BIG ARTアトリエ日記

春日部にある壁画と造形を制作するビッグアートのアトリエ風景

映画看板が完成するまで

2011-11-22 16:06:32 | 制作の現場

アトリエでは日々さまざまな作品が制作されていますが、どんな作品もすぐにパパッと出来上がるわけではありません。

今回は、現在進行中の映画看板、制作の話をすこしだけお伝えします。

 

制作する映画が決定すると、その映画のオリジナルポスターの資料を集め、その中から一点を選びます。

ポスターは基本的に縦位置の配置がほとんどなので、横位置へレイアウトし直します。

この時、オリジナルポスターの構成と雰囲気を壊さないように、横位置へ美しく再配置することが大切です。

ポスターに描かれている絵の中で、どの部分を生かすのか、また、省略するのか。

それぞれの絵の大きさはどうか、そして全体的なバランスが整っているのか。

映画看板として必要最低限の文字の情報を入れつつ、オリジナルを損なわないようにするのが悩みどころです。

 

おおまかなレイアウトができたら、制作スタッフへ完成イメージを細かく伝えます。

ここから、スタッフの技術の勝負どころです。

忠実な原画の描きおこしと、色の再現が、映画看板のもっとも重要で難しい点です。

通常2日~3日で映画看板1枚が完成しますが、技術力が高いスタッフでも、ポスターを描いた原作者の描き方の癖と、制作者の癖が相まって、忠実に再現するのはなかなか大変です。

映画のストーリーも含め、ポスターを描いた作者がどんな思いを込めて描いたのか、スタッフもいろいろな思いを込めて完成させていきます。

映画を選び、看板用にレイアウトし、実際に制作、そして完成させる。

ひとつひとつの映画看板に、毎回、新鮮さと真剣な気持ちで向き合って制作を行っています。

 

by iwakiri

 

 


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