柊会は、毎年12月にあります。
私たちが謡を習っている、内田成信先生のお家の会です。先生をはさんだ親子三代が揃って舞台に立ちます。
家紋が柊なので、柊会です。
それを12月に当ててくるあたり、クリスマスのニオイがします。これが2月だと、イワシの頭がニオってきそうなので、12月でよかったと思います。
でも、新作能で「サンタクロース」とかは勘弁してほしいです。お願いします。
さて。
今年のメイン曲は「絵馬」。
読み方は「えま」ではありません。「えんま」です。ここ、間違うと恥ずかしいです。「あら、あの人初心者だわ~。ふふふ。」みたいなことになります。嘘です。大丈夫です。
絵馬というと、神社仏閣でお願いごとを書いて所定の場所にひっさげる、あの小さな板を連想すると思います。
みうらじゅんさんが、変なお願いごとを書いている絵馬を集めて「ムカエマ」というジャンルを確立したことでも有名な、あの絵馬ですね。
元々は、神馬、神様の乗り物としての馬をリアルに奉納してたらしいのですが、さすがに馬は奉納する側もされる側でも厄介だということで、次第に絵になっていったそうです。
お能が生まれた室町時代くらいに様々な絵が描かれるようになったということですから、室町時代に願掛けとしての絵馬が流行ったのかもしれません。そして、流行したからこそ、能の題材になったのかもしれません。謡の中に僧正遍昭が出てくるのですが、三十六歌仙の絵が絵馬に描かれるようになったのもこの頃で、無関係ではないでしょう。
お能の絵馬は、かなりぱっくりとした2部構成の形をとります。
年の暮れに伊勢神宮に淳仁天皇の命を受けて、伊勢神宮に奉納に来たら、老夫婦が絵馬をかけにくるところに遭遇。話を聞くと、「かける」という言葉で言葉遊びをしながら、「絵馬で国土豊穣、万民慰楽を願うのじゃ!ふふふ。」「今年は2枚かけちゃうぞ~、特別じゃ~!」と返されるのが前半。
実は、この老夫婦が伊勢神宮のご神体様で、「まぁ、せっかく来たんだし、天の岩戸の物語でも観ていく?」と、再現VTRが展開されるのが後半。
この間に、なぜか、蓬莱の鬼が打ち出の小槌持って宝物を奉納しにきます。
前半は、若干退屈ですが、後半、天の岩戸の物語部分は、天照大神>天女>力神の順で舞を舞い、華やかだし、緩急があって、とても面白いです。ストリートでダンス対決してるのを思い浮かべたりしたくらいです。
しかも、今回は「女体」といって、天照大神が女装設定。通常は男装らしいですが、性別不明の神々しい雰囲気は女体の方がいいように思われます。なんたって、華やかさの度合いが増しますし。
そして。
今回、シテの天照大神は先生のお父さん、安信先生だったのですが...。
舞の途中でハプニングが!!
頭に振り上げた袖が天冠(頭にのっけるじゃらじゃらしたキラキラの冠)に引っかかって取れなくなった!!
さぁ、大変!!
それでも、何食わぬ顔で舞いきるんですけどね。ハラハラしました。
「あ~!!もう!!これもあれもなにもかもスサノオのせい!!!もう、知らない!!」
という、いらだちと怒り、そして、結局、天冠をとってしまった姿に、
「も~!!こんなに怒っちゃって、自分が恥ずかしくなってきちゃったじゃなーい!」
という、恥じらいがプラス...されたことにしました。
そのあと、天の岩戸を喚起させる作り物の黒い箱の中に隠れるんですが、切実に隠れたい感じが満載でしたね。
天女さんと力神さんに引きずり出された姿も、いっそ可愛らしくて、たまらなかったです。
(安信先生を両脇で抱えてるのが成信先生と多門先生だと思うと、さらに愛おしい感じだったのは内緒です。ごくごく内輪ネタです...。)
とまれ。
年の瀬だしね。
ぴったりの選曲でした。
私たちが謡を習っている、内田成信先生のお家の会です。先生をはさんだ親子三代が揃って舞台に立ちます。
家紋が柊なので、柊会です。
それを12月に当ててくるあたり、クリスマスのニオイがします。これが2月だと、イワシの頭がニオってきそうなので、12月でよかったと思います。
でも、新作能で「サンタクロース」とかは勘弁してほしいです。お願いします。
さて。
今年のメイン曲は「絵馬」。
読み方は「えま」ではありません。「えんま」です。ここ、間違うと恥ずかしいです。「あら、あの人初心者だわ~。ふふふ。」みたいなことになります。嘘です。大丈夫です。
絵馬というと、神社仏閣でお願いごとを書いて所定の場所にひっさげる、あの小さな板を連想すると思います。
みうらじゅんさんが、変なお願いごとを書いている絵馬を集めて「ムカエマ」というジャンルを確立したことでも有名な、あの絵馬ですね。
元々は、神馬、神様の乗り物としての馬をリアルに奉納してたらしいのですが、さすがに馬は奉納する側もされる側でも厄介だということで、次第に絵になっていったそうです。
お能が生まれた室町時代くらいに様々な絵が描かれるようになったということですから、室町時代に願掛けとしての絵馬が流行ったのかもしれません。そして、流行したからこそ、能の題材になったのかもしれません。謡の中に僧正遍昭が出てくるのですが、三十六歌仙の絵が絵馬に描かれるようになったのもこの頃で、無関係ではないでしょう。
お能の絵馬は、かなりぱっくりとした2部構成の形をとります。
年の暮れに伊勢神宮に淳仁天皇の命を受けて、伊勢神宮に奉納に来たら、老夫婦が絵馬をかけにくるところに遭遇。話を聞くと、「かける」という言葉で言葉遊びをしながら、「絵馬で国土豊穣、万民慰楽を願うのじゃ!ふふふ。」「今年は2枚かけちゃうぞ~、特別じゃ~!」と返されるのが前半。
実は、この老夫婦が伊勢神宮のご神体様で、「まぁ、せっかく来たんだし、天の岩戸の物語でも観ていく?」と、再現VTRが展開されるのが後半。
この間に、なぜか、蓬莱の鬼が打ち出の小槌持って宝物を奉納しにきます。
前半は、若干退屈ですが、後半、天の岩戸の物語部分は、天照大神>天女>力神の順で舞を舞い、華やかだし、緩急があって、とても面白いです。ストリートでダンス対決してるのを思い浮かべたりしたくらいです。
しかも、今回は「女体」といって、天照大神が女装設定。通常は男装らしいですが、性別不明の神々しい雰囲気は女体の方がいいように思われます。なんたって、華やかさの度合いが増しますし。
そして。
今回、シテの天照大神は先生のお父さん、安信先生だったのですが...。
舞の途中でハプニングが!!
頭に振り上げた袖が天冠(頭にのっけるじゃらじゃらしたキラキラの冠)に引っかかって取れなくなった!!
さぁ、大変!!
それでも、何食わぬ顔で舞いきるんですけどね。ハラハラしました。
「あ~!!もう!!これもあれもなにもかもスサノオのせい!!!もう、知らない!!」
という、いらだちと怒り、そして、結局、天冠をとってしまった姿に、
「も~!!こんなに怒っちゃって、自分が恥ずかしくなってきちゃったじゃなーい!」
という、恥じらいがプラス...されたことにしました。
そのあと、天の岩戸を喚起させる作り物の黒い箱の中に隠れるんですが、切実に隠れたい感じが満載でしたね。
天女さんと力神さんに引きずり出された姿も、いっそ可愛らしくて、たまらなかったです。
(安信先生を両脇で抱えてるのが成信先生と多門先生だと思うと、さらに愛おしい感じだったのは内緒です。ごくごく内輪ネタです...。)
とまれ。
年の瀬だしね。
ぴったりの選曲でした。
とりあえず。
今年の柊会の演目。
「私、降臨♪」
な、天照大神たん。
能『絵馬』の元ネタは天の岩戸です。
途中で嫌になってきて、でも、最後まで仕上げることに意味があると思って、息も絶え絶えに描きあげました。
感想などは後ほど。
今年の柊会の演目。
「私、降臨♪」
な、天照大神たん。
能『絵馬』の元ネタは天の岩戸です。
途中で嫌になってきて、でも、最後まで仕上げることに意味があると思って、息も絶え絶えに描きあげました。
感想などは後ほど。
↓
岡村靖幸の「カルアミルク」は名曲だ
(能楽堂でなく六本木だけどね)
さて、本日喜多能楽堂にて師匠家の舞台(親子三代揃い踏み!)をみにいきます。
http://www.kita-noh.com/lib/077e69bba2aa6cbf42a3f26fa8740a781.jpg
人間国宝山本東次郎さんの狂言に
同じく友枝昭世さんの仕舞があり
メインは古事記より
八百万の神々が舞い踊る華やかな『絵馬(女体)』。
天照大神が女性なんですと!?
詳しくはエミちゃんに託すとして~~~
師匠の次男坊ちゃまが初舞台であります