出来たばかりの“白い恋人”はとても衝撃的だった。あの当時ラング・ド・シャ系のクッキーが珍しかった。
ホワイトチョコも今の様に出回ってなかった。口に入れて広がる香ばしさと新鮮な感覚。
北海道にいった人にお土産は“白い恋人”か六花亭の“ホワイトチョコ”をお願いした。
ところが、十年前くらいだったと思う、口に含んで明らかに不味かった。匂いも変だったのである。
素人の私が食べてそうだから、たぶん殆どの人が異変を感じていたと思う。
度々戴いた“白い恋人”が、臭ったりサクッと感がなかったりでそれから買わなくなった。
慣れもあってか『おいしい!』と思った感覚が薄れていくからかとも思った。
ヨックモックが販売されて、安定した味と風味で高値ではあるが、それを購入するようになった。
“赤福”も同じだった。最初は大変美味で、うまいもの市で買うかそこに行って買うしかなかった。
しかも賞味期限が短いのでお土産にするにも気を使った。
あるとき、賞味期限上では作りたての“赤福”を戴き、貰ってすぐ食べたが、その時すでに味が落ちていた。
『まずい・・・』作る時々で、味がこんなに違うのかと変に思いながら、夕方食べた時は完全に傷んでいた。
すっぱく匂いが変、腐っていると直感した。賞味期限切れていないからと食べた家族は腹痛を起こした。
求肥を中に入れているので冷蔵庫て保管すると“赤福”でなくなるからそれも出来ない。
電話で状況を説明したが、「貴方がたの保存の仕方が悪い」ととても高飛車な態度だった。
戴いてすぐ食べて傷んでいたと言われると、下さった方が途中で温かいところに?と思うから文句も言えない。
それは“白い恋人”にも言えるのだか。そして今回の事件、やはりと思った。
“赤福”もそうじゃないのと冗談でいっていたが、本当にそうだった。それは多くの人が感じていたと思う。