【蜘蛛の糸(2022)】

根付は必ず紐を通して使うもの。
紐の穴がなければ、根付とは言わないんです。
かならず一緒につける紐なら、ただぶら下げるための道具ではなく、紐にも、紐にこそ意味のある根付をと作ったのがこちらの作品。
タイトルは【蜘蛛の糸】
そう、芥川龍之介の小説『蜘蛛の糸』をモチーフに制作しました。
コロナ禍で、みんな身動きが出来なかった頃、それでも明るく楽しくいられたのは、もうすぐ普通の生活に戻れるはずという希望でした。絶望の中でも、救われる道がきっとある、未来にはきっと良いことがある。
そうした希望の象徴を蜘蛛の糸に託して、制作したのがこの作品。
それでも救いはある。
そう信じて、明るく楽しく今を生きていきたいです。


梶浦明日香
asuka.netsuke@gmail.com