栃木発「ちゃりあん」ブログ2

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4月、イロハモミジの花が咲きました! &那須塩原市「大山公園」オオモミジとの別れ

2024-04-23 06:31:55 | 植物

2024年4月21日。

 

この日はお気に入りの場所に行きました。

栃木県の那須塩原市、旧西那須野町にあります、大山公園(大山参道)です。

ここは紅葉の並木が有名なところで西那須野観光協会や那須塩原市観光局にも大々的に紹介されている場所です。

 

私は小さい頃から知っている場所で、昔はモミジの木々が鬱蒼としていて、逆に人が誰も近づかないくらいの穴場の公園でした。

遊具もなく、昼間でも薄暗い・・・

 

でも、秋の紅葉のシーズンになると、いきなり真っ赤な並木が現れる、それはそれは今では考えられない不思議な空間が期間限定で見られました。

 

そんな大山公園に魅せられて、青葉から紅葉、落葉するまでを以前は「定点観察」していたりしました。

 

しかし・・・大正時代から植えられたイロハカエデも歳を追うごとに伐採されてしまい

 

いまではスカスカの並木道になってしまいました。

 

それは仕方が無いことですが

 

那須塩原市は大山公園を「観光として守る」のではなく「順を追ってモミジを減らす」ことを選びました。

 

そう・・・観光名所とは銘打っていますが・・・実は、地元からも「迷惑な存在」として扱われているのです。

 

そんな事実を今回は突きつけられました。

 

私たちは、純粋に「イロハカエデの開花」を観に訪れただけだったのですが・・・

 

栃木県那須塩原市の大山公園(大山参道)です。

 

落ちているのはモミジの花です。

 

先週、栃木県さくら市でモミジの花をチェックした際は、これから開花・・・という状態でしたが

この1週間で、あっという間に開花し・・・早いものは「散って」(落ちて)しまっているようです。

 

あ・・・ありました!

 

イロハカエデ(イロハモミジ)の花です。

 

丸いのは「つぼみ」の状態です。

これから開花します

 

こんな感じで、葉に隠れて花はたくさんさいています。

 

角度によってはただの青葉しか見えないですが。。。

 

ね。

 

これは雄花。

 

カエデは人間でいうならば「一妻多夫」

 

3つあるモミジの花のうち、左の花が「両性花」

真ん中と右は雄花

 

ブレていますが、中央のブーメランが「果実」(翼果)です。

翼の中央部分に2つ丸い粒のふくらみがあるのが果実(中に種)の部分。

横に緑に広がるのが翼。

 

種を遠くに飛ばすため、翼の半分だけでひらひらと落ちてゆきます。

 

翼果は紅くなって日焼け止めをしたりしながら果実を熟させてゆきます。

(果実とはいっても、人間は食べられません)

 

とにかくこの時期は風がよく吹きます。

葉は揺られてじっとしてくれないので、撮るのには忍耐が必要です。

一瞬だけ葉が動かない瞬間が来るのでそれをひたすら待ちます。

 

 

 

そして

 

大山公園はイロハカエデのほかにもオオモミジがあります

 

そのオオモミジを観に行くと・・・

 

あれ?

 

ひょっとして・・・

 

イロハカエデはこんな感じですが・・・

 

あ・・・

 

オオモミジの樹が伐採されていました。

 

よく見ると、樹幹に空洞はありません。

 

なぜ伐採してしまったのでしょうか?

 

理由は簡単です。

 

無計画な枝の剪定によって、葉を失った樹に栄養が行き届かなくなり、樹皮が剥がれ落ちるようになって

 

それを観た関係者が「倒木の危険がある」と接近禁止の措置を取り(昨年の秋)

 

気づいたら・・・伐採されていた・・・というもの。

 

いわゆる「人為的なミス」によるオオモミジの伐採です。

 

それでも、那須塩原市は「新たにモミジを植える計画は一切ない」と取材で回答を得ました。

 

つまりは、大山公園のモミジは減るばかりで、もう並木は観られなくなる、ということになります。

 

でもね、愛着のある場所です。

 

すぐに嫌いになれるわけがない。

 

しかし、那須塩原市と西那須野観光協会の対応にはがっかりしています。

 

「地元が子供の危険があるから伐採してほしい」と要望を受け、樹木医に確認しながらの剪定・・・

 

ほんとうに適切だったのですか?

 

オオモミジは紅葉ではなく黄色く色づきます。

 

真っ赤な紅葉に黄色のグラデーションを加える、大山公園の紅葉を引き立ててきたオオモミジ。

 

その色の一部が失われました。

 

オオモミジは緑→黄色→オレンジ→褐色→落葉というように

多彩な色がイロハカエデとは異なる良さを引き立ててくれます。

が・・難点がありまして

イロハカエデは紅葉して落葉するのに対して

オオモミジは黄色からオレンジや紅くなって茶褐色になって「枯れてから」落葉するのです。

 

なので、その特徴を知らないと・・・オオモミジは「もう切るしかないな」ってなっちゃうのです。

 

結局、色づくとすぐに枯れてしまうオオモミジをド素人は切ることが「善意」と勘違いしてしまいました。

 

守り育てるのではなく・・・地元住民に言われるまま切り続ける。

 

大山公園のモミジ並木は終焉を迎えようとしています。

 

悲しいですが現実です。

 

根は生きているので、伐採された樹幹から栄養の供給を失ったため、自力で「芽生え」しているのです。

 

この若い芽も大きくはなれませんが。。。

 

 

 

もう一本伐られていました。

 

樹幹は空洞となっていますが、倒木の危険は観られなかった健康な樹でした。

 

ちなみに、いま残っているイロハカエデの老木のほとんどは樹幹がスカスカの空洞となっています。

(誰にでもそれは観られます)

 

墓所側から。

 

民家がよく見えるようになりました。

 

モミジのトンネルはそこにはありません。

 

日本遺産になりましたが

名ばかりで保存はされておりません。

 

天然記念物になっていますが、保全はされておりません。

 

伐採されたオオモミジの翼果を見つけました。

 

 

駐車場があります。

 

路上駐車はやめてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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