今迄は実物より大きな人ばかりかいてきましたが、
ここにきてシャッターに実物よりもとても小さな家を描くことになりました。
小さいものの形はシャッターの溝にはまってしまい描くのが大変です。
一軒一軒を家に見えるように注意しながらで緊張する作業の連続でした。
昔の人が描いた鳥瞰図を大きくしたことで、
より迫力のあるものに仕上がったと思います。
hirano
アトリエでは日々さまざまな作品が制作されていますが、どんな作品もすぐにパパッと出来上がるわけではありません。
今回は、現在進行中の映画看板、制作の話をすこしだけお伝えします。
制作する映画が決定すると、その映画のオリジナルポスターの資料を集め、その中から一点を選びます。
ポスターは基本的に縦位置の配置がほとんどなので、横位置へレイアウトし直します。
この時、オリジナルポスターの構成と雰囲気を壊さないように、横位置へ美しく再配置することが大切です。
ポスターに描かれている絵の中で、どの部分を生かすのか、また、省略するのか。
それぞれの絵の大きさはどうか、そして全体的なバランスが整っているのか。
映画看板として必要最低限の文字の情報を入れつつ、オリジナルを損なわないようにするのが悩みどころです。
おおまかなレイアウトができたら、制作スタッフへ完成イメージを細かく伝えます。
ここから、スタッフの技術の勝負どころです。
忠実な原画の描きおこしと、色の再現が、映画看板のもっとも重要で難しい点です。
通常2日~3日で映画看板1枚が完成しますが、技術力が高いスタッフでも、ポスターを描いた原作者の描き方の癖と、制作者の癖が相まって、忠実に再現するのはなかなか大変です。
映画のストーリーも含め、ポスターを描いた作者がどんな思いを込めて描いたのか、スタッフもいろいろな思いを込めて完成させていきます。
映画を選び、看板用にレイアウトし、実際に制作、そして完成させる。
ひとつひとつの映画看板に、毎回、新鮮さと真剣な気持ちで向き合って制作を行っています。
by iwakiri
春日部駅東口をでて、仲町通り(停車場通り)を行くと、つきあたりにある蔵風の建物。
田村ビルさんのシャッターに施工してきました。
この通りは駅前の主要な通りとして栄えていました。
停車場通りという別名があるように、東武バスの停留所があったそうです。
資料館さんから借りた昭和30年代の写真をもとに、当時の春日部駅を再現しました。
側面のシャッターには、東武バスと停留所を。
シャッターアートの制作中、いつもどおりいろいろと声を掛けていただきました。
「私の嫁いできた頃の春日部そっくりよ」
「なんだかなつかしいわねえ」
「この店知ってるよ」
私たちはみんな春日部出身者ではありません。
この土地に愛着のある人たちの前でこの街の歴史を描くことに、時には戸惑ったりもします。
懐かしいと思っていただたんだなあと、とってもうれしかったです。
by Ikegami
どんどん進むシャッターアート、今回はカネコ薬局さん。
ずばり、江戸時代の生薬屋を描きました。
カネコ薬局さんは元禄の時代から続く、老舗中の老舗。
店内には当時の看板も残っていました。
中央にある行灯看板は、実物の文字を再現したものです。
何気なく通りすぎる町並みの中に、長い歴史があることに気づいてもらえたらいいなと思います。
by Ikegami
すっかり涼しくなってきました。一年のうちで短い、外での作業が快適な季節です。
シャッターアートは進んでます。
今回はロビンソン通り沿い、関根玉富さんの隣にある「大崎生花店」さん。
朝顔売りを描きました。
江戸時代、町にはたくさんの物売りがいたそうです。
売っているものは本当にさまざま。
食べ物、飲み物、生活用品、服に貸本、一芸を売り物にするものまで。
まるで動くコンビニです。
もちろん花を売る人もいました。
一口に花売りと言っても一人の売り子が売り歩くのは大体一種類だったようです。
中でも人気があったのが朝顔。
花がきれいに見えるように配色に気を使いました。
調べていると本当にさまざまな物売りの資料が残っていて、今ある商売と照らし合わせるととても面白いです。
また他の物売りたちもシャッターに登場させられたらと思います。
by Ikegami
順調なすべり出しをみせたシャッターアート第3弾、順調に進んでいます。
今回手がけたのはロビンソンの目の前、いけばなの「関根玉富(せきねぎょくふう)」さんです。
生け花をする女性を上品に描きました。
玉富先生のお言葉を書にしたものを添えて。
これまで7件ほどのシャッターを描いてきましたが、ここは初めての形状のシャッターでした。
シャッターに描くとき一番苦労するのは「ミゾ」ですが、このシャッターはミゾしかない!
斜めから見るとこんな感じです。
人物もこんな感じ。
正面からと横から見たときの違った顔もまた、おもしろさかも知れません。
関根さんのシャッターは朝早く開けておられるので、見れた方はラッキーです。
気持ちの良いこの季節、ぜひ早朝散歩を!
by Ikegami
すっかり涼しくなり、空が高くなってきました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
シャッターアート第3弾が始まっています。
先日の連休の3日間、春日部駅近くのクロサワカメラさんに描かせていただきました!
クロサワカメラさんは一時期埼玉一の売り上げをあげられた名店。
歴史あるシャッターに、写真の歴史を想像させるモチーフを、ということで、坂本竜馬を描きました。
同時代のカメラも象徴的に。
今回はいつものシャッターではしない、グラデーション(暗さの階調表現)をしました。
描きあがらないうちから通行人の方は竜馬とわかるようで、たくさん声をかけていただきました。
「クロサワカメラ」の文字も作って雰囲気にあわせています。
デジカメや携帯カメラをみんなが持ち、写真があふれている現代ですが、初めて写真をみた竜馬の時代には一枚の重みは今とはくらべものにならないのだろうな、今で言う何だろう、等々とふわふわ考えながら描きました。
是非ご覧になり、写真の歴史に想像をふくらませてみてください◎
by Ikegami
4月から順調に進んでいるシャッターアート。
次の10件が決まり、現場調査に行ってきました。
件数が多いので混乱しないように数人で測りにいきました。
シャッターの高さが一番の神輿会館さんで、悪戦苦闘のみんなの様子。
メジャーが上まで届きません。シャッターの溝にひっかかったり、あとちょっとのところで折れてしまったり…。
結局だれのメジャーも届かなかったのですが、このシャッターの高さはわかりました。
どうやったのかは、秘密です。
私は撮影係にまわって、すこし遠くからみんなの様子を見守りました。
現場調査・図面制作から、デザインは始まっています。
これから自分たちの手でこの風景を変えることができると妄想をふくらませながら、せっせと測ります。
楽しい朝でした。
これからデザイン10件!がんばります~
by Ikegami
春日部駅と八木崎駅の間、ユリノキ通り沿いにオープンする「Palette」。
その新装オープンをオシャレ塗装で飾ってきました。
建物のオシャレ。
配色のバランスで建物の印象はがらりと変わります。
女性や子供をターゲットにしたやわらかい印象のお店にしたいという社長さんの思いを盛り込んで、こんな建物になりました。
ロゴも手がけました。
紙の上のデザインと実物大との差に悩まされたりもしましたが、できてよかった。
ユリノキ通りを通られたら、ぜひごらんください~
by Ikegami