昨日(2021年9月21日)は中秋の名月で、かつ満月を見れた日でした。
秋風にたなびく雲のたえ間より もれ出づる月のかげのさやけさ 藤原顕輔
注)さやけさ: 清く澄んでいること。明るくはっきりしていること。すがすがしいこと。
まさにそんな感じの夜空でした。
中秋の名月とは、旧暦で、秋とされる7月、8月、9月のちょうど、真ん中の8月15日を中秋と言い、この頃は、空気も澄んで、月の高度もちょうどいい高さにかかって、お月見に適しているとして、古来から、「十五夜」を祝う日です。
イメージとしては、満月に、三方に載せたお団子と、ススキの蒲をお供えする日のように思えますが、実は、中秋の名月の日は、厳密に言えば、必ずしも、満月の日ではないようです。
旧暦のひと月は、新月の日(朔:地球から見た太陽の軌跡である黄道上で座標の角度差0)から、次の朔の前日までで、この周期、朔望月は、平均29.53日で変化します。かつ、新月から満月(望:黄道座標差180度)まで13.9日から15.6日と、毎月変化するので旧暦15日は、必ずしも満月にならないとのことです。月の運動が複雑なのは、月の軌道に影響を及ぼすのは地球の重力だけではなく、太陽の重力も影響するからと言われています。いわゆる三体問題ですね。あと、月と地球の間に働く潮汐力のため、月と地球の運動量が変化して、月の軌道が地球から遠ざかりますが、この影響は微々たるもので、短期的には、問題にならないようです。
国立天文台のページから改変して、最近の中秋の名月の日と満月の日を表に纏めるとこのようになります。一、二日ずれる年が多いです。
今回のように中秋の名月と満月が一致したのは8年ぶり、2024年以降は、30年間は、一致しないとのことです。
では、中秋の名月の満月を
撮影データ:ケンコーKEー60(口径60mm、焦点距離910mm)ソニーDSC QX-100 f1.8)、コリメート撮影、お気楽ズームアダプター、接眼レンズセレストロンズームレンズ f=21mm ISO 160 露出 1/80秒