それは突然の知らせでした。
2月の半ば。
矢板市の矢板駅前にある老舗の喫茶店「ツーリングコーヒーショップ」が2022年2月末で閉店する、といったものだった。
あれほど行きたくてたまらなかった店。
でも、定休日と営業時間の壁があって、なかなか行けなかった。
皮肉にも、コロナ禍で「テイクアウト」が主流になったことで
ようやく利用できた。
これからだと・・・誰も思ったはずだった。
でも、時代は変わりつつある。
そこに合わせられるものだけが生き残れる時代。
もう逆らうことはできない。
ならば・・・
最後をテイクアウトで迎えたい。
私はその準備に動いた。
2月20日・日曜日。
私は矢板駅前にいました。
市の代表駅でありながら、日曜日のお昼前は閑散としていた。
その真正面。
タクシー会社「矢板ツーリング」のビルのそばに
ツーリングコーヒーショップはあります。
コロナが無ければ、夜8時まで営業してました。
そして
2月は日曜日が臨時休業となったため、この時点ではもう利用ができないものと、私はあきらめていました。
2020年8月にテイクアウトで食べた、牛すじカレー。
とてもおいしかったですが、やはりお店で食べたかったな。
何度か電話をかけました。
どうしても食べたいって。
でも、どうすることもできませんでした。
時間はあっという間に2月の最終週に近づいています。
閉店日は2月末日でも
実質、月曜が定休日、日曜が臨時休業ですから
2月26日土曜日が最終営業日、ということになります。
なんとかならないかなぁ・・・
ずーっと考えました。
・・・で
ひらめきました。
2月26日、定時で帰ることができれば、その足で行っちゃおうって。
もちろん、事前に電話でテイクアウトの注文をして・・・ね。
【2月26日土曜日】
午前中、品切れ等を考えて、あらかじめ、テイクアウトの電話注文を決行。
そして・・・・
夕方、なんとか定時で帰ることができるので、あわてて出発。
閉店時間の5分前、17時55分に矢板市のツーリングコーヒーショップ前に到着。
テイクアウトの引き取りと同時に
撮影許可をいただきまして
店内をちょこっとだけ撮らさせてもらいました。
※すでに片付けの方が店内にいましたので、その部分は撮っていないため、全体像はカットしております。
入り口右、一見、水槽に見えますが・・・
実は・・・
ケーキ類が置かれていました。
入口正面には、ハンドメイド作品や、お茶、矢板あっぷるカレーなども売っていました。
入って左側は独り用のテーブル。
窓からは矢板駅が見えます。
すでに片付けが始まっていて、すっきりしてしまっていました。
そう、金魚鉢パフェ
ここの歴代の名物でしたね。
トイレは奥に隠れてありました。
そうそう、テレビ東京の「バス旅」では何度か訪問されたようで。
そうそう、喫茶店ですから、コーヒー豆はもちろんありまして・・・
元々タクシー会社が経営している喫茶店ですから、タクシーもすぐ来ます
※3年前からは現在の店主さんに経営が変わっておりますので、直接の関係はなくなりました
タクシー会社・矢板ツーリングは引き続き営業します。
そしてクローズ。
その夜。
帰宅後、テイクアウトの温かいメニューをいただく。
オーダーしたのは「パングラタン」540円。
厚切りの食パンの上に、カレーと野菜を載せて、チーズを被せて焼く。
これが・・・
ちぎると、中からカレーが。
ジャガイモなど、野菜がゴロゴロしてて
カレーとチーズがマッチしてて・・・うまし!
そうそう・・・
塩谷 朝業(しおのや ともなり)
矢板市のゆるキャラ「ともなりくん」のモデルとなった人物を説明した冊子があったので
記念にいただいてきました。
2020年11月発行。
ちょうど、私が前回、テイクアウトで訪問した後(訪問は2020年8月)に発行されたものだった。
どうやら、お客さんがお店のシールを貼っちゃったみたいw
これも良い記念です。
矢板市「高校生必見 おすすめスポット 駅近スイーツ編」に・・・
ツーリングコーヒーショップも紹介されていました。
【建物の今後】
50年以上にわたって喫茶店として使われてきた「ツーリングコーヒーショップ」の建物。
この後について店主さんにお伺いしたところ
「4月ころから矢板市観光協会が入る」そうだ。
いま、お隣の矢板ツーリングビルに入居しているものが
こちらに移って来るらしい。
いまはここ!
【ツーリングコーヒーショップの事情】
店主さんにお話を聞くと
実は、ツーリングコーヒーショップの看板を下げることには迷いがあったそうで・・・
「お知らせするのも、迷って、突然になってしまった」そう。
・・・というのも
ツーリングコーヒーショップは経営難で閉店するわけではない、からだ。
「コロナでテイクアウトを始めたら、お弁当の注文が多く入ってきて。 私(女性店主)一人でやってるものだから、ランチとお弁当の両立が難しくなってしまって」
「もちろん、従業員を雇うことも考えたけど・・・なかなか集まらなくて」
「あと、厨房が50年以上前の喫茶店仕様でしょ? これ以上のものが作れなくて・・・」
つまりは、コロナ禍でイートインよりもテイクアウトに力を入れた結果、そちらに注文が多く入り
人手不足や厨房機器の限界もあって、閉店を決めた、ということが真相のようだ。
ここにも書いてあるように
閉店とはいっても「移転オープン」という話となる。
ただし、新しいお店は「喫茶店」ではなく・・・「お弁当も作るし、コーヒー豆も売る、たい焼き屋さん」に様変わりする。
今回、テイクアウトでいただいた「パングラタン」は残念ながら販売は終了となるそうだ。
新しいお店は2022年3月の中旬頃になる予定。
現在、保健所等の許可待ちの状態。
オープンしましたら、改めてご紹介させていただきます。
続く
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