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六団体共同集会第二部より 告発!強制堕胎の実態

2009-01-03 | 記録

告発!強制堕胎の実態、対北朝鮮6団体共同集会 第2部より

原 良一さんのテキスト

(承前)
(投稿者より)
「北朝鮮テロ全体主義国家の実情を訴える6団体共同集会 第2部 脱北者の証言」
 本項は、妊娠して強制送還された脱北者女性に対して、北朝鮮の保衛部が行っている強制堕胎の恐るべき実態の証言を紹介します。

 本来、第二部は3人の脱北者による証言が予定されていましたが、以前紹介した事情で、トヨタ・アキコさんが来れなくなり時間が余ったことで、急遽公開されたものです。

 なお、今回の項目は、内容の性格上性的な表現や記述が多数含まれています。さらに極めて残酷で猟奇的な内容も含まれており、未成年者らへの閲覧には問題が生じる恐れもあります。

 今回、投稿者としては、北朝鮮当局による極悪非道の人権侵害の実態を知ってもらうべく、敢えて当日の証言や発言をそのまま起こしています。読者の皆様には、諸事情ご理解の上で読み進めるか否か、誰に見せるかの判断をお願いします。
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 司会:三浦小太郎守る会代表
(前 略)
 急にトヨタ・アキコさんが来れなくなったことから、あるビデオを流そうと思っております。
(後 略)

 宋允復氏(守る会・NO FENCE事務局長)の解説
 私のほうから、簡単にご説明しますと、実は今回この場を作る上で、大変中心になって動いていただいた川島高峰准教授の門下生たち、ゼミ生たちが、学内でゼミコンクールというのがあったそうなんですね。

 そこでゼミの学生たちが、北朝鮮の人権問題をテーマにしまして、実は先週日曜日、私どもがお呼びしたある北朝鮮出身の女性の方に、個別に学生たちがインタビューしたものがありまして、それをほんとにごく(短い)5分ですけども、北朝鮮から中国に逃れて、中国で捕まって送り返された女性たちが、北朝鮮国内でどういう仕打ちを受けるのか、その部分に重点を置いた編集をしておりますので、その部分だけご覧いただこうと思います。

 私のほうからちょっと事前にご説明しますと、お話しいただいているこれからお見せする映像などでお話ししていた女性は、元々平壌生まれで幼い頃は平壌で育って、父親が軍でそこそこのポジションにいた家の娘さんです。本人自身も、軍の畑を歩んだ人なんですけど、軍に勤務していた間に看護将校といって、看護士ですね、医療部門の仕事をしていた人なんです。

 ただその人が、いざ軍を除隊して地方に嫁いでみたところ、地方の生活の状況が、大変悲惨な状況になっていることに初めて気付いて、それで何とか幼い、3歳と4歳の子供を食べさせないということで、苦労して各地を放浪した末何とか中国に逃れ出たんですけども、中国ですぐに捕まってしまって強制送還されました。

 その強制送還された先の恵山(ヘサン)という都市の取調べの施設ですね、保衛部の監獄といってました。そこで本人自身取調べの対象でありましたけれども、元々軍で看護士をやっていたという経歴を買われて、強制送還された妊婦たちの強制堕胎の手伝いをさせられたんです。具体的に強制堕胎とはどういう形で行われていたのかを話していただきます。その内容を簡単に紹介しました。

(ビデオが流れる)
凡 例
ナレ:ナレーション
字幕:脱北者の証言の日本語字幕
解説:川島ゼミの学生による解説
宋氏:ビデオの中の宋允復氏の解説

ナレ:中国との国境を越えることを決意する。
字幕:下の子供をリュックに、上の子供の手を引いて中国との国境の川を渡りました。
   しかし越えてわずか7時間で、中国の国境警備隊に捕まってしまった。

解説:保衛部とは体制に反対する人を取調べる機関です。収容所の管理も兼ねています。
   保衛部によって祖国への反逆行為が認められた人が、収容所へと連行されます。
   女性は保衛部による取調べの様子を、細やかに語ってくれた。

字幕:保衛官による取調べは男女完全に分離で、女性を一列に並ばせ、棒で叩いて拷問します。
   監房がそれぞれあって、両脇に素っ裸にした女性を立たせるんです。
宋氏:ここに素っ裸にした女性たちを立たせてるんです、両脇に。
字幕:中国から持ち込み体内に隠しているものをすべて出させるために
   女性は屈伸運動やジャンプをさせるのです。

解説:妊婦に対する拷問はさらに厳しい。医学の知識を持つ彼女は、強制堕胎の補助をさせられていた。
字幕:妊婦は廊下の真ん中に並ばせて、保衛官は、劇薬を入れた注射針を胎内の赤ちゃんの
   頭めがけて打って、強制堕胎させる。そして妊婦の髪の毛を掴んで引きずり下ろし、
  「中国の種をはらんできやがって」と罵り、コンクリートの壁に頭を叩きつけるのです。

解説:保衛部での拷問、生命の危機を感じた彼女は、
   栄養失調に陥った我が子を病院に連れ出した隙に、再び脱北を試みた。
字幕:ところがその時中国のブローカーたちが川辺で待ち構えていて、
   私も子供も売られてしまった。それが2000年初頭の冬、
   生き別れになった子供たちはどこに行ったのかわからない。
   でも北朝鮮に送り返されるよりは、親子散り散りばらばらになっても、
   ご飯の食べられる所に行ったほうがマシだと思った。

解説:子供の行方がわからない今、彼らの身の危険を恐れ、
   彼女は脱北した今も実名を明かすことはできません。
(ビデオ終了)

 宋允復氏の解説の続き
 ご苦労さまでした。この内容の詳細に関しましては、私どもNO FENCEで取材した内容が、ホームページに動画でUPしてありますので、ご関心のある方、NO FENCEといって入っていただければ、彼女が話したファイルも出てきますから。

 で、私が補足で話したほうがいいでしょうかねぇ。
要するにリバノール溶液という強制堕胎させるために(妊娠)月数の違う女性の収容者をそれぞれ全裸にして、冬でも(冷たい)コンクリートの床に寝そべらせて、そこにリバノール溶液という、本来外傷の(治療時に使う消毒液)0.25%に希釈して使う溶液を、70%(!)の濃度で、注射器で20cc、妊婦のお腹の胎児の頭めがけて打ち込むんだそうです。

 午前中にその措置をすると、何故か月数の違う妊婦たちが、だいたい同じ、夕方から夜にかけて同じ時間帯に陣痛が来て流産するんですけども、元々医療知識を持ってる方でしたから、それだけの劇薬を注入すれば、基本的に赤ちゃんは死んで出てくると思ってたそうなんですね。

 ところが死んで出てくる赤ちゃんは稀で、たいてい生きて出てくるんだそうです。生きて出た赤ん坊は、新聞紙でくるんでバケツに入れて2~3時間置いておくと死ぬもんですから、それをまとめて掃除する担当のものがいて、裏の野原のほうに埋めると。

 女性たちは、そのような形で強制堕胎されて後処理も何もしません。出血を拭うための紙とかトイレットペーパーなども一切与えないので、中国から着てきた服の肌着などを使って下血した物等を拭って、廊下での措置が終わって、強制堕胎が終わるとそれぞれ監房に入れるんだそうです。

 監房に入れますと、それぞれ板張りになっているんですけど、非常に不衛生で、板張りの隙間がノミとかダニとかの巣窟になってるんですね。その虫たちが、下血の臭いに誘われて、どんどん妊婦の陰部等に噛み付いて血を吸うわけです。それが痒いものですから、まったく不衛生な体も洗っていない手で掻くもんですからまたそれが膿んで、破けててなことで、しかも女性たちが、陣痛の苦しみに耐えかねて声を漏らすと、角材で思いっきり叩くんだそうです。

 やっぱり女性も母性本能ありますから、自分の身ごもった子供が、そういう形で流れたいうことでかなり悲しんだり、泣いたりしますと、
>中国の種が流れたのがそんなに悲しいか
と言って、髪の毛を掴んでコンクリートの壁に叩きつけるということを盛んにやった、と。そういう処置をされる中で、死んでいく女性も数多く見た、とそういう話しでした。

(第二部 脱北者の証言はこれで終了です)

 投稿者による追補
 通常の出産であっても、母体にかかる負担や感染症などの危険は相応に高いのに、北朝鮮保衛部による措置がどれほど危険で、野蛮で非人道的であるかは、いうまでもありません。

 また、保衛部の取調べ官の
>中国の種をはらんできやがって
>中国の種が流れたのがそんなに悲しいか
の発言は、「血統の純粋性」に異様に固執する北朝鮮支配層の思考の後進性、ナチスまがいの反動性を如実に示すものです。

 悲惨な映像・証言を紹介した直後に、あまり打算的なことを言ってはいけないのですが、北朝鮮当局による堕胎の強要、横行は、宗教上、また女性の権利意識の向上から人工妊娠中絶とその強要に強い拒否感情を示す欧米世論への訴求力が強く、もっともっとこの点は国際社会に提起されるべきだと感じました。

 そして、国際社会の監視と圧力が強まることが、このような蛮行を食い止め、根絶は難しくても、悲劇を少しでも減らす手立てにはなると思うのです。

 参考資料
消毒のリバノールとは
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1310744533

アクリノール液(リバノール)
http://www1.ocn.ne.jp/~kamase/akurino-ru.htm


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※このテキストの音声ファイルはこちらから
http://www.netlive.ne.jp/archive/event/081214.html
 
※北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会
http://hrnk.trycomp.net/ 

※ NO FENCE 
http://nofence.netlive.ne.jp/


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