NOKO・Blog

BICICLETTA NOKOの活動報告

全日本選手権・ジュニア

2006年06月26日 11時49分37秒 | Weblog
順番が逆になってしまいましたが、土曜日は全日本選手権・ジュニアとU23クラス
が開催されました。

今回、急遽ジュニアクラスに出場が決まった新見拓也選手(山陽高校)。
今の彼の実力を冷静に分析すると恐らく完走出来るかどうかギリギリのレベルですので、
今回は全日本選手権というレースを経験させる為に、前半から積極的に前で走るように
指示をしました。もちろん玉砕覚悟の走りです。

レースがスタート。
1周目から約8名の先頭集団が出来ているとのアナウンス。その先頭集団がホーム
ストレートに上がって来る。なんとその中に新見選手が入っている!
後続との差は約1分30秒。後の大集団はまだ様子見の感じで走っているが、こうした
逃げが勝負に絡んでくるケースは少なくない。
レース中盤、先頭集団でも動きがあり、一時は先頭4名に絞られる。ここにも新見選手
は入り、積極的にそして全国レベルの選手達と互角にレースを走っている。

7周目。ついに新見選手は力尽き、先頭集団から脱落。持てる力を全て出し切った走り
だったので、後続の大集団にも付けずに、そのまま千切れてしまう。
ここで完全に売り切れ、次の周回でタイムアウト。リタイアになってしまった。

しかし、今回の新見選手の走りは非常に評価出来る内容でした。
全日本選手権をスケジュールに入れてなかったので、距離の乗り込みが足りず、後半
まで持たないのは分かっていたこと。それでも終盤手前まで先頭を走り続けたことは
彼にとっても良い経験になったと思いますし、今後のレースに絶対につながる走りに
なると思います。少なくても大集団にいて、そのまま千切れてリタイアしている選手達
や全日本選手権なのに走りながらピースをしてはしゃいでいる選手よりは絶対に…。

今後はインターハイに向けて、スピード能力を強化する練習を多く取り入れて、あと
2段階くらいレベルアップ出来るように鍛えて行きます。頑張れ!新見!

全日本選手権&MIYATAチームメカニック

2006年06月26日 10時44分43秒 | Weblog
全日本選手権が終わりました。
結果は皆さん、色んなメディア等でご存知だと思いますが、エリート男子は別府選手
(ディスカバリーチャンネル)が優勝しました。
私が今回契約したMIYATA-SUBARUチームは、鈴木真理選手が3位、柿沼選手が9位。
もちろんチームとしては「優勝」を狙って走っていた訳ですから、鈴木選手を始め、
チーム全員が悔しいという気持ちで一杯でした。
それでも何とか鈴木選手が3位表彰台の一角を確保したのは、チームとしては良かった
と思います。個人的には柿沼選手の逃げの走り、その頑張りにグッと来ました。

昨日、優勝した別府選手は一番強かった。それは勿論、優勝しているからそうなんです
けど、結果以上に内容的に強さを見せた走りだったと思います。
一流PROチームに所属しているというプレッシャーや、単騎での戦いということで難しい
部分もあったと思いますが、久しぶりに「強い!」と思わせる選手ですよね。彼は…。
結果、ヨーロッパで日本ナショナルチャンピオンジャージが走ることになるので、日本
自転車界にとっても良いことなんじゃないかなと思います。

メカニックとしては、パンク以外大きなトラブルもなく、最低限の仕事は出来たのでは
ないかと思います。今回、パンクが多かったのはチームにとって致命的なトラブルでは
ありましたが、広島中央森林公園のコースは雨が降るとパンクが非常に多くなるので、
致し方ない部分もあると思います。

一応、メカニックピット臨時休業にしてサポートに行ったので、ちゃんと仕事していた
証拠写真を以下に掲載しときますね。(笑)


まずは、選手全員の自転車を洗車。ギヤ周りの油ヨゴレを落とし、全体に洗剤を付けて
泡だらけに…。洗車したらバイクはピカピカにキレイになります。
チームにとっても自転車は大事なスポンサーの広告ですから、常にキレイにしておく
必要があるんですよね。レース会場では選手のバイクも注目されますから…。


洗車が終わったら、天日で乾燥させます。土曜日は天気が良かったので乾きが速くて
助かりました。MIYATAチームは、車輪も選手個々で違うので間違えないように自転車
と揃えて置いておきます。


自転車が乾いたら、駆動部分に注油。全体のネジの緩みをチェックし、変速、ブレーキ
の調整を行い、最後に車輪のチェック。本来はここで部品を交換したり、バーテープを
巻き替えたりするんですけど、今回は細かい部品の交換のみでした。
今回は「AKAMATSU製超軽量メンテナンススタンド」を初導入したのですが、非常に
使い易く作業がはかどりました。コンパクトに収納も出来るし、レースメカニック
にとっては最高のメンテンススタンドです。Shimano-SKILチームのメカニックの方も
同じモノを使用していて、「これ良いよな~」って話をしました。
お互いのチームの機材の話をしたり、こうした現場でのメカニック同士の会話でも、
色んな事が勉強になります。


全ての作業が完了し、完璧に整備された自転車達。あとは選手が乗って走るだけです。

そう言えば、作業をしていたらマトリックス・チームの三浦恭資選手が私を見つけて、
「おい、俺のも洗ってオイル差しといて。適当で良いから…」とお達しが…。
適当で良いわけもなく、同じように完璧に作業しました。三浦選手の自転車が作業して
いて一番緊張します。(苦笑) でも、自転車を任せてくれるのはありがたいことだと
思います。もちろん、レースの方でも三浦選手は若者に負けない熱い走りでした。
全日本ナショナルロードチームの監督に就任し、忙しく練習が出来ないと言われて
いましたが、まだまだ三浦さんには「走り」で若い選手に多くのことを伝えて欲しいと
思っています。

レースが終わって、MIYATA-SUBARUチーム・栗村監督を始め、選手達とも硬い握手を
しました。今回はBBQ&ビールでお気楽観戦の予定でしたが、やっぱり現場で選手達
と一緒にレースを戦うのはメカニックの自分にとって充実している時間であり、選手達と
一緒に悔しさや楽しさ、喜びを味わえるのが幸せだと思いました。
今回、MIYATA-SUBARUチームと一緒に仕事が出来て良かったです。