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カウチブログ。

Everything is gonna be alright!!

「そういうふうにできている」

2005-10-27 14:09:01 | 

ところで、一昨日ネットを見ていて、
ある妊婦が個室で便秘に苦しむ様子が延々と書かれた文章に目を奪われた。
その筆力とおかしさ加減は只者ではなく、
しかも、その妊婦は、目的をなかなか果たせず、ついに苦しさのあまり泣き出し、
そこでその文章は途切れているのだ。
どうしてもその続きが読みたい!と思い、誰の何の文章だろう?とタイトルに目をやると、
「そういうふうにできている」
とある。同タイトルの文庫本からの抜粋であることがわかった。
著者は、さくらももこだった。彼女の妊娠・出産の手記なのだ。
早々本屋に走り、即買いした。
で、その日の晩のうちに一気に読み終わった。

妊娠発覚から妊娠中のさまざまな心身の変化、
出産時や出産後のこと細かな意識描写。
本を読みながら声を出して笑ったのは久しぶりだった。
それらの出来事を通して、ある種の悟りを開いているのもすごいと思ったし、
かと思うと、作中でとにかくよく泣いている少女のような感受性にも、
流石と納得するものがあった。
何より、文章にリズムがあって、どんどん引き込まれてしまう。
この人は文章家としても、ものすごい実力を持っている。
ぜひとも見習いたいものだと思った。

ふつうの妊娠手記では絶対書かれていないようなエピソードも満載で、
爆笑できただけでなく意外とタメにもなったし、思わぬ掘り出し物だった。
他の作品も読んでみようと思う。


ううむ。

2005-09-21 16:27:19 | 

ほんと、やってもやっても終わらないわ~・・・仕事。
でも、ここが正念場といえよう。
これがひとしきり終わったら、その後はきっと、彼らは私をいい感じに「干して」くれるだろう。
その間に引継ぎ資料やらを作って・・・と。あくまで希望的観測だが。

この間「たまごクラブ」を初めて買ってみたんだが、それに飽き足らず
最近はニンプの出てくる小説や漫画がいろいろと読みたくなる。
んで、昨日は内田春菊の「私たちは繁殖している・レッド」を買って読んでみた。
しばらく読んでから、しまったと思った。自分が彼女の作品があまり好きではなかったことを思い出したのだ。
あまりいい読後感とは言えないなぁ・・・
何というか、「転んでもタダでは起きない」の度が過ぎるというか。
つまずいた石、粉々にしてドブに捨てないと気がすまないというのか。
今の夫と子供たちとの幸せをありのままに描くのはいいが、前夫を一方的にこきおろすのはどうかと思う。今や地位や名声だって彼女の方が上だというのに。
ここのところで、私は昔愛読していた、懐かしの紫門ふみのエッセイの一節を思い出した。(大体の文意)

―過去の男性(女性)に対し「あんな男(女)」と言ったその瞬間、
  あなたは自分をもそのレベルにまでおとしめることになるのです。

20代そこそこの若い頃は、彼女のリベラルなところに憧れたものだが、今は少しどうかと思ってしまう。
抑圧された感情の発露としてのみの仕事になっているような・・・。
まあ、一貫して「そんな自分に正直」なのが支持される所以なのかとも言えるのだが。


座学の一日

2005-08-26 16:37:33 | 

今週中にやらなければいけない仕事というのを昨日終えてしまったので
本日は一日、デスクで堂々と翻訳の勉強をしていました。

テキストは「トライアル現場主義」というタイトルの、
実際に使われたトライアル課題(プロの翻訳者への登竜門となる試験)と
その添削例などを詳解した本です。
著者は翻訳会社でトライアルを担当している人なのですが、
その解説の文章や合間のコラムなどが、なんせ「読ませる」のです。
雰囲気もリズム感も洗練されていて、しかもユーモアもある。
コトバをすごく愛してる人だなというのがよく分かりました。
いやしくも文章を綴ってお金にしているのなら、かくあるべしだと
本筋である翻訳テクニックはもちろんのこと、
一粒で二度おいしいステキなテキストに出会えました。

清清しい日です。

ループ

2005-08-25 11:58:10 | 

ボブ・ディランつながりで。

とかく哲学的で難解なディランの歌詞を分かりやすく紐解いてくれる奇跡の書、
それは、みうらじゅん著「アイデン&ティティ」だ。
最近映画化されたので知っている人も多いと思うが
悩めるミュージシャン中島の前にある日ディランが現れ、
その生活の端々に表れては彼の詞の一節を口ずさむ。

「どんな気がする ひとりぼっちで全然省みられないことは?」
「パーキングメーターに気をつけろ」

中島が踏み外しそうになったとき、踏み外してしまったとき、
ディランはそうやって警鐘を鳴らす。

その詞と物語の場面場面のマッチング具合にはまったく目からウロコ。
ディラン入門としてはうってつけの書といえよう。
ヘタな格言集よりもよっぽどズシンと来る。
それらのディランの言葉の中で一番心に残っているのは、次のような言葉。

「自分自身と戦っている人ほど激しい戦いをしている人はいない。
 そこに外からの敵が入り込む余地などない」

こないだの日記も、これを踏まえたものです。