女の子相手ならどうとでもできるけど、男のターゲットになんかなったことがなかったから、どうしていいかわからなかった。
…前に ダイキに行ったことは嘘。
俺は男と寝たことはないし 誘わせたこともない。
なので、これはどうすれば…初めての恐怖だった…
「ごめんなさい。こいつ俺の男なんで 」
腕を掴まれて振り向くと、カイだった。
ポロシャツ姿の青年はカイの迫力に気圧されたらしく、すぐに俺の腕を放すと、ごめんなさい、とだけ言って、さっさと逃げていってしまった。
「オミ、ここの撮影はやめよう。 次の公園にはこういうとこじゃないんでしょ? 」
「うん、そのはず。」
そして心配してやってきたフクちゃんとダイキと合流して、また次の心霊スポットに向かったのだった…
「そっか… あの時カイはそんなこと考えてたんだ 」
「あぁ、ここまで話しちゃったな… 忘れて」
「いやいやそんな 」
「オミだって嫌でしょ。俺のこと友達と思っていたのに俺は…」
そんな時 数人の足音が近づいてきた。
振り返るとカイの両親と弟の友也君だった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます