

垣根が見えづらいと思います。

 

私がこの小説が美しいと思う理由は、景色の描写だけ

ではなくて、それぞれの登場人物がそれぞれの分を

わきまえているということからです。

 

最近は、自分も含めて、人間の厚かましさには

触れる機会があるのですが、奥ゆかしさには

なかなか遭遇することがありません・・・。

 

しばられているのではなくて、迷いなく自分はこの立場で

こうだ!というのを登場人物が持っていて、芯があると

思います。

 

もし同じような感じの設定で現代だったら、途端にだらだらと

したしまりのない話になりそうな気がします。

 

思いっきり変な比較ですが、それに比べて、中高生が読むような

ラノベを読むと、登場人物が柔軟過ぎて、くにゃくにゃしているように思います。

わがままにふるまえば、どうとでもなるような・・・。

ものすごくはしょってしまいますが、こういった小説はやっぱりいいなあと

思うのでした。気持ちは京都へ飛んで行っています。

 

映画の公開は2月24日からです!中山駅の近くにある、

台北之家」の開館情報をチェックしてみてください。

 

余談ですが、そういえば、昔、テレビドラマにもありましたよね。

新しいものでは上戸彩さん、大分前に沢口靖子さんが主役だったような

気がします。

コメント (2)
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