んなもん、いるわけないじゃん。。
昭和41年。7才。
3畳と6畳の戸建て借家。トイレと井戸のある台所。風呂無し。
父と母と4つ年下の妹の4人暮らし。
クリスマスなんて、知らない。ましてや、サンタクロースなんて知らない。
靴下を枕元に置いておくと、プレゼントを入れにサンタクロースが来るんだってさ。
小学校に入って初めて知る。
ふーん・・・
母が良く言う。地震や火事が起こったときでも、すぐに洋服だけは持って逃げられるよう畳んで寝なさいって。
枕元に、置く靴下は、2,3日履いたもの。
ここにプレゼントを・・・?
私は何が欲しいだろう。
でも、そんな心配はいらない。
家にはサンタクロースは来ない。
近所のおばちゃんが、内職でサンタの長靴にヒイラギの葉をボンド付けしてたもん。
サンタは居ない。来なかった。
サンタクロースを信じていない大人が、クリスマスにプレゼントを用意する。
子どもたちが、いそいそと、ベッドの枕元にプレゼントを置ける場所を空けて寝る。
私も、「早く寝ないと、サンタさん来ないよ~」なんて言ったりして。
子どもたちが眠った深夜、隠していた車からそれぞれ3人にプレゼントを持ってきて、そっと置く。
翌朝、次男の声が2階の子ども部屋からする。
「お母さーーん、お母さんっ、サンタさんが来たよー。。」
うんうん。
抱えて持ってきたのは、戦隊ヒーローの大きなおもちゃが入った大きな箱。
「煙突もないのにっっ・・?」
「靴下も無いのにっ・・?」
うんうん。来たね~。。それ欲しかったもんね~。。
今でも、あの時の次男・長男・三男の顔が思い浮かぶ。
サンタクロースは、いるんだね。私もこんなに幸せを味わったもの。
皆さん、昨夜は幸せでしたか?^^