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一休さんのピアノ・フルート日記

40代半ばでピアノを始め、その2年半後にフルートまで始めてしまいました。どちらも全くの初心者であります。

ゴールデン・イヤリングス

2012-03-20 | CDの感想

ゴールデン・イヤリングスの名演と言えば「レイ・ブライアント・トリオ」ですね。

名演と呼ばれるもの中にはこの曲ならこの演奏という決定的なもの、いわゆる「とどめを刺す」と表現されるものがありますが、このレイ・ブライアント版もその一つでしょう。
美しいメロディラインをジャズとして昇華させたテーマの演奏、そこから続くソロ。
何とも言えません。
しっかりとしたジャズの演奏でしかも親しみやすい耳になじむ演奏なのでジャズを聴き始めたばかりの方にもその良さはよく分かるのではないでしょうか。

かく申す私もジャズを聴き始めた頃にこのアルバムをCD屋さんで見て買った時の事を覚えております。
タバコを横にくわえた若いレイ・ブライアントが写っている白黒のジャケットが実にカッコいい。
後ろにぼやけて写っているベンチに座る人、ややサイケなネクタイの柄・・・渋いですね~~
家に帰ってからこの演奏を聴いてあまりの素晴らしさに何度も聞き直しずっと聞いていたいほどの感動を覚えました。

こんな風に弾けたらいいけどな~


ディヌ・リパッティ

2011-06-21 | CDの感想
ディヌ・リパッティっていうピアニストの方を御存知でしょうか??
50年以上前に若くして亡くなった天才ピアニストだそうです。
この方のショパンワルツ集が、以前買った「名曲・名盤300」っていう本でべた褒め。。
曰く・・・「ショパンのワルツに求められている華やかさ、優雅さ、せつなさ、悲哀などといった多くの要素が、これ以上考えられないほどのレベルで再現されており、ただ言葉を失うほど」だとか・・・

ここまで書かれてちゃ~聞かない訳にはいかないでしょう。
という訳で、CDを買ってきて聞いたのですが、私には何処がいいのかさっぱりでして・・・
テンポがやたら速い気がするし、演奏自体もレトロな雰囲気があるし、きっと初めて聞いたショパンがこのCDだったら2度とショパンは買わなかっただろうと思うほど。

ひょっとして、上記のCD評は何かの陰謀なのかしらん???と思ったりして・・・
でも、こんな陰謀働いても何もいい事ないですけどね・・・
それとも、私の耳、感性に問題があるのか???
多分後者の可能性大。。
なので、ホントにそんなに素晴らしい演奏なのかfl先生にCDを(無理矢理)貸し出して聞いて貰ったところ、何度も聞かれたそうで大変素敵な演奏で素晴らしいものだと・・・


やはり、私の感性に問題があったようです。
まだ、クラシックの良さが分かる耳にはなっていないのでしょうね~
ジャズを聞き始めたときだってそうでした。
評判の高いアルバムを聞いても???だった事も多々あります。
しかし、何年か経ってそういうアルバムを出してきて聞いてみると、以前には感じなかった良さが分かるとか、或いは逆に以前はいいと思っていたアルバムが全くそうは思えないとか。
いろんなのを聞いてから分かってくる良さ、良くないところ。
そういうものって結構あるように思います。

ショパンさんやバッハさんもまだ聞き始めたばかり。
これから徐々に、いいものを聞ける耳を作っていけたらいいかな~と思います。


エディ・ヒギンズ

2009-09-21 | CDの感想
8月31日肺癌のためエディ・ヒギンズ(Pf)氏が永眠されたとの事。
享年77歳だとか・・・

ここ10年余りの間、ヴィーナスレーベルから発売された氏のアルバムはどれも結構なセールスを上げたのではなかろうか??(ジャズとしてはですが・・・)
私も氏のアルバムは数枚持っております。
どれも端正と言うか品良くまとまって甘めで明るいピアノタッチで聞きやすいですね。
氏の音楽人生にとってはこの10年が最も日があたり最も忙しい時期ではなかったかと想像します。


さて昨日、今日と氏を偲んでアルバムを何枚か聞いてみました。
ヴィーナスより発売された物を後期の作品、それ以前を前期と呼ぶとしますと後期作品はお聞きの方も結構多いと思うので前期作品についての感想を少々。
前期作品を聞いたと言いましても、私が持っているのは「エディ・ヒギンズ」(←これがアルバム名)とリー・モーガン名義の「エクスプービデント」の2枚ですけど。
どちらも60年の録音なのでエディさん20代半ばの作品って事ですね。

ピアノの雰囲気は後期の物と基本的に同じですが、前期の方がダイナミックでシンプル、甘さは控え目といった感じでしょうか。
アルバム全体の雰囲気は録音場所、レコード会社がシカゴというせいかハードバップとは若干異なる感じですが、当時の熱気を充分に伝えてくれるものといえるでしょう。

それにしても聞くのは久し振りだったのですが、驚いたのはオリジナル曲のカッコイイ事!
特に1枚目のザラック・ジ・イーヴィル・ワンとフッツ・バッグ、2枚目のタイトル名にもなっているエクスプービデントはいいですね~
後期のものにオリジナル曲は提供していたと思いますが、残念ながら印象に残っておりません。

さらに、「エクスプービデント」ではリー・モーガン、クリフォード・ジョーダン、アート・ブレイキーといった凄腕に囲まれ少々線が細い気がしますが堂々と渡り合っているのは立派。。

という訳で、私の正直な感想を述べますと品良くまとまった後期作品より、よりシビアでスリルある掛け合いをやっている前期作品の方が聞き応えがありますし、ジャズの本当の魅力が感じられると思います。

このように50年代、60年代の録音を聞くと今のものにはない迸る熱気のようなものを感じるのは何故なんでしょう・・・
ライブではなく録音でそういう事を感じさせようとするとどれ程の演奏をしなければならないのか・・・
ミュージシャンや制作会社の方々にはこの辺りの事をよ~~~く考えて頂きたいと思うのですが・・・

おっと、話がそれましたな・・・

いずれにしても、エディ・ヒギンズ氏はまぎれもなく個性的で魅力的なジャズピアニストの一人であったと思います。。

(写真は「エディ・ヒギンズ」のアルバムジャケットで微笑む若かりし頃の氏であります。)

ロータス・ブラッサム三連発

2009-06-12 | CDの感想
テンプレートをロータスに変えてみました。
ピンクの花が艶めかしいですな~
オッチャンのブログにはそぐわない気もしますが・・・
もう少ししたら蓮の花の咲く季節。

ところで、ジャズでロータス・ブラッサムと言えばケニー・ドーハムの作曲した名曲という事になります。
ジャズマンのオリジナル曲の中でも人気が高く最近録音されるアルバムでも取り上げられる事が時々あります。

テンプレート変更にちなみまして、ロータス・ブラッサムの名演と言われるアルバムを引っ張り出して聞いてみました。
一枚目
作曲者ケニー・ドーハムの「静かなるケニー」
二枚目
ソニー・ロリンズの「ニュークス・タイム」
三枚目
フレディ・ハバードの「ゴーイング・アップ」

一番良く知られているのは一枚目ですが、ジャズ通の中では三枚目を推す人がかなりいます。
しかし、私としてはやはり一枚目のドーハムのヴァージョンですね~
確かにフレディ君のソロは溌剌としてパンチもあり素晴らしいのですが少々元気が良すぎ・・・
やはり、マイナーのくすんだ感じのこの曲には中音域をたっぷりと聞かしてくれるドーハムの方がムードがあっていいかなと。
トミフラのピアノもなかなかものではないでしょうか。
端正な中にも疾走感がありいい感じであります。

二枚目もこれはこれでいいですね~
ロリンズらしからぬ選曲のような感じもしますが、彼の豪放磊落なテナーで思う存分吹いてるって感じ。
ピアノのウィントン・ケリーもいいです。

ホーンもさることながら、一枚目から順にトミー・フラナガン、ウィントン・ケリー、マッコイ・タイナーのピアノを聞き比べてみるのも面白いです。


実はこの曲、2年前に一度チャレンジしかけたんですがあまりの難しさにさっさと諦めた経緯があります。
楽譜を見てみるとそんなに難しそうにないんですが・・・

出来ればもう一度チャレンジしてみたいなと思ってます。
次回はフルートで・・・
フルートでも充分に聞かせられる曲ですもんね。

さて、チャレンジできるのいつの事になるか・・・

お前は俺の頭にきたぜぃ!

2007-09-15 | CDの感想
ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッドの録音をいくつか聞きましたが、この曲はエイトビートで演奏する方がいいですね。
リズミカルでスマート。。
都会的でお洒落な感じでしょうか。
もともとはフォービートの曲のようですが、フォービートだとやや野暮ったい感じで下手をすると能天気な演奏になってしまいそうな気がします。
私もエイトビートでかっこよくお洒落にきめたいものですが・・・

この曲の名演を1枚選ぶとするとスティーブ・グロスマンの「パリジャン・ウェルカム」に入っているバージョンかな。
リズミカルでお洒落。。
適度に明るく恋の予感を感じさせるような演奏ですね。
グロスマンのテナーもご機嫌に吹いてますが、今は亡きペトルチアーニのソロ、バッキングも優れものでしょう。
グロスマンがご機嫌に吹いているのもペトルチアーニのおかげかな??

危険な関係のブルース

2006-01-31 | CDの感想
危険な関係のブルースを作曲した事がデューク・ジョーダンにとっては最大の功績ではなかろうか??
そんな風に私は思う。
一度聞いたら忘れられないメロディ。
いかにもハードバップと言うような力強さ・・・

この曲を収録しているアルバムを数枚聞いてみた。
御大ブレーキーが太鼓をシバキ上げているサントラ盤から最近の録音のものまで・・・
様々な演奏があるが、どれもいい演奏。。
って、いうかこの曲は誰が演奏してもそこそこの演奏が出来るようになっているのではないのかな??
でも、あまりこねくり回さずに原曲に忠実に演奏してる方が好感が持てる。
と言う事は昔の演奏の方にいいものが多いと言う事である.
近頃のは個性を無理矢理出そうとしているのか、アドリブもこ難しくてイカンのが多い。。

それから気がつくのは、一曲目にこの曲を持ってきているアルバムが多いと言う事。
それだけ、キャッチーなメロディだと言うことだと思う。

そんなこんなで、この曲を聴く一枚を敢えて選ぶと作曲者自らが録音している「フライト・トゥ・ジョーダン」に入ってるバージョンかな~
ディジー・リースのちょっと下ずったひしゃげた音のトランペットが哀愁をおびているというか、ちょっと悪ぶってていい。
それから、いつもはちょっとお下品でバタ臭いスタンレー・タレンタインのテナーもここではブリリアントに響いてアドリブも胸のすくような演奏を聞かせてくれる。
ただ、ここでの曲名は「シ・ジョア」となっている。
著作権の関係でいろいろとあったようで、本当の題名を使わなかったようですね。


「慕情」の効用

2005-10-27 | CDの感想
7月から8月にかけて1ヶ月くらい練習していた「慕情」。
この曲を練習した一番の効用は、クリフォード・ブラウンの素晴らしさを再認識したことです。

慕情のジャズバージョンってあんまり知らないですよね?
私も唯一知っているのが、クリフォード・ブラウン マックス・ローチ五重奏団の「アット・ベイズン・ストリート」に入っているバージョン。
これを久し振りに聞き直してみると、素晴しい!!
ブリリアントで艶のある音色、豊かな曲想・・・もう、素晴しいとしか言いようがないです。
ソニー・ロリンズとの相性もばっちりのようだし。
このアルバムで一番好きなとこは、一曲目の「恋とはなんでしょう」で1分くらい前奏があっていきなりクリフォード・ブラウンがテーマを吹くとこです。
これ最初の1音だけでつかみはオッケー、ぐっと引き寄せられるって感じです。
この音を聞くだけでもこのアルバムを買う価値はありますな。。

まあ、それにしてもクリフォード・ブラウンは素晴しい。
先日、この人のアルバムを一気に4枚続けて聴いてしまいましたが、飽きずに4枚も一気に聴ける人って他にいます??
私にはいないですね。
それほど、クリフォード・ブラウンは素晴しい。
いまだに、彼を超えるトランペッターが出てないというのもうなずける話です。

リンダ・ロンシュタット 「フォー・センチメンタル・リーズン」

2005-10-05 | CDの感想
このアルバムはヴォーカル物の中では一番好きって言ってもいいくらいなアルバムです。
これに入っている「ビ・ウィッチト」がいいんですよね~

このアルバムのどこがいいかって言うと、まず、リンダ・ロンシュタットの声が綺麗ですね~~
丁寧に歌ってるし、そして何よりも、歌や歌う事が好きっていうのが伝わってくるようなアルバムです。
ネルソン・リデルの編曲も嫌みが無くて良いし・・・
収録曲は表題曲や「ビ・ウィッチト」の他に「アム・アイ・ブルー」や「バット・ノット・フォー・ミー」「マイ・ファニー・バレンタイン」等、どれも有名な曲ばかり。
耳に馴染みやすく聞きやすいです。
「マイ・ファニー・バレンタイン」はバース部分からきっちりと歌ってるし・・・

ジャズ・ボーカルというと、ハスキーな声の人がもてはやされたりもしますが、私はこういう声の綺麗な人が好きです。
それに、歌い方も自分よがりじゃなくて、丁寧に歌う人、。
ハスキーな声や個性的な歌い方もそれはそれで良いんですけどね。

そう言えば、このアルバムでは「アム・アイ・ブルー」の「am」を「アム」と発音せずに「エイム」と発音して韻を踏むように歌ってるんですけど、これは誰が歌ってもそう発音するものなんでしょうか??
どうなんでしょう?

ウォルター・ビショップ・Jr

2005-09-02 | CDの感想
ウォルター・ビショップ・Jrの「スピーク・ロウ」というアルバムはかなり特徴のあるアルバムだと思います。

演奏もさることながら、録音もなかなかゴツイ感じですね。
ゴツイ演奏とゴツイ録音が重なって、ボクシングに例えるならノーガードでブンブン拳を振り回してるような感じでしょうか。
パンチに当たったが最後あっという間にKO。。

アレンジも強烈です。
特に「アロン・トゥゲザー」の編曲は変わってるというか凄いというか・・・
この曲をこんな強烈に演奏しているのはこのアルバムだけではと思うんですが。
とても「アロン・トゥゲザー」って雰囲気ではないです。
このアルバムの中では標題曲の「スピーク・ロウ」とこの「アロン・トゥゲザー」が特に気に入ってます。
他に、「マイルストーン」や「グリーン・ドルフィン・ストリート」の演奏もいいですね~

このアルバムを聞くと何と言うか、プロデューサーがそこら辺にたむろしていたミュージシャンにテキトーに声をかけて、「せ~の」の掛け声一発で録音したんじゃないかっていう雰囲気がするんですよね~
実際はそんな事はないんでしょうけど・・・


音は3人がバラバラに好き勝手な事をやってそうなんだが、トリオとしてのまとまりは非常に良いかなと思います。


名演、名盤の誉れ高いですが、演奏した本人もプロデューサーもこう評価されるとは夢にも思ってなかったでしょうね~