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映画「空飛ぶタイヤ」 さすが池井戸潤作品

2018年07月17日 09時00分00秒 | 映画・テレビドラマ・漫画
TBS系の日曜21時ドラマ「下町ロケット」「陸王」「半沢直樹」「ルーズヴェルトゲーム」、日本テレビ系の「花咲舞が黙ってない」、テレビ朝日系の「民王」といった映像化作品はあっても、実はこれまで映画化作品は存在していなかった池井戸潤さんの小説。
初めて映画化されたのが、松竹の「空飛ぶタイヤ。」

監督が松竹社員の本木克英さん。
「釣りバカ日誌」シリーズや「超高速!参勤交代」シリーズといった喜劇のディレクターなので、果たして池井戸作品は〝合わない〟んじゃないかと懸念を持って新宿ピカデリーで観たんですが、要らぬ不安、杞憂でした。
TBS系の日曜夜ドラマのような、大仰な演出や、クローズアップ多用といった手法と異なり、誠実にタイヤ脱輪の真相究明を追っていく運送会社社長の姿を淡々と描いていく木本監督。
その淡々さが、スクリーンに目を釘付けにさせます。

テレビドラマ化された池井戸潤作品は、一様に、一発逆転が起こって爽快感が広がりますよね。
中小企業が、大企業の理不尽に屈せず、最後の最後に大逆転をかまして、溜飲を下げる、というのが池井戸ドラマのパターン。
勧善懲悪ってやつです。

でも「空飛ぶタイヤ」は、その種の爽やかさはないも同然なんです。
構造上は勧善懲悪なんですが、きっと、人ひとりの命を奪った事件が物語の軸だからでしょう。
大手自動車メーカーをやりこめる痛快さと、やりこめても失われた人命は戻ってこないという苦味とが相殺されて、いわゆるカタルシスは呼び起こされんのです。

でも、“ああ、これが現実だよなあ”と納得がいくっていうんですかね、しみじみと物語の余韻を消化して映画館を出て行けました。
そして、良い映画を観られたなあ、池井戸作品はやっぱり面白いなあと。

長瀬智也君が主人公の赤松運送社長を演じるんですが、被害者遺族への姿勢、そして真相究明のために頭を下げて駆けずり回る姿は、「山口達也メンバー」謝罪会見を髣髴とさせて痛々しくもあったんですが、なんていうか、あれを観ていたんで妙に説得力ある演技に見えましてね。
長瀬君、良い芝居していました。


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