JUNZO サックス ターミナル

ジャズサックス奏者藤田絢三の
ライブ情報やレッスン日記、練習方法や
プライベートコラムなど

上達の秘訣4

2015-08-21 18:53:30 | Weblog

前回、このコラムでサックス奏者の演奏においての足腰、それは音(音質)であるというお話をしました。

当然という言葉が当てはまるほど、その音を鍛えるには、ロングトーンという練習が最も大切です。

さて、まずロングトーンをやる前に、気をつけてほしいことがあります。

伸び悩んでいる生徒さんは、リード選びとリードのセッティングに問題がある場合が多いのです。

この2点をものすごく大切に考え、スタートをしてください。

まず最初に、できるだけ吹きやすいリードを選んでほしいのです。

ライブのような発表の場では、多少くぐもった音のするリードを好む方もいると思うので、それは、それとしてアリだと思います。

しかし、ロングトーンの練習では、楽器を効率良く響かせる必要があります。

練習時間は限られています。(5時間以上必ず毎日、何年も楽器と接することができるような方は、

自分の方法論をお持ちかと思いますし、それは当然優先されて良いと思います。)

発想を変えてください・ロングトーンを練習のウォームアップのみの存在では絶対にありません。

スタートから心地良く吹けるリードを選んでください。ロングトーンをしていくうちに音色も変わって吹奏感もよくなるだろう

という考え方をやめましょう。

(リードのえらび方については、違う機会にお話します)

次にマウスピースのどの位置にリードを装着するか?です。あまり下げ過ぎるとリードを振動させるのが、辛くなります。

また上すぎてもリードミスなどを生じてしまいます。(どちらかというと、上目に装着しましょう。音のレスポンスが良くなります)

ともかく、上記の2点にをいつもより集中力をもって、また時間をかけて慎重に行うようにしてください。

 

 


上達の秘訣3

2015-08-18 10:48:08 | Weblog

今年も高校野球が名勝負を繰り広げています。

球児たちのひたむきなファイトに、エネルギーをもらった方も少なく無いでしょう。

球児のパフォーマスを見ると、選手の体格の差を感じます。そして活躍している選手のほとんどが、下半身がしっかりしている。体のキレがいい。という2点が浮き彫りになっているような気がします。もちろん技術や戦術も大事であり、見逃せないポイントですが、やはり、まず体があっての技術や戦術のように思われます。

 これって、サックスと一緒だなあって感じます。いえいえ、体っていっても演奏者の体そのものの話ではありません。

球児の足腰の強さはサックスの音そのもの。しっかりとした腹式呼吸の力強い息で管体を響かせ、倍音のバランスの良い遠鳴りした音。

これこそがサックスの演奏の足腰にあたるんじゃないでしょうか。また、ただ太い音色というだけではなく、芯があって、輪郭もある。状況によっては、スピード感も表現できる。それがキレ。

パフォーマンスのすぐれた球児たちが、走り込みや、様々なトレーニングの積み重ねによって培った体。それは安々と手に入ったものじゃないハズです。サックス奏者のとっての理想の音、それもまた、創意工夫の練習を集中して、長い時間やり抜いて初めて得られるものです。

その上でのメロディーなんです。

ロングトーンといっても、個人練習の中でうまくやれている生徒は少ないように思います。

演奏の足腰を鍛えるために、ロングトーンをより大切に、できるだけ長い時間行ってください。

その方法、注意点などについて、また次回述べたいと思います。