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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

ソノシート紹介シリーズ 9  「タイガーマスク」

2009年03月21日 | 漫画・アニメ、そして特撮

おなじみ「某・居酒屋マスターの、お宝ソノシート」シリーズも、今回で9回目だ。
本当なら「9」にちなんで「サイボーグ009」のソノシートでも紹介したいところだ。
私、子供の頃009のソノシートは持ってたからね。
親に捨てられて,今はもう無いのが残念(泣)。

かといって、今回登場する「タイガーマスク」には、何の不満もない。大好きだった。

「虎だ!虎だ!お前は虎になるのだ!」というセリフと共に、勇ましく力強く,哀愁あふれるメロディのテーマソングで始まった、そのオープニング。

原作とアニメ版では、絵のタッチが違った。
普通こんな時、違和感を感じるものだが、アニメ版のスピード感あふれる、勢いのある画風も大好きだった。

あれほど、漫画版とアニメ版で画風が異なるのに、両方とも受け入れられた作品は珍しい。
・・と言いつつ、実は私は漫画版はあまり読んでなかった。
だから、画風の違うアニメ版にもあんなに熱中できたのかもしれない。

ウィキペディアによると、原作漫画は、1968年1月号から1969年10月号まで『ぼくら』、1969年1号から1971年23号まで『週刊ぼくらマガジン』、1971年26号から同年53号まで『週刊少年マガジン』に連載されたようだ。
原作は、あの梶原一騎で、作画は辻なおき。

また、アニメ版は、東映動画製作で、よみうりテレビ・NTV系列で1969年10月2日から1971年9月30日まで放映。全105話らしい。


このアニメは、我が家では私だけでなく父も好きだった。
元々「巨人の星」を「こんな漫画もあるのか」と言って認めていた父だったが、この「タイガーマスク」に関しては、「最近では、大人が見ても面白い漫画(この場合「アニメ」だったが)がある」と、人に語っていたのが忘れられない。
もちろん、その作品とは「タイガーマスク」であった。

なにやら漫画やアニメを親に認めてもらえたようで、少年だんぞうとしては妙に嬉しかったし、なにやら「誇らしく」もあった。

タイガーマスクのアニメ版は、ワイルドでスピーディなタッチで、特徴のある画風だった。独特の迫力があった。
流線を活かしたあのタッチは、あの作品を盛り上げるのにおおいに効果的だったと思う。カッコ良かった。

主人公・伊達直人は孤児だったという過去を持ち、だからこそ孤児院の少年たちに優しかった。孤児たちの前では、おどけてみせたり、時にはドジな姿も見せる。
で、上納金を納めなければいけないはずの組織を裏切ってまで、自分の稼いだお金を孤児たちのために寄付し続ける。

彼の正体がまさかタイガーマスクであるとは、子供達は予想もついていない。

なぜなら、孤児にとってはタイガーマスクは絶対的なヒーローであり、かっこよく、心の支えだった。
優しいキザ兄ちゃんである伊達直人とタイガーマスクは対極にあるような存在だった。

でも、視聴者は知っていた。直人とタイガーは同一人物であることを。
よっぽど「このキザ兄ちゃんは、実は、君たちが憧れてやまない、あのカッコいいタイガーマスクなんだよ」と言いたかった。

でも、本当はメチャクチャ強い伊達直人が、その強さを隠して、「優しいキザ兄ちゃん」であり続けている姿が、またカッコ良かった。

伊達直人の正体は実はタイガーマスクであることを直感で気づいている、ヒロイン・ルリ子と、直人との関係も、視聴者としては気になった。

リングでは、直人を鍛え上げた組織「虎の穴」から、裏切り者のタイガーへの刺客が次々と現れるのだが、その悪役レスラーたちが非常に個性豊かで、見てて楽しかった。


私は、自分が少年時代に見ていたアニメの主題歌にはこだわりがあったし、今もよく覚えている主題歌が多い。

このタイガーマスクの主題歌は、大好きだった。しびれたと言っていい。
オープニング曲も、エンディング曲も最高だった。

オープニングテーマは、勇ましく、カッコ良かった。
主旋律の良さもさることながら、流れるようなストリングスのフレーズも素晴らしかった。


よく聴くと、オープニング曲の旋律は、後年登場する「仮面ライダー」の主題歌の旋律に相通じるものがあるのだが、それもそのはず、作曲者はどちらも菊池俊輔さんだ。
ある意味、「タイガーマスク」での旋律が「仮面ライダー」の旋律に受け継がれたような感はある。
それだけ、タイガーマスクの旋律が人気があったということなのかもしれない。

で。
タイガーマスクを語る時は、エンディングテーマにも触れないわけにはいかない。
「孤児のバラード」という曲だ。
なんて物悲しく、切ない曲だったことだろう!
個人的には、オープニングテーマをしのぐ名曲だったような気がしている。

オープニングテーマのほうが派手さはあるが、味わい深くて心に染みる・・という意味では圧倒的にエンディングテーマの方が勝っていたと思う。
実際、私の周りでは、オープニングテーマよりもエンディングテーマの方が好きだったという人は実に多かった。

当時、この曲は、私の母親も褒めていたっけ。
この曲を、上手いハモニカ奏者を伴って、歌が上手い人がクラシックギターの弾き語りで生で歌ってくれたらいいだろうなあ・・と、今も思う。

私にとっては、アニメソングの中で、物悲しい名曲といったら、タイガーマスクのこの「孤児のバラード」と、サスケにでてきた「サスケのわらべうた(かあさんのうた)」(子守唄系の曲)の2曲こそが、双璧だ。両横綱って感じ。
共に、アニメ史に残る名曲だと思っている。


さて。
「タイガーマスク」が終わって長い時間がたった頃、ある日突然、実際のプロレスに、とんでもない覆面レスラーが登場した。
その覆面レスラーの空中殺法は、またたく間に日本中を熱狂させた。
そのマスクマンの名前こそ、「タイガーマスク」だった。
佐山聡さんが、その正体だった。
まるで、漫画やアニメの「タイガーマスク」と遜色ない動きと強さとカッコ良さだった。
というか、アニメや漫画のタイガーマスクが、そのまま現実世界にやってきたようで、熱中したのを覚えている。

佐山さんがタイガーマスクをやめたあと、何人ものレスラーが虎のマスクをかぶり続けて、タイガーマスクを受け継いでいる。

そういう意味じゃ、タイガーマスクは、不滅のプロレスラーであり続けている。
今も。






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