時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

謎の大邸宅の正体

2022年04月01日 | 懐かしい系、あれこれ

 

私がまだ幼稚園にもあがらない年齢の時、私の住んでた家の近くには大邸宅があった。

都心でありながら、超広大な敷地の中に、その大邸宅はあったのだが、邸宅は庭園みたいな敷地内の奥地にあったようで、邸宅の建物そのものまでこの目で見た覚えはない。

 

広い敷地は長い長い塀で囲まれており、塀の中には木々がおいしげり、敷地内は覗けなかった。 木々は塀のむこうで塀に沿ってどこまでも立ち並んでおり、塀の外側から見た印象では、まるで塀の中には森があるかのようだった。

幼心に、邸宅は森の中に建っているように思えていた。邸宅そのものは見えなかったものの。

その邸宅は、まず門からして立派で、門を入ると坂道があった。

と、ここまで書くと、不法侵入したことがあったような印象を与えるかもしれないね(笑)。

まだ幼稚園にもあがってなかった幼児とはいえ、実際には不法侵入だったと思う。

ただ、私があまりにも幼かったゆえ、大目に見てもらえてたのかもしれない。

誰かに怒られた覚えはない。

 

とはいえ、幼少の私でも、無断で敷地内に入っているという後ろめたさみたいなものはあったので、あまり奥地までは行けなかった。

ひとりで入った覚えはない。近所の幼友達と一緒に入ったのだと思う。

なにしろ大邸宅だったし、高くて長く長く続く塀と、その奥の木々に阻まれて敷地内の様子がわからなかったので、私にとっては「謎の大邸宅」であった。

なので、探検してみたいという気持ちは絶えずあった。

ひとりでも入ってみたかったが、あまりに威圧感のあった大邸宅だったので、ひとりで入る勇気はなかった。

なので近所の友達と、意を決して入ったのだと思う。

 

立派な門構えの門を通過すると前述の通り坂道があり、坂道の左右には木々が森のように生えていた。このへん、塀の外でイメージした通りだった。

坂道を少し登った所まで入り、そこで立ち止まった。

なんというか、そのまま奥地まで行ったら、さすがに怒られそうな気がしたからだ。

子供に後ろめたさを感じさせるほど、威圧感のある邸宅であった。

 

 

幼少の頃もそうだったが、その後も私にとってはその大邸宅は謎の大邸宅であり続けた。

でも、そこにどんな人が住んでたのかは、結局わからずじまいだった。

やがて私の家はその地から他所に引っ越してしまい、その謎の大邸宅を見る機会はなくなった。

 

 

近年、ふとその大邸宅を思いだし、グーグルマップで検索し、その大邸宅のあった場所を調べてみた。

 

するとその邸宅は・・・歴史に名を残す、日本史上に残る大実業家の創業者の邸宅であったことがわかった。

その創業者が創設した会社は今でも健在で、その会社はその業界では今でも日本有数の企業である。

 

それがわかったのは最近だ。

どうりで大邸宅だったわけだ・・。

 

もし大人になった私がその敷地内に無断で入ったら、即通報されでもおかしくないだろう。

 

もっとも、今はその敷地は外資に売却されたと言う。

でも、だとしたらセキュリティにはよりうるさくなっているだろうし、防犯カメラもあちこちにセットされていそうだし、とても無断では入れないだろう。

門構えからいって、警備員がいてもおかしくない雰囲気。それは昔もそうだったが。

 

まあ、私が今住んでる場所は、もうその近辺ではないし、今更わざわざそこまで行くということはなさそうな気はする。

 

子供の頃の私は、その大邸宅は、どこかの元大名の屋敷だったんじゃないか・・・と思っていた。

正体は元大名じゃなかったけれど、身分(?)的な意味では、多少は当たっていたことになるのかな。

どう見ても、庶民の家ではないようだったから。

いつもいつも、その大邸宅の敷地を囲む長い壁を見ながら「どんな人が住んでるんだろう」と思うと、興味津々であった。

 

外資に購入されたその大邸宅は、いずれ敷地内に高層マンションを建てる計画があるという。

ただ、歴史的な価値のある部分は残す・・・ということになっているらしいが、はてさてどうなるのだろう。

 

 

ともかく、幼児の頃に見てた、あの延々と続く高くて長い塀は忘れられない。

どこまで続くんだろう・・・と思えた長い長い塀だったから。

グーグルマップで見ると、今でもあの高くて長い長い塀は残っている。

内部は非公開なので、一般人が敷地内に入って見学することなどはできないらしい。

もしも、一般公開されてるなら一度くらい行ってみたいが、非公開では行っても中に入れない。

ということは、昔も今も私にとっては謎の大邸宅であり続けていることになる。

 

大邸宅自体は、洋館らしい。

もしそれが保存されていくのなら、私が幼児の頃にあった建物が、今も残っていて、なおかつ今後も残されていくことになる。

それだけでも貴重かな。

なぜなら、その大邸宅の周辺の建物は、私の幼児の頃とは全てといってもいいぐらい変わってしまっているから。

 

今思うのは・・やはりできれば一般公開してくれないかなあ・・ということ。

そうしたら、幼児の頃の私がこの敷地に対して持ってた謎が、少しでも解けるような気がするから。

 

 

ちなみに、この記事を書くにあたってネット検索してみたら、その大邸宅の航空写真を見つけることができた。

いやはや、すごい洋館。まるで西洋のお城のようだ。

大きな洋館が、長い長い塀で囲まれた森や庭園の中に建っている感じ。

この大邸宅の周りの町風景の中では、この邸宅だけ異空間であるかのようだ。

こんな凄い敷地内で、その創業者の家族は、どんな生活を送っていたのだろう。

 

私が幼かった頃は完全に謎の大邸宅だったが、ネットの時代になって、この大邸宅に関する一定の情報を知ってしまうと、今更のように関心は湧いてきてしまう。

 

 

貴方の家の近くに、そんな「謎の大邸宅」はなかっただろうか。

庶民の家とはかけ離れたような。

 

そして・・・もしそんな大邸宅があったのだとしたら、その敷地内を探検したくならなかっただろうか。

 

 

 

なお、写真はこの記事で書かれた大邸宅とは無関係です。

あくまでイメージです。

実際のその大邸宅の壁は、もっと古い壁で、壁沿いに続く道は路地のように細い道でした。なおかつその細い道は、日当たりが悪く、昼間でもちょっと薄暗いイメージでした。

 

 

 

 


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