「捨てる勇気」より「拾う勇気」の人間学

皆さん、こんにちは。
佐賀大学の西山です。

最近は、セブンイレブンやローソンなどコンビ二業界を代表する
お店で、家庭ごみの持ち込みが目立っているようです。
まさに面白い現象です。自分の領域からはずし、他の領域に移し
責任を転嫁するやり方です。
実は、この現象はコンビ二が設置するゴミ箱だけではなく
あちらこちらで目にします。
例えば、私達が商店街トリートメント大作戦を行っている会場でもゴミ箱に家庭から持ち込んだものや、そこの近くで買っていないモノが捨ててあるわけです。

※商店街トリートメント大作戦！…
私達の団体が中心となりはじめた、毎月第２土曜日の朝１０時～１２時に行っている商店街の大清掃活動のこと。商店主・行政・NPO団体・学生がコラボして一帯となって活動している。この活動も次回開催で第９回を迎え、商店街の街をみんなできれいにしよう！という意識が確実に変わりつつある。

〈続き）これを「モラルの低下」だとして、ひとまとめにしてしまえば
それまでです。また仮にそれ原因を追究して、教育的には家庭や学校の「しつけ」の問題だ。確かにそれはあるでしょう。
しかし、いくら抽象的な言葉を使って上手くまとめても、
格好はいいかもしれないけれど、効力なしということです。

一番大事なことは、
もっとシンプルな法則をつくってあげることです。

「捨てる勇気」より「拾う勇気」をもつ。

勇気とは、気持ちを奮いたたせないとできないことですが
その使い方次第で印象はよくなったり、悪くなったりします。

ゴミ問題でいうならば、
みんなから社会的な目を気にしながら、
本当はあまりよくないと感じながらも行う「捨てる勇気」をもつよりも
街や近所に散らかっているゴミを見つめたら、そこの環境をきれいにしようと思い、「拾う勇気」をもつ方が絶対、世のため人のためになるということです。

これはシンプルですが、単一的な内容ではなく
人間関係の面でもいえます。
あなたが何かで困っている人を見かけたとき、知らないふりをして
「見捨てる」行為よりも、何で困っているのかなと考えてわからなければ
尋ねてみることで一緒に問題を解決するなど、困っている相手の「心を拾う」
行為の方が、ずっと大事だということです。

これは一見見えない内面の悩みを抱えている場合でも、
通じるものがあります。

お笑いでも「思考停止！」というフレーズが人気ですが、
自分のことから他人のことになった瞬間「思考停止！」が起こるのが
とても早いようです。
思考を停止させないで、他人のこととなる前に
自分のことと受け止める。

「思考停止」ではなく
「思考活性」を心がけたいものだ。

では、最後にもう一度
「捨てる勇気」より「拾う勇気」を持つことの方が
ずっと素晴らしいことだ。



今日はこの辺で。。。