自然と触れ合うことはとてもいいことです。
生き物にエサを与えることは「生き物と命」を考えるうえで大切なことかもしれません。
しかし、それは「ペット」や「動物園」「保護目的」「繁殖目的」に限られます。
野生の生き物に対してヒトはどこまで近づいてよいものなのか・・・
矢ガモ騒動を考えれば、鳥と親しむこと=餌付けをすること・・・理解できなくはないことです。
でも、それは「大きな誤解」・・・ということを大人に特にわかっていただきたい。
危害を加えてはならない。
それ以上に
人が手を加えてもならない・・・のです。
その理由はなにか。
そのことを考えてゆきます。
2019年11月10日。
私たちは栃木県大田原市にある、羽田沼(はんだぬま)へ白鳥に逢いにゆきました。
前回、同じ大田原市にある、琵琶池を訪れた際、白鳥を確認したのですが
あまりにも遠くにいて彼女にはよく見えなかった。。。
ならば、羽田沼へ出向いて、望遠レンズを駆使して白鳥に逢おう。
そう思い、出かけたわけです。
地元紙によって10月中旬には飛来が確認されていた羽田沼。
年を越せば多くの白鳥が合流することになりますが
私たちは数が多いことを望みません。
例え1羽でも白鳥は白鳥。
愛くるしいカモもいるのです。
比較的、訪れる人も少ないこの時期に
あえて出向いてみたわけです。
駐車場は余裕がありましたが
路駐が1台。
今シーズンも屋台は来ていました。
それはいいのですが・・・
黄色の矢印のところ・・・よくみると「えさ 100円」とあります。
移動販売車じたいが「エサを売っている」事実。
その時は気づかなかったのですが、改めて売っているものを確認してビックリ。
これはダメだ。
誰も注意できない現実に、とても悲しく思います。
お金のためなら、自分のためなら・・・ルールを守る必要はない・・・こう移動販売車は言っているわけです。
あんたに言われる筋合いはない・・・そう言われるわけです。
だから、注意もできない。
言っても、やめる人ではないですけど。
白鳥はこの日もいました。
時間は12時ちょっと前。
すでにエサをもらったのか、人の姿を見ても近づくことはありません。
本来、これでいいのですが。
カモは餌付けされてしまっているので、人の姿を見ると近寄ってきます。
白鳥が首を縦に振っています。
なんらかの動きがある証拠です。
じっくり待ちます。
白鳥はどんどん奥へ移動しゆきます。
頻繁に羽ばたきますが、飛び立ったわけではありません。
人が動くとカモも動く
奥へゆきます。
誰も見向きもしませんが「水鳥にエサを与えないでください」の看板はすでに設置されています。
潜水
虫がいてかゆいのか、しきりにグルグル回って体をつついています。
真ん中のカモが顔を上げて何かを見ています。
そのうち白鳥の鳴き声が大きくなります。
もしや・・・と思って振り返ると・・・
あっ、きたっ
とっさに撮った1枚。
動画でも連写でもできたのですが、
ようやく次に撮ったのは着地の時でした。
親子の計4羽が合流。
あわせて10羽になりました。
・・・とここで
1台目のカメラがバッテリー切れで終了。。。。
2台目の予備機を持ち出して、撮り直し。。。
やんちゃな子供はじっとしない。
羽をバタバタ
あぁ、下が切れてる・・・
気が付くと、2羽・4羽・4羽の3つにグループが分かれていました。
そのうち、2羽が陸に近づいてきました。
私たちは離れた場所でズームでその様子を追っていました。
うち1羽が上陸。
手前の浅瀬では
1羽のカモが水をバシャバシャ大きな音で水浴びしてました。
アマチュアカメラマンがやってきましたが
白鳥には目もくれず、仲間と談笑してすぐにいなくなってしまいました。
どうやら、夕方に白鳥が飛び立つ姿をシャッターチャンスとしているため、
白鳥がいるかどうか確認に来た、だけのようです。
おや
2羽が陸に再び近づきます。
すると声を掛け合ったように、10羽すべてが同じ場所に近づいてきました。
手前の1羽が何かを気にしています。
そんななか、駐車場が空いているにもかかわらず
路上駐車1台がきっかけで、続々とマネをする車が止まって・・・
白鳥を眺めて、この2人はかえってゆきました。
しかし、子供を含む2つのグループが集まったことで
状況が一変します。
エサやりがはじまりました。
子供にエサを与えて、大人が近づいてきた白鳥の写真を撮る・・・そんな構図
「あずまや」では灰皿を撤去した告知のそばでたばこを吸う男性の姿。
人に慣れていないのか、一部の白鳥は水の中へ入り遠ざかってゆきます。
エサやりは続き、カモの群衆が人に近づきます。
エサ用に用意したと思われる食パンを持っています。
子供も同じ。
子供に罪はないですが、それを勧める大人の対応に怒りを感じます。
※本来ならば、一声かけるべきなのですが、トラブルになる可能性が大きいこと、
この家族を注意しても、いなくなればエサやりは繰り返されることを踏まえ、静観しました。
なお、プライバシーに問題等のご指摘はあるかと思いますが、注意を喚起する目的として
今後、エサやりをする人に対しては厳しい監視の目を必要とすることからあえて加工なしで公開しております。
まったく地元の監視はない様子。これも問題。
白鳥にエサを与えてはならない理由
① 水が汚れる(富栄養化によって外来種が増え、在来種が減少する恐れがある)
② 白鳥が自然界の生物を食べなくなる (人間の食事に慣れると、自分でエサを探すことをしなくなる恐れ)
③ 他人の土地にゴミを捨てるもの(羽田沼は私有地ではありませんが、あなたの土地でもありません)
④ 白鳥が飛来する場所は白鳥が選ぶもの(餌付けによって飛来地のアピール合戦になることはあってはならない)
人と近づくことによって、鳥インフルエンザ等に感染する恐れもあります。
事実、羽田沼は鳥インフルエンザが検出され、立ち入り禁止になったこともあり、影響で付近の養鶏場の出荷停止になったこともあります。
これ以上、エサやりが恒常化してしまうと、羽田沼の立ち入りが禁止になることもあります。
「子供を喜ばせるために」という理由はよくわかりますが
その場合は動物園だったり、保護施設に対してエサを提供してあげてください。
「野生の白鳥にはエサを与えてはいけない」・・・そう教えられるこそ親の「教育力」ではないでしょうか。
エサを与えなくても白鳥は飛来してくれます。
鳥が虫や草などを食べてくれることによって循環する自然があることを
みなさんに知っていただきたい。
本当に白鳥を守りたいのなら・・・
あなたの行動が白鳥を守ります。
ぜひ「エサやりの自粛」をお願いいたします。
生き物にエサを与えることは「生き物と命」を考えるうえで大切なことかもしれません。
しかし、それは「ペット」や「動物園」「保護目的」「繁殖目的」に限られます。
野生の生き物に対してヒトはどこまで近づいてよいものなのか・・・
矢ガモ騒動を考えれば、鳥と親しむこと=餌付けをすること・・・理解できなくはないことです。
でも、それは「大きな誤解」・・・ということを大人に特にわかっていただきたい。
危害を加えてはならない。
それ以上に
人が手を加えてもならない・・・のです。
その理由はなにか。
そのことを考えてゆきます。
2019年11月10日。
私たちは栃木県大田原市にある、羽田沼(はんだぬま)へ白鳥に逢いにゆきました。
前回、同じ大田原市にある、琵琶池を訪れた際、白鳥を確認したのですが
あまりにも遠くにいて彼女にはよく見えなかった。。。
ならば、羽田沼へ出向いて、望遠レンズを駆使して白鳥に逢おう。
そう思い、出かけたわけです。
地元紙によって10月中旬には飛来が確認されていた羽田沼。
年を越せば多くの白鳥が合流することになりますが
私たちは数が多いことを望みません。
例え1羽でも白鳥は白鳥。
愛くるしいカモもいるのです。
比較的、訪れる人も少ないこの時期に
あえて出向いてみたわけです。
駐車場は余裕がありましたが
路駐が1台。
今シーズンも屋台は来ていました。
それはいいのですが・・・
黄色の矢印のところ・・・よくみると「えさ 100円」とあります。
移動販売車じたいが「エサを売っている」事実。
その時は気づかなかったのですが、改めて売っているものを確認してビックリ。
これはダメだ。
誰も注意できない現実に、とても悲しく思います。
お金のためなら、自分のためなら・・・ルールを守る必要はない・・・こう移動販売車は言っているわけです。
あんたに言われる筋合いはない・・・そう言われるわけです。
だから、注意もできない。
言っても、やめる人ではないですけど。
白鳥はこの日もいました。
時間は12時ちょっと前。
すでにエサをもらったのか、人の姿を見ても近づくことはありません。
本来、これでいいのですが。
カモは餌付けされてしまっているので、人の姿を見ると近寄ってきます。
白鳥が首を縦に振っています。
なんらかの動きがある証拠です。
じっくり待ちます。
白鳥はどんどん奥へ移動しゆきます。
頻繁に羽ばたきますが、飛び立ったわけではありません。
人が動くとカモも動く
奥へゆきます。
誰も見向きもしませんが「水鳥にエサを与えないでください」の看板はすでに設置されています。
潜水
虫がいてかゆいのか、しきりにグルグル回って体をつついています。
真ん中のカモが顔を上げて何かを見ています。
そのうち白鳥の鳴き声が大きくなります。
もしや・・・と思って振り返ると・・・
あっ、きたっ
とっさに撮った1枚。
動画でも連写でもできたのですが、
ようやく次に撮ったのは着地の時でした。
親子の計4羽が合流。
あわせて10羽になりました。
・・・とここで
1台目のカメラがバッテリー切れで終了。。。。
2台目の予備機を持ち出して、撮り直し。。。
やんちゃな子供はじっとしない。
羽をバタバタ
あぁ、下が切れてる・・・
気が付くと、2羽・4羽・4羽の3つにグループが分かれていました。
そのうち、2羽が陸に近づいてきました。
私たちは離れた場所でズームでその様子を追っていました。
うち1羽が上陸。
手前の浅瀬では
1羽のカモが水をバシャバシャ大きな音で水浴びしてました。
アマチュアカメラマンがやってきましたが
白鳥には目もくれず、仲間と談笑してすぐにいなくなってしまいました。
どうやら、夕方に白鳥が飛び立つ姿をシャッターチャンスとしているため、
白鳥がいるかどうか確認に来た、だけのようです。
おや
2羽が陸に再び近づきます。
すると声を掛け合ったように、10羽すべてが同じ場所に近づいてきました。
手前の1羽が何かを気にしています。
そんななか、駐車場が空いているにもかかわらず
路上駐車1台がきっかけで、続々とマネをする車が止まって・・・
白鳥を眺めて、この2人はかえってゆきました。
しかし、子供を含む2つのグループが集まったことで
状況が一変します。
エサやりがはじまりました。
子供にエサを与えて、大人が近づいてきた白鳥の写真を撮る・・・そんな構図
「あずまや」では灰皿を撤去した告知のそばでたばこを吸う男性の姿。
人に慣れていないのか、一部の白鳥は水の中へ入り遠ざかってゆきます。
エサやりは続き、カモの群衆が人に近づきます。
エサ用に用意したと思われる食パンを持っています。
子供も同じ。
子供に罪はないですが、それを勧める大人の対応に怒りを感じます。
※本来ならば、一声かけるべきなのですが、トラブルになる可能性が大きいこと、
この家族を注意しても、いなくなればエサやりは繰り返されることを踏まえ、静観しました。
なお、プライバシーに問題等のご指摘はあるかと思いますが、注意を喚起する目的として
今後、エサやりをする人に対しては厳しい監視の目を必要とすることからあえて加工なしで公開しております。
まったく地元の監視はない様子。これも問題。
白鳥にエサを与えてはならない理由
① 水が汚れる(富栄養化によって外来種が増え、在来種が減少する恐れがある)
② 白鳥が自然界の生物を食べなくなる (人間の食事に慣れると、自分でエサを探すことをしなくなる恐れ)
③ 他人の土地にゴミを捨てるもの(羽田沼は私有地ではありませんが、あなたの土地でもありません)
④ 白鳥が飛来する場所は白鳥が選ぶもの(餌付けによって飛来地のアピール合戦になることはあってはならない)
人と近づくことによって、鳥インフルエンザ等に感染する恐れもあります。
事実、羽田沼は鳥インフルエンザが検出され、立ち入り禁止になったこともあり、影響で付近の養鶏場の出荷停止になったこともあります。
これ以上、エサやりが恒常化してしまうと、羽田沼の立ち入りが禁止になることもあります。
「子供を喜ばせるために」という理由はよくわかりますが
その場合は動物園だったり、保護施設に対してエサを提供してあげてください。
「野生の白鳥にはエサを与えてはいけない」・・・そう教えられるこそ親の「教育力」ではないでしょうか。
エサを与えなくても白鳥は飛来してくれます。
鳥が虫や草などを食べてくれることによって循環する自然があることを
みなさんに知っていただきたい。
本当に白鳥を守りたいのなら・・・
あなたの行動が白鳥を守ります。
ぜひ「エサやりの自粛」をお願いいたします。
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