紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

粋すぎた世界

2009-03-20 22:47:00 | アート
 久々に家族そろっての休日。もっとも子ども達は部活や友人との約束などで外出。珍しくH氏におねだりして(いつもはH氏よりのお誘いなので)、大津歴史博物館の企画展『道楽絵はがきーコレクターたちの粋すぎた世界』に連れて行ってもらう。実はこんな機会を虎視眈々と狙っていたのだ。(そして行くチャンスがなかなか見つからず、ちょっと焦り気味でもあったのだ)

 大正から昭和戦中までの絵はがきコレクターたちが、コレクションの交換会や蒐集だけではあきたらず、自ら木版画で各々が年賀状を作成し、その優劣を競いあったりしたらしい。そんな彼らのコレクションと作品の展示なのである。

 だじゃれあり、オヤジギャグあり、見立てありで、たった2部屋だったにも関わらず、かなり長時間(1時間半以上!)に渡って、じっくり拝見した。さきにざっと見たH氏は、(いつものように)待ちくたびれていた。

 なにしろハガキだから、ちいさい。サイズが小さいので、展示品はかなりの枚数に上る。
 しかも、どこに笑いのヒントがあるのか探さなくてはならないから、一枚を見る時間が必然的に長くなる。いろんな知識を動員し、くまなく細かい所まで目を光らせるのだ。
 そのうえ、笑いは置いといて、恐ろしく優れたデザインの絵はがきもあるので、感心しつつ鑑賞しなくてはならない。2部屋どころか1部屋でも、十分疲れ果てるくらいだった。

 大正、昭和初期のコレクターたちの、どん欲に面白いことを追求し、暗い世相を吹き飛ばすおおらかなしたたかさに、敬服した。こういう姿勢はみならわないとな。私も「道楽絵はがき」に関わる一人ではあるのだし。

 同時に、この企画を通した学決ウんにも敬服した。いまこのみんなが暗い顔をして不安を抱え込んでいる時期に、こういう企画をするって、かなり意味あることだと思う。

 絵本作家(童画家)の武井武雄さんが呼びかけて、アーティステックかつ軽妙でユーモアのある絵はがき作成の会を作っていたのも知った。あの素敵なエッチングで寅年の年賀状に「トラファルガーの戦い」を描くとは・・・! 私も今年の年賀状作成のネタとして、キープしておこう、「トラファルガーの戦い」。

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2 コメント

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Unknown (れんくみ)
2009-03-21 11:32:19
これ!紙魚さん向きだな~って思ってました。
わたしも絶対みたい展覧会です。

この時期になって、ものすごい仕事量で
来週の旅に持ち越さないように
行く前にやり終える仕事、
帰ってから大急ぎでこなす仕事と
そんな選り分けにも『貧乏ひまなし』な毎日です。

四月もやっていたのですね。
楽しみがまたひとつ、私を待っていてくれます。
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Unknown (紙魚子)
2009-03-21 22:04:46
新聞でこの企画展を発見したときには、もう絶対行かなくちゃ!と心に誓いましたよ(笑) 大津の歴博は、いつも企画が素晴らしいです。
 会期は4月19日の日曜日までなので、無理のないようにね。
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