前回、このコラムでサックス奏者の演奏においての足腰、それは音(音質)であるというお話をしました。
当然という言葉が当てはまるほど、その音を鍛えるには、ロングトーンという練習が最も大切です。
さて、まずロングトーンをやる前に、気をつけてほしいことがあります。
伸び悩んでいる生徒さんは、リード選びとリードのセッティングに問題がある場合が多いのです。
この2点をものすごく大切に考え、スタートをしてください。
まず最初に、できるだけ吹きやすいリードを選んでほしいのです。
ライブのような発表の場では、多少くぐもった音のするリードを好む方もいると思うので、それは、それとしてアリだと思います。
しかし、ロングトーンの練習では、楽器を効率良く響かせる必要があります。
練習時間は限られています。(5時間以上必ず毎日、何年も楽器と接することができるような方は、
自分の方法論をお持ちかと思いますし、それは当然優先されて良いと思います。)
発想を変えてください・ロングトーンを練習のウォームアップのみの存在では絶対にありません。
スタートから心地良く吹けるリードを選んでください。ロングトーンをしていくうちに音色も変わって吹奏感もよくなるだろう
という考え方をやめましょう。
(リードのえらび方については、違う機会にお話します)
次にマウスピースのどの位置にリードを装着するか?です。あまり下げ過ぎるとリードを振動させるのが、辛くなります。
また上すぎてもリードミスなどを生じてしまいます。(どちらかというと、上目に装着しましょう。音のレスポンスが良くなります)
ともかく、上記の2点にをいつもより集中力をもって、また時間をかけて慎重に行うようにしてください。