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@アルジェリア

個人の視点で綴るアルジェリアのあれこれ。
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カビリのオリーブオイル

2009-07-09 16:34:50 | 飲食関連
アルジェリアのカビリが多く住む地域(ビジャヤ、ティズウズ、ボンバルデス(※日本語ではブーメルデスという表記もある)など)に暮らすカビリの人たちは、市販のオリーブオイルをあまり買わない。

カビリの家族や友達、あるいは知り合いの誰かが
オリーブを栽培しているか
オリーブオイルを作っている、
オリーブオイルを作っている近くに暮らしている
から、そこから買うのである。

カビリはまさに、オリーブ天国!

だから、そのツテを通じて、100%ピュアなオリーブオイルをいただきます。
ファミリーの誰が代表で買いに行くかを決めて、車でおでかけです。
買い方は、家で飲んで空になった炭酸飲料やジュースのペットボトルを何本か持って行き、それにたんまりと入れてもらうのが主流。
向こうで用意してくれる場合もあるようだけど。
ほら、こんな感じに。




色からして、ピュアな感じ、わかるかな?

ギリシャやイタリア、スペイン製など、日本で市販している輸入モノのオリーブオイルで100%ピュアとか書いているのもありますが、あれはちがうね。
本物の生搾りがなんたるかを知り、ピュアの意味が分かると、市販のピュアはピュアではない。と、感じてしまう。

味もちがうし
色もちがう
オリーブオイルのみではなく、防腐剤とか何かが混じっていたりする。

カビリのピュアなオリーブオイルは不純物もないから、そんじょそこらの油より、非常に長持ちする。
身体にも良く、そのまま飲むのもOK--。
でも、アルジェリアではダイレクトに飲む人はいないらしい。

アルジェリア人はサラダにオリーブオイルをぶっかけたり、
タジンやクスクスにかけたり、
フライドポテトにかけたり、
パンにつけたり、
肉につけたり、魚につけたり
また他国の料理を召し上がる際にも、
オリーブオイルをかけて食べたりする人もいます。

家でサラダを食べるとき、ピュアなオリーブオイルだけをぶっかけるよりも、自家製ドレッシングを作って食べるのが好き。
サラダに合わせて、毎回色んなドレッシングを作っている。

今日はサラダもあまりモノの野菜でつくった。
ドレッシングも、トマトやオニオンやアンチョビやレモンを入れることなく、全てテキトー&簡単に。

カビリのオリーブオイルに、バルサミコビネガー、塩、醤油(ソイソース)と白コショウ少々で作ったドレッシング。



カビリのお客様で、とても素敵な肌の持ち主がいる。
彼といつ会っても、
まるでSPAでエステでもしたのか?
それともイオウがプンプンの温泉から出てきたばかりなのか?
と、疑ってしまうくらい、白く決めの細かいつややかな肌、頬がピンク色で、顔全体がパアーーっと明るく輝いている。
まるで湯上りのベビーフェイスみたいなのだ。

彼にその素晴らしいお肌を保つ秘訣を伺ったところ、
カビリのオリーブオイルを毎日摂取しているからかな、というお答えでした。

たしかに、このほか数人のお肌のきれいなベルベル系アルジェリア人に聞いてみると、やっぱりお手入れは何もしていないけれど、毎日たっぷりオリーブオイルを食べている(※料理にぶっかけているという意味とみた)といっていた。

それだけではなく、水も、空気もいいっていうのもあるだろうね。
あと、ストレスをためずに幸せにくらすとか。
と、言う人もいた。その話はまたいつか触れるとして・・・。

話を戻せば、水や空気とおなじように、カビリの人々の生活にはオリーブオイルが存在するのよ。

そして、オリーブオイルは胃にも、身体にも良い!
健康にいいんだ!と、皆さんおっしゃいます。
私の中では、「それプラス美容だよね、これは」。
なんて思ったり。

ところで、カビリのオリーブオイルは市販のオリーブのように、グリルや炒め物には使えない。
火を通すと匂いが変わってしまい、料理が美味しくない。

あくまでも生のまま使用するのが鉄則?!だそうだ。

さてと、テキトーにつくったサラダ。



これにさっきの写真のドレッシングをかけて、いただきまーす~!

食べるも宜し、火傷にも宜し100%ピュアなアルジェリアのハチミツ

2009-06-11 00:24:25 | 飲食関連
グアンタナモというヘビーな話題から突然脈絡も無いのですが。
今日は食べ物について。
もう、話題が初回からあちらこちら飛んでいますけれど、お付き合いくだされば嬉しい。

アルジェリアにはピュア食品が多い。
(ピュア=新鮮、天然、ナチュラル系なもの)
今日はその第1弾です。



これ(↑)、何だと思います?
アルジェリアのハニー(蜂蜜、ハチミツ)です。
一般の家庭では、100%ナチュラルハチミツを食べます。
もちろん市販のものを買う人もいるんでしょうけれど、多くは親戚や友達や誰かのネットワークを経て新鮮なハチミツを入手。いうなれば手作りのおいしーいジャムをもらってくるような、そんな感じかな。

蜂やハチミツといえば、母の実家は明治時代初期の当時築100年を越す木造のだだっ広いお屋敷と敷地内には江戸&明治時代につくられた倉庫が幾つか御座いました。古き木造のせいか蜂に好かれるなんらかの要素があったのでしょう、おおきな蜂の巣がボコボコと。すずめバチにミツバチ、クマンバチなど、皆さん好き勝手に大きな巣をつくりにやってきて、毎年それ(巣の抜け殻)を男性陣は処理するのに大変そうでした。とっても大きいのだもの。

親戚は蜂に刺されぬよう、蜂の巣が落ちてこないよう気をつけ、入り口や窓や縁側を開け閉めしなければならず、自然をこよなく愛す祖父と祖母を除き、子供や孫はそれは気苦労を超えて心労になるほど。だって刺されるとかなりいたいのですもの。蜂の子を食べるために、殺虫剤を使わないで巣を取り除くなんていう危険な措置をとった時もあり、みていて子供ながらに怖かったです。

祖母は、蜂の巣や蜂蜜や蜂の子を透明なビンに入れて何か自然な草と混ぜて、薬用にと漬けてましたね。彼女はへびや、イモリやヤモリやクモだなんだと、私から言わせると色んなモンスターを漬けて薬用に飲んだり、皮膚に塗ったりしていました。手製のホルマリン漬けなんて腐るほど倉庫に眠っていたくらい。蚊にくわれたらこれ、蜂に刺されたらこれ、クモや蛇や何かに襲われたらこれとか、いろんなものが彼女の倉庫の中に眠っていた。
学校の理科室や研究室のホルマリン漬けに抵抗がなくなるくらい、色んなものがありました。

そんな祖母のせいか蜂と親密関係にあった母は疲労回復には牛乳にハチミツを入れて飲むと良いといい、幼少のころからハチミツミルクなるものを何度か飲ませられた覚えがある。長年大根をハチミツで漬けていて、喉が痛む時にそのシロップを飲ませられた。またくちびるがかさつけばハチミツを塗ってパックせよとか。

そう、私のなかでのハチミツは、身体のため、薬用という、●●(何らかの効用)のためのハチミツでございました。

健康のために、ティータイムに砂糖の代わりにハチミツ。レモネードにする。パンに塗って食べるとかね。

そのうち学生時代には“はちみつレモン”や“はちみつ(ビタミン)Cキャンディ”“はちみつとアセロラキャンディー”とかが市場で流行り、はちみつ全盛期だったわ。今はどうなのかしら。

海外では、脂肪分を抑えた化学薬品入りハチミツ、何かのフルーツとミックスしたハチミツとか、市販のハチミツにはいろんなバリエーションがあって、味的にもあんまり好きになれなかった記憶が御座います。

さてアルジェリアではどうかというと、スプーンですくってそのままダイレクトにたべちゃう。
まるでくまのプーさんのような、そんな方が1番多そう。
ビタミンC錠剤やフルーツのかわりにハチミツを小さじにたっぷりすくって飲む(かぶりつく)というような。

個人的には、アルジェリアのハチミツにであってからハチミツの美味しさにめざめました。アルジェリア人が、他国のハチミツは不純物があるせいか、液もどろどろしているし、色も味も違う、美味しくない。という気持ちがとても分かる気がしました。

第一に、どの国で食べた蜂蜜よりもピュア加減が違う。自然な甘さで不純物もなく、ほんとうにオイシイのだ。祖母のハチミツもピュアだったはずなのだが、酒や何らかのスパイスが入っていたせいか同じピュアでも味が違った気がします。

ピュアだからこそといいますか、アルジェリアのハチミツは、少しでも放置しておくと沈殿します。
しかし、味に変化はございません。



ここでは食べるほかに、火傷をしたとき、患部は水につけず、このハチミツを患部に塗りたくるのだ。
するとクスリより、水よりも数分後には水ぶくれもせずに治ってしまう。
アルジェリアの婆やの知恵ってとこかしら。

昨日アイロンのいちばん熱をもった部分に手が触れ、火傷してしまった。
まるでコメディアニメの世界。

あまりの熱さ(痛さ)に蜂蜜の存在を忘れ、水につけた自分がわるかった。
その後すぐハチミツを塗ってもらったが、いつもよりやや治りが早かった。
「あわてて水で冷やさずに、直接このハチミツさえ塗っておけば腫れあがる前に治ったのに」と言われてしまう。

我が母はこういうとき歯磨き粉を塗れ!と言っていたが、比べてみるとアルジェリアのハチミツのほうが効果的だった。

蜂蜜で火傷が治るとは、青天の霹靂。
しかし、この数年本当にアルジェリアの蜂蜜の威力に驚かされることしかりだ。
他にも何か効力があるのでは?!なんてこういう出来事が起こるたび調べようと思うのだけど、そのうち忘れてしまうのね。

そして、私の手は水ぶくれにもならず、相変わらず元気にパソコンを打っている。