○○成分配合など、いろいろな宣伝文句を見かけますが、それを基準に良いと思って選んでしまうと、大事な点を見落とすことになります。次の2点に注目してみましょう。
(A) 界面活性剤にラウレス硫酸Na、オレフィン(C14-16)スルホン酸Na、石けん素地を使用していないこと。
(B) 高分子にシリコーン(ジメチコンやシクロメチコンなど○○メチコン)を使用していないこと。
この2点は大変重要で外せません。話が複雑になるので、その理由については割愛し、また別の機会に譲ります。ここでは、ラウレス硫酸Na以外で、どういった界面活性剤(洗浄成分)を使っていればよいのかだけ書いてみます。
カテゴリー別にみる、シャンプーに向く界面活性剤
(1)さっぱりタイプ;皮脂量普通~多い、傷んでいない髪、根元の立ち上がりを求めたい人などに向く。時間が経過しても髪が重くならず、軽さが持続する。さっぱりとした洗い上がりで、(2)に比べると脱脂力が強い。
アニオン界面活性剤
ラウレス-5酢酸Na
スルホコハク酸ラウレス2Na
いずれも低刺激で、生分解性にも優れる。ラウレス-5酢酸Naは石鹸の良さを引き継いだ使用感。スルホコハク酸ラウレス2Naにいたっては、傷口にもしみず、また、泡切れが早いので水を大切にできる。
(2)しっとりタイプ;皮脂量少ない、乾燥肌、ダメージ・ヘア、エイジング・ケアに向く。また、広がる髪も落ち着かせる。(1)に比べるとしっとりする反面、ペタンと重い洗い上がり。
アミノ酸系のアニオン界面活性剤
ココイルグルタミン酸TEA
ココイルグルタミン酸Na
ココイルメチルタウリンNa
肌バリア成分を残して皮脂汚れを洗う「選択洗浄性」がある。低刺激で、生分解性に優れ、他のアニオン界面活性剤による刺激も緩和する。
(3) (1)より低刺激でマイルドなシャンプー作りに起用。傷んだ髪に使うとコンディショニング効果を発揮する。帯電防止効果、生分解性もある。特にベタイン系は眼刺激が少なく、ベビー・シャンプーにも使用。また、アニオン界面活性剤の刺激を緩和する効果があり、泡質改善効果もある。
両性界面活性剤
ココアンホ酢酸Na
ラウロアンホ酢酸Na
ベタイン系の両性界面活性剤
ラウリルベタイン
コカミドプロピルベタイン
(4) 他の界面活性剤にブレンドして、泡質改善や刺激緩和のために使用されるタイプ。
ノニオン界面活性剤
コカミドDEA
ラウラミドDEA
デシルグルコシド
ラウリルグルコシド
脱脂力が極めて弱いので、洗浄成分としてではなく、泡質コントロールや、アニオン界面活性剤の刺激緩和のために使われる。
さて、界面活性剤には以上のようなタイプがあります。実際には、これらを混ぜ合わせて、しっとりタイプとか、さっぱり洗えるタイプとか、マイルド・タイプとか、ダメージヘア向けなどの製品づくりがなされています。各自の肌質や髪質、あるいは、ダメージの有無、年齢、好みの質感などに合わせてチョイスしましょう。
全成分表示の例
<例1>
↑
さっぱりと洗える上に生分解性もあってマイルドな、ラウレス-5酢酸Naとスルホコハク酸ラウレス2Naが主な洗浄成分。
そこに、よりマイルドなベタイン系の洗浄成分であるラウリルベタイン、コカミドプロピルベタインをブレンドして、静電気防止効果とコンディショニング効果を持たせている。
また、非イオン系界面活性剤であるコカミドDEAによって、泡質も上質なものとなっている。
時間が経過してもべたついたり重たくなることがなく、軽い仕上がり感が持続するので、皮脂がふつう~多めの人や、髪が傷んでいない人、根元の自然な立ち上がりを求める人、軽い質感が好みの人などに向いている。
ジメチコンやシクロメチコンなどのシリコーンは含まれていない。
<例2>
↑
肌バリア成分は残しながら余分な皮脂汚れを洗う「選択洗浄性」を持つ、ココイルグルタミン酸TEAが主な洗浄成分。乾燥肌やダメージヘアでもしっとりと落ち着かせる洗い上がり。
そこに、ラウラミドDEA(コカミドDEAよりもさらに高性能)をブレンドして、上質な泡質になるようコントロール。
また、加水分解コラーゲン、そして、3種類のアミノ酸(アルギニン、グルタミン酸、セリン)がダメージ部に補充されて傷んだ髪を補修。
このような落ち着かせ効果=錘(おもり)効果により、乾くと広がってしまう髪や剛毛も、落ち着いてまとまりやすくなる。また、タンパク質系・アミノ酸系を補いつつ、肌バリア成分を残すことから、エイジング・ケアにも向く。
ジメチコンやシクロメチコンなどのシリコーンは含まれていない。
いかがでしょうか。このように成分表を見ていけば、そのシャンプー剤のおおよその性格・性質が分かります。今後のシャンプー選びのご参考になりましたら幸いです^^
(A) 界面活性剤にラウレス硫酸Na、オレフィン(C14-16)スルホン酸Na、石けん素地を使用していないこと。
(B) 高分子にシリコーン(ジメチコンやシクロメチコンなど○○メチコン)を使用していないこと。
この2点は大変重要で外せません。話が複雑になるので、その理由については割愛し、また別の機会に譲ります。ここでは、ラウレス硫酸Na以外で、どういった界面活性剤(洗浄成分)を使っていればよいのかだけ書いてみます。
カテゴリー別にみる、シャンプーに向く界面活性剤
(1)さっぱりタイプ;皮脂量普通~多い、傷んでいない髪、根元の立ち上がりを求めたい人などに向く。時間が経過しても髪が重くならず、軽さが持続する。さっぱりとした洗い上がりで、(2)に比べると脱脂力が強い。
アニオン界面活性剤
ラウレス-5酢酸Na
スルホコハク酸ラウレス2Na
いずれも低刺激で、生分解性にも優れる。ラウレス-5酢酸Naは石鹸の良さを引き継いだ使用感。スルホコハク酸ラウレス2Naにいたっては、傷口にもしみず、また、泡切れが早いので水を大切にできる。
(2)しっとりタイプ;皮脂量少ない、乾燥肌、ダメージ・ヘア、エイジング・ケアに向く。また、広がる髪も落ち着かせる。(1)に比べるとしっとりする反面、ペタンと重い洗い上がり。
アミノ酸系のアニオン界面活性剤
ココイルグルタミン酸TEA
ココイルグルタミン酸Na
ココイルメチルタウリンNa
肌バリア成分を残して皮脂汚れを洗う「選択洗浄性」がある。低刺激で、生分解性に優れ、他のアニオン界面活性剤による刺激も緩和する。
(3) (1)より低刺激でマイルドなシャンプー作りに起用。傷んだ髪に使うとコンディショニング効果を発揮する。帯電防止効果、生分解性もある。特にベタイン系は眼刺激が少なく、ベビー・シャンプーにも使用。また、アニオン界面活性剤の刺激を緩和する効果があり、泡質改善効果もある。
両性界面活性剤
ココアンホ酢酸Na
ラウロアンホ酢酸Na
ベタイン系の両性界面活性剤
ラウリルベタイン
コカミドプロピルベタイン
(4) 他の界面活性剤にブレンドして、泡質改善や刺激緩和のために使用されるタイプ。
ノニオン界面活性剤
コカミドDEA
ラウラミドDEA
デシルグルコシド
ラウリルグルコシド
脱脂力が極めて弱いので、洗浄成分としてではなく、泡質コントロールや、アニオン界面活性剤の刺激緩和のために使われる。
さて、界面活性剤には以上のようなタイプがあります。実際には、これらを混ぜ合わせて、しっとりタイプとか、さっぱり洗えるタイプとか、マイルド・タイプとか、ダメージヘア向けなどの製品づくりがなされています。各自の肌質や髪質、あるいは、ダメージの有無、年齢、好みの質感などに合わせてチョイスしましょう。
全成分表示の例
<例1>
↑
さっぱりと洗える上に生分解性もあってマイルドな、ラウレス-5酢酸Naとスルホコハク酸ラウレス2Naが主な洗浄成分。
そこに、よりマイルドなベタイン系の洗浄成分であるラウリルベタイン、コカミドプロピルベタインをブレンドして、静電気防止効果とコンディショニング効果を持たせている。
また、非イオン系界面活性剤であるコカミドDEAによって、泡質も上質なものとなっている。
時間が経過してもべたついたり重たくなることがなく、軽い仕上がり感が持続するので、皮脂がふつう~多めの人や、髪が傷んでいない人、根元の自然な立ち上がりを求める人、軽い質感が好みの人などに向いている。
ジメチコンやシクロメチコンなどのシリコーンは含まれていない。
<例2>
↑
肌バリア成分は残しながら余分な皮脂汚れを洗う「選択洗浄性」を持つ、ココイルグルタミン酸TEAが主な洗浄成分。乾燥肌やダメージヘアでもしっとりと落ち着かせる洗い上がり。
そこに、ラウラミドDEA(コカミドDEAよりもさらに高性能)をブレンドして、上質な泡質になるようコントロール。
また、加水分解コラーゲン、そして、3種類のアミノ酸(アルギニン、グルタミン酸、セリン)がダメージ部に補充されて傷んだ髪を補修。
このような落ち着かせ効果=錘(おもり)効果により、乾くと広がってしまう髪や剛毛も、落ち着いてまとまりやすくなる。また、タンパク質系・アミノ酸系を補いつつ、肌バリア成分を残すことから、エイジング・ケアにも向く。
ジメチコンやシクロメチコンなどのシリコーンは含まれていない。
いかがでしょうか。このように成分表を見ていけば、そのシャンプー剤のおおよその性格・性質が分かります。今後のシャンプー選びのご参考になりましたら幸いです^^