トゼンの世相斬

政治経済で日々思いついたことを書き綴ります

財政赤字 ③

2020-12-21 17:43:00 | 日記

増え続ける国の借金に警笛を鳴らす人は多いが、政府および国民の危機感は薄い。人は尻に火がつかないと嫌な事は後回しにする。


一部の経済学者は国の負債は資産とバランスしているから、資産を売れば借金返済の原資となる、という人もいる。では、まずは10兆円でいいから資産の現金化して、証明してほしいのだがなかなか実現しない。所詮は「言うだけ番長」だ。


日本人は危機を乗り越える非常に強い力がある。明治維新しかり、戦後復興しかり。それならば出来るだけ早くインフレ・金利高となり、危機が表ざたになったほうが日本にとってはいいと思う。遅くなればなるほど借金は膨らむ。

 

何をキッカケにインフレ・金利上昇が起きるのだろうか?


金融緩和と財政赤字ではインフレにならないことはすでにこの10年で経験した通りである。やはり過去と同様に外圧がポイントになりそうだ。

 

一つの可能性は日本国債の格下げで、国債が暴落して金利急上昇というシナリオ。しかし、過去何度も格下げされてきたが国債価格は殆ど反応していない。BBB未満のジャンク債になるまで影響は出ないかもしれない。

 

二つ目は原油価格の急騰か米国金利上昇により、円安が進んで輸入価格が上昇、インフレ・金利高になるシナリオ。比較的ありうる話だと思う。

 

我々が出来ることは異常性を見逃さないことと日ごろから日本円以外のもので資産を分散しておくことぐらいだろうか。原油価格と米国金利情勢を常に注意することが大切だ。


(To be continued)


財政赤字 ②

2020-12-18 18:26:00 | 日記

2013年に金融緩和が始まったがインフレ目標は2%だ。このくらいなら経済的にプラスと考えた目標であるが、今となっては非常に危険なレベル。理由は1100兆円以上に積み上がった国債である。

 

20年度予算の国債利払い費は約8兆円(年利1%以下)だが、金利が下降傾向であるため国債残高が増えても過去20年ほど殆ど変わっていない。


しかし、金利が上がり始めると逆回転して負担が増え始める。もしインフレが2%となると当然それに合わせて金利も上がり2%程度になり、国の利払い金利は1%強増えることになる。


通常新規国債発行は30兆円(20年度は異常)であるが、借換えのための発行が約100兆円あり、新規発行合計130兆円の1%強が毎年追加利払いとして発生する。その額1.3兆円で、2年目は2.6兆、3年目は3.9兆円と積みあがっていく。

 

金利負担の急増が目に見えてわかり、かつ、インフレが2%で落ち着く保証がない状況(つまりまだ金利は上がるかもしれない)で、呑気に新規国債発行を政府が続けるだろうか?


普通はこれ以上借金を増やさないように所謂プライマリーバランスを無理やりでも実現させるのが政府の義務であり、そういう政府を国民は選挙で選ばなければいけない。さもないと状況は益々悪化する。

 

20年度当初予算の一般会計歳出は102兆円、国債以外の収入70兆円なので、▲32兆円の赤字となる。これをすべて増税でカバーするなら消費税を16%上げる必要がある。


歳出削減でカバーしようとすると社会保障や国防費などの政策経費を60%削減しなければならない。既述の利払い増加を含めると更に対応が必要だ。


現実的には増税と歳出削減でバランスをとるのだろうが、いずれにせよ凄まじい影響が国民生活に出るだろう。


これが異常な財政赤字を放置し続けた国の末路である。


(To be continued)




菅首相について

2020-12-17 17:40:00 | 日記

菅首相が5人以上の会食をしていたことについて、記者団の前で「国民の誤解を招くという意味においては真摯に反省している」と陳謝した。真摯に反省って久しぶりに聞いた気がする。少なくとも前任者が陳謝したことは記憶になく、ひたすら嘘を言い続けていた。

 

菅首相は強面の恐喝政治家と思っていたけど、案外素直な人なんだな。テレビ出演して「ガースーです」と自己紹介して不謹慎だとマスコミに叩かれているが、冗談が滑っただけの話で大した問題ではない。ただ、お笑いには向いていないみたいだから、今後は止めたほうがいいでしょうけど。

 

支持率が急降下していたが、Goto中断と今回の陳謝で上向くといいね。


財政赤字について

2020-12-16 18:22:00 | 日記

20年度は税収が予想より低く、かつコロナ対策で大盤振る舞いの補正予算を組んだ影響で単年度で最高の112兆円の新規国債発行を行うという。3月現在の国債残高は1114兆円なので今年1年で10%も増えることになる。なお、この残高1114兆円は日本のGDP2倍以上であり、先進国では断トツの債務だ。

 

日本は本当に大丈夫なのか?

 

大丈夫だよ、という根拠が今はやりのMMT(現代貨幣理論)である。その内容は端的に言うと「自国通貨を発行できる政府は、インフレにならない限り、大量の国債発行をある程度許容する」となる。日本の借金は円建てなので、いざとなれば輪転機で円を刷りまくれば返済可能、また、インフレどころかずーとデフレだから、まだまだ借金しても大丈夫、ということになる。

 

財政赤字で一番怖いのはハイパー・インフレだ。それが起こらない限り大丈夫、というのは、犯罪者が捕まらない限り大丈夫と言って犯罪を続けるのと根本的には同じではないか?問題は捕まったら(インフレになったら)どうなるのか、という点だ。


財務省や経済学者はインフレになるぞー(金利が上がるぞー)とオオカミ少年のごとく言い続けているが、全くその気配がない。結果として、日本全体がインフレに対する警戒感がゼロになってしまって、新規赤字国債100兆円超え、というニュースにも、へーそうなんだ、と国民は冷静だ。


でも、そろそろマジで捕まった時のことを考えたほうがよいのでは。


(To be continued)


オリンピックやるの?

2020-12-15 16:25:26 | 日記

日本政府やIOCは東京オリンピックを何としても来年実施したい、という意向のようだ。まあ、ゴルフやテニスなどの世界大会が各地で開催されている以上、しっかりとしたコロナ感染対策をすれば可能なのだろうが、オリンピックの場合33競技もあるのでその規模は比較にならない。一体何人が来年夏に海外から日本にくるのだろうか。

 

前回大会のリオでは参加選手数は205か国から11,232人だった。関係者(コーチなど)が同数いるとして約25千人。意外に少ないという印象。この程度なら行動範囲を限定(選手村と競技会場だけ)することも可能だろうし、PCR検査も頻繁に実施して感染拡大を防止できそう。あとは観客が何人いるかだけど、普通に考えればわざわざコロナ禍で日本に来る酔狂な人は限定的だと思う。従い、大会期間に日本で余程コロナが流行しない限り、開催に問題はなさそう。

 

それでも参加人数を出来るだけ限定するほうがベターなのは言うまでもない。今から競技数を減らすのは大変だと思うが、あえて削減対象な競技を挙げると、プロが中心となりそうなものとオリンピック以外に世界一を決める大会がある団体競技だろう。プロは感染リスクを冒して賞金も出ないオリンピックに参加しないだろう。そうならば、最初から競技をキャンセルしたほうが良い。また、参加人数の多い団体競技を中止することで人数削減効果は高くなる。サッカーやラグビーなどWorld Cupがある競技をオリンピックでやる必要はないと思うがどうですかね。