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福祉用具支援研究会「ねまる会」

CW、Nrs、PT、OTなど、様々な専門職が集まり、福祉用具について、知識・技術・認識を共有していく研究会のブログです。

施設への出張勉強会、ケース相談

2010-02-27 | ねまる会について
先日、ある施設から学習会の依頼と利用者様の相談があり「ねまる会」として訪問させていただきました
そのうちの一部を報告いたします。

 学習会は福祉用具の使用方法、移乗動作方法などをテーマに行わせていただきました
1日のみの学習会では仕事の都合上参加できない職員様もおられるとのことで2日にわけて行いました

 福祉用具を使用することで利用者様に安心して移乗していただけることや、介助する側も用具のあるなしで介助量に違いがあるということなどを説明させていただきました利用者様の身体機能によっては、人的要因だけでは限界があります。腰痛など利用者様だけでなく、介助者に対しても移乗は優しいものでなくてはなりません。

 しかし、用具を使用することでの弊害もあるため、現在の機能を維持していただくためには介助者の視点のみで使用することは避けるべきとも思います

また、利用者様への個別の相談もしてさせていただきました
相談内容で一番多かったものはベッド上でのポジショニングでした不随意運動がみられ常に動かれる方、逆に全く動かれない方、拘縮や痛みの強い方などそれぞれに困っておられました

 ポジショニングにおいては、可動域制限がベッドと体との間に隙間を作り、疼痛や二次的障害のリスクの高いケースの方などの相談等もありました。どの程度支持すればいいのか、逆に動けるスペースを確保すればいいのかなど利用者様の動きや体の機能をきちんと考えた上でのご相談でした
やはり、ただ単に隙間にクッションを入れるのではなく、その原因を考えた上で可動性など残存能力を考慮しながらどの方向に支えるかなど検討し、二次的障害の予防を図ることは重要な点と考えます。

 以前にもこのようにねまる会への相談をいただきました当会としてどのように関わらせていただくことがいいのか、どこまで関わることができるのか、今後検討していかなければならないことは多いですしかし、関わらせていただいたことに対しては利用者様が安心して生活していただけるよう責任を持って対応させていただきたいと思っています

今後とも宜しくお願い致します

10月定例勉強会報告

2008-10-23 | ねまる会について
10月定例勉強会の報告です。
参加者は21名、松江記念病院にて開催されました。

今回は抄読会と症例報告でした。

抄読会のテーマは「高齢者のシーティング ~車いすの問題点~」で、桑原先生と大森先生に発表していただきました。

車いすの問題点として、①座り心地②動作と車いす走行への影響③姿勢④身体寸法と車いすの問題⑤褥瘡⑥車いす上での身体拘束などがあげられます。

病院や施設で多用されている標準型車いすは、身長175cm程度の人に適するように作られています。そのため高齢者にとっては車いすが大きすぎる場合が多く、「仙骨座り」と呼ばれる姿勢で座っていることが少なくありません。これは臀部が前方にずれてしまって、まっすぐ座れていない状況をいいます。

このような姿勢になってしまう原因には、高齢者自身の関節や筋肉の硬さが影響していたり、車いすのバックサポートがシート状でたわんでしまい支持性がなくなってしまうことや、奥行きが長すぎるなどさまざまです。

また仙骨座りのような不良姿勢で長時間座っていると、痛みを引き起こし、さらには一定の部分に圧迫が加わり褥瘡を引き起こす可能性が高くなります。
基本的な対応としては、圧力の分散を促し、圧迫が加わる時間を短くすることなどが挙げられます。

次の症例報告では、NST(Nutrition Support Team)で関わっている2症例について森脇先生に発表していただきました。

1人は体幹の支持性が悪く左に傾き、もう1人は強度の円背という高齢のユーザーでした。車いすを調整する際のポイントとして、体幹の支持性・安定性を向上させることと、圧の分散(トータルコンタクト)を促すことを挙げられました。

支持性や安定性を高めるためには、ユーザーの身体の筋力アップを図ることや、座位保持装置などを利用する、身体と道具の両側面からみたサポートが必要になってきます。
しかし、忘れてはならないのが、安定性を高めることによって体幹がより固定されて身動きが取れなくなり皮膚トラブルを招く恐れがあります。

安定性・支持性=身体の固定ではないということを理解し、ユーザーの状態を把握してどの部分を支持すれば安定するのか考えて対応することが重要です。


今回は初参加の方が多数いらっしゃいました。
明日からの臨床に、違った視点が加わるのではないでしょうか?

次回も多数の参加をお待ちしております。


次回の予定は11月18日です。

広報部




訪問研修会させてもらいました!

2008-10-17 | ねまる会について
先日、出雲市の神西湖の畔にある湖水苑にて訪問研修をさせていただきました。

内容は「移乗動作と体位交換の基本動作を学ぶ研修会」ということで、当会より7名で伺いました。
参加者は約20名で熱心なスタッフのみなさんに支えられ、予定より1時間もオーバーする盛況な勉強会となりました。
施設長さんをはじめ、企画してくださった介護技術研修委員会、褥瘡予防委員会、そして参加スタッフのみなさん、とても楽しく、こちらが勉強になりました。ありがとうございました☆

初めは局長福田が紹介も兼ねてお話させていただきました。
基本動作介助について私が言いたかったのは、リハビリと称して「ふんばらせる」ことが大事なのか?それとも利用者・介助者が一緒に、いかに○○にできるかを大切にするか?です。ちゃんと話せてたかな?

そのあと、3つのグループに分かれ、それぞれに質問などを入れながら実技などを行いました。身体の使い方の上手な方もおられ、徐々に上手くなられる方もおられました。ここでは利用者さんを観る視点や自分の身体の動かし方を知っていただく場となったのではないでしょうか?

その次に、実際現場のほうにお邪魔し、直接利用者さんを観させていただきました。夜遅くにお邪魔させていただき、ありがとうございました。
前の2つがつながれば良かったと思います。困難な事例もありました。私たちも検討課題とし、帰るときや今日も一緒に伺ったスタッフと検討していました。
また、ご連絡しますね。

また、途中から利用者の家族の方も参加していただき、こういった勉強会はすごくいいなぁと思いました。
これからも地域に根ざす、現場に広がる研究会にしていきたいなぁと思います。
これも1回で終わらず、定期的に行えると良いですね。

今回、こういった経緯に以前、研修会でお会いした諸井さんからともみ工房の景山さんとつながり、お声をかけていただいたことがきっかけです。
やはりつながりは大事です。さらに一歩一歩つながっていきたいです。


さあ、私も頑張ろう!!
いつか喫茶で湖畔をみながらゆっくりしたいです。


6月定例勉強会の報告パートⅠ

2008-06-18 | ねまる会について
6月17日に定例勉強会がありましたので報告いたします。
参加者 30名 場所は雲南病院リハビリ室にて開催されました。

内容は、「いろんなクッションに座ってみよう」ということで、前半を KAJI corporation の方から講義と商品の紹介をしていただきました。
シーティングの話の中で必ずと言っていいほどでてくる『クッション』。
座位が安定するにはまず骨盤からサポートが必要。
そして特に円背の方についてはアンカーサポートと仙骨部とバックサポートの空間、そして背中をサポートすることが重要であり、
その支えるポイントに①圧迫(PRESSURE) ②ズレ(SHEAR) ③ねじれ(PINCH)を生じさせないことも重要ということでした。

EXGELを開発した加地さんならではの褥瘡予防の観点からもみた、シーティング技術でありました。

中でも、個人的に目を引いたのは、スケルトン車いす。
サイドガードがなく、バックサポート、スリングシートが透明であり、座った時の皮膚の圧迫具合、よれ具合、隙間がよく分かる。
という車いすでありました。
古くなった車椅子を改造して作りたくなってしまいました。

参加された皆さんいかがでしたでしょうか?

後半はたくさんの種類のクッションに座り、素材の違い、構造の違いでどれくらい違うものなのかを体感していただきました。
実際に座ってみると同じようなものでも細かいところに違いがあるものです。
参加者の皆さんも「違いがわかる人」になったのではないでしょうか?

明日からの仕事の非常に参考になる定例会でありました。


次回は7月15日を予定しております。場所は決まり次第報告いたします。

広報部

福祉用具支援研究会分科会発足について

2008-04-29 | ねまる会について
4月の定例勉強会にて福祉用具支援研究会分科会の発足が承認されました。
つきましては、分科会ついて簡単に説明いたします。


趣旨
 ・シーティング知識・技術をさらに深める。
 ・それに関連した研究を行う目的とし、得た知見を社会に広め、シーティング普及に寄与する
 ・当会にて得た知識技術を研究会に還元する。

対象
  1,「福祉用具支援研究会ねまる会」会員であること
  2, 講義・発表を自らすすんで行えること
  3, 福祉用具支援研究会「ねまる会」の定例勉強会にて、症例報告等の発表または、講義経験があるもの。
  4,シーティングに関連した研究会に所属している者が望ましい

頻度
  月に1回程度

分科会ではより高度な知識を得ること、研究を行うことを目的とし、そこで得た知識を本会へ還元していきたいと考えております。


分科会に対しての質問や参加希望はbisyamon6@mail.goo.ne.jpまでご連絡ください。
症例検討など発表したい人はいつでも受け付けております。どんな簡単ことでもどんな疑問に思った日ごろのシーティングについてでも良いですので発表しませんか?上記の連絡までお待ちしております。

福祉用具支援研究会 春の懇親会のお誘い

2008-04-24 | ねまる会について
春暖の候 皆様方にはなにかとお忙しい日々をお過ごしのことと思います。と同時に、疲れもたまってきたのではないでしょうか?こんなときには「肉」に限ります。ということで、下記の通り春の懇親会をご案内いたします。多数のご参加お待ちしております。


日時:5月31日 19:00~
場所:松江駅前「しゃぶすき屋」
会費:4000円

*「ねまる会」で予約してあります。
*準備の都合上、5月24日までに必ずメール返信にて参加表明お願い致します。
福祉用具支援研究会「ねまる会」
連絡先:bisyamon6@mail.goo.ne.jp

福利厚生部  広報部

4月定例勉強会 内容の担当者変更について

2008-04-14 | ねまる会について
4月定例勉強会の変更点がありますのでご連絡させていただきます。

内 容:①シーティングとは? ~なぜシーティングが必要なのか?~
    ②症例提示
    ③ディスカッション

担 当:吉田(松江記念病院)
    槙野(島根大学医学部附属病院)

としていましたが、
担当を
槙野(島根大学医学部附属病院)から
福田(斐川生協病院)
に変更させていただきます。

よろしくお願いいたします。