前々回の記事で、
シャンプーの性質・性格・本質を決定しているのは、
界面活性剤=洗浄成分の種類であることをお話ししました。
今回は、もう一つの重要なポイント、高分子についての豆知識です。
高分子は、シャンプーのすすぎの時、
指通りを良くしてくれるもの。
また、髪を乾かし終わったときの手触り感も
良くしてくれます。
具体的には、
「ポリクオタニウム-○○」という名称のものが
多用されています。
このポリクオタニウムの仲間は多数あって、
1)植物由来の半合成タイプと
2)石油由来の合成タイプがあります。
シャンプーに向いているのは、
1の植物由来の半合成タイプですね。
しかし、その理由は、
1の方が肌への影響が少ないからではありません。
実は、
1も2も、肌への影響はほとんど同じだそうです。
では、何が違うかというと、
1の方が、2よりも、
「生分解性」に優れているのです。
生分解というのは、
簡単に言うと、
微生物がそれを食べて分解してくれた結果、
「自然に還る」、
ということですね。
生分解性の良いものを選んで使うほうが、
環境にやさしい。
そして、
環境負荷が少なくて済むということは、
実は、
これから先も環境を良い状態で保持するための「コスト」が
安く済むということでもあります。
いわゆる、お財布にも優しい^^
ところが逆に、
もしも生分解性の悪い高分子を使ってしまうとどうでしょう?
安いシャンプーを使って経済的だわ!、なんて思っていたのに、
実は、
社会的には、
シャンプーを買う時とは別の場面で、
皆で莫大な金額を出し合って、
汚れた環境を綺麗に浄化しなければならなくなるのです!
まぁ、往々にして盲点とはそういうものですが、、、
できるだけ、
生分解性の良いものを選んで使うようにしたいところです。
*植物由来の半合成高分子(生分解に優れている)
○ポリクオタニウム-10
基本構造は植物繊維のセルロース。
これをカチオン化させて、髪に引っ付きやすくしたもの。
すすぎ時の指通りを良くします。
ポリクオタニウム-10のシャンプーへの使用例
前の記事と重複ですみませんm(_ _)m
その1
↓
その2
↓
○ポリクオタニウム-24
同じく、セルロースをカチオン化したものですが、
こちらは、主にヘアケア剤の増粘剤として利用。
○グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド
実はこれはポリクオタニウムの系列ものではないのですが、
作用が良く似ており多用されています。
基本構造がグアーガム。それをやはりカチオン化して、
髪にくっ付きやすくしてあります。
特に、髪を乾かした後での質感向上に効果を発揮します。
○塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン
名称を見る限り、いかにも危険そうなケミカルのように見えますが、
予想に反して(?)、
デンプンをカチオン化したものです^^
これも、ポリクオタニウムの系列ものではありませんが、
髪を乾かした後でのしっとり感をもたらしてくれます。
それから、
上記とはまたちょっと別物のポリクオタニウムがあって、
それはいわゆる「リピジュア」
(細胞膜を構成しているリン脂質を結合させてできた高分子)
です。
なんと、ヒアルロン酸の2倍という高い保湿力があります!
○ポリクオタニウム-51
○ポリクオタニウム-61
○ポリクオタニウム-64
○ポリクオタニウム-65
*以下は、石油由来の合成高分子です。
●ポリクオタニウム-4
被膜作用が強い。スタイリング剤に多用。
●ポリクオタニウム-6
古くから利用。スキンケア商品でも多用。
●ポリクオタニウム-7
いわゆるアクリル系高分子。
●ポリクオタニウム-11
スタイリング剤に多用。
●ポリクオタニウム-22
ダメージヘア補修に利用。
いわゆるアクリル系高分子、
●ポリクオタニウム-39
アクリル系高分子。
●ポリクオタニウム-47
アクリル系高分子。
以上。
次回は、
やはりこのような高分子と同じ目的で使用されている
シリコーンについてです。
シャンプーの性質・性格・本質を決定しているのは、
界面活性剤=洗浄成分の種類であることをお話ししました。
今回は、もう一つの重要なポイント、高分子についての豆知識です。
高分子は、シャンプーのすすぎの時、
指通りを良くしてくれるもの。
また、髪を乾かし終わったときの手触り感も
良くしてくれます。
具体的には、
「ポリクオタニウム-○○」という名称のものが
多用されています。
このポリクオタニウムの仲間は多数あって、
1)植物由来の半合成タイプと
2)石油由来の合成タイプがあります。
シャンプーに向いているのは、
1の植物由来の半合成タイプですね。
しかし、その理由は、
1の方が肌への影響が少ないからではありません。
実は、
1も2も、肌への影響はほとんど同じだそうです。
では、何が違うかというと、
1の方が、2よりも、
「生分解性」に優れているのです。
生分解というのは、
簡単に言うと、
微生物がそれを食べて分解してくれた結果、
「自然に還る」、
ということですね。
生分解性の良いものを選んで使うほうが、
環境にやさしい。
そして、
環境負荷が少なくて済むということは、
実は、
これから先も環境を良い状態で保持するための「コスト」が
安く済むということでもあります。
いわゆる、お財布にも優しい^^
ところが逆に、
もしも生分解性の悪い高分子を使ってしまうとどうでしょう?
安いシャンプーを使って経済的だわ!、なんて思っていたのに、
実は、
社会的には、
シャンプーを買う時とは別の場面で、
皆で莫大な金額を出し合って、
汚れた環境を綺麗に浄化しなければならなくなるのです!
まぁ、往々にして盲点とはそういうものですが、、、
できるだけ、
生分解性の良いものを選んで使うようにしたいところです。
*植物由来の半合成高分子(生分解に優れている)
○ポリクオタニウム-10
基本構造は植物繊維のセルロース。
これをカチオン化させて、髪に引っ付きやすくしたもの。
すすぎ時の指通りを良くします。
ポリクオタニウム-10のシャンプーへの使用例
前の記事と重複ですみませんm(_ _)m
その1
↓
その2
↓
○ポリクオタニウム-24
同じく、セルロースをカチオン化したものですが、
こちらは、主にヘアケア剤の増粘剤として利用。
○グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド
実はこれはポリクオタニウムの系列ものではないのですが、
作用が良く似ており多用されています。
基本構造がグアーガム。それをやはりカチオン化して、
髪にくっ付きやすくしてあります。
特に、髪を乾かした後での質感向上に効果を発揮します。
○塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン
名称を見る限り、いかにも危険そうなケミカルのように見えますが、
予想に反して(?)、
デンプンをカチオン化したものです^^
これも、ポリクオタニウムの系列ものではありませんが、
髪を乾かした後でのしっとり感をもたらしてくれます。
それから、
上記とはまたちょっと別物のポリクオタニウムがあって、
それはいわゆる「リピジュア」
(細胞膜を構成しているリン脂質を結合させてできた高分子)
です。
なんと、ヒアルロン酸の2倍という高い保湿力があります!
○ポリクオタニウム-51
○ポリクオタニウム-61
○ポリクオタニウム-64
○ポリクオタニウム-65
*以下は、石油由来の合成高分子です。
●ポリクオタニウム-4
被膜作用が強い。スタイリング剤に多用。
●ポリクオタニウム-6
古くから利用。スキンケア商品でも多用。
●ポリクオタニウム-7
いわゆるアクリル系高分子。
●ポリクオタニウム-11
スタイリング剤に多用。
●ポリクオタニウム-22
ダメージヘア補修に利用。
いわゆるアクリル系高分子、
●ポリクオタニウム-39
アクリル系高分子。
●ポリクオタニウム-47
アクリル系高分子。
以上。
次回は、
やはりこのような高分子と同じ目的で使用されている
シリコーンについてです。