(前回からつづき)
薬師寺、唐招提寺とまわった後に、ようやく、本日の一応のメイン目的地、法隆寺へやってきました。
なぜメインなのかは、また後ほど。
公式サイトは→法隆寺
そう、↑トップ写真の石碑のとおり。
法隆寺の中門・金堂・五重塔は、法隆寺の北東にある法起寺と共に、「法隆寺地域の仏教建築物」として、1983年、日本で初めて世界文化遺産として登録されたのでしたね。
ちなみに、薬師寺や唐招提寺を含む「古都奈良の文化財」は、1998年の登録でした。
(世界遺産といえば、日本の世界遺産は現在のところ13ありますね。文化遺産が10、自然遺産が3。
リストはユネスコのページ、内容の詳細はウィキペディアのページなどで)
話を戻すと、法隆寺へは、JR法隆寺駅の前から1時間に3本くらいバスが出ていて、終点で降ります(約8分、170円)。
JRや近鉄の奈良駅前からのバスでも、来れるみたいですね。
実は法隆寺は前に夫と来ていて、文字だけの記事を書きました。
今日はも少しゆっくりしたいところだけど、たどりついた時点で既に3時半。うう、今回も駆け足か…
公式サイトの地図で見ていただいたらわかりますが、
法隆寺の境内というのは、かなりの広さ。
全部歩き回ったら、よい運動になります
まず最初の、「南大門」。開けた空間に大きくそびえ立ちます
(ちなみに今回撮りませんでしたが、バス通りから南大門に至る参道は
立派な松並木になっていて、雰囲気をつくっています)
南大門をくぐって、前方の視界。正面の中門(ちゅうもん)は、はるか遠くに!
中門の前まで来て、左(西)を向いたところ
右(東)を向いたところ。広い~
そしてこれが、世界遺産の中門。近すぎて全部見えないか
でもこの大きさ、わかっていただけます?
左右の金剛力士像も、迫力です
それでは、西院伽藍(さいいんがらん)のチケットを買って、回廊で囲われた中へ入ります。
中門のなかから、南大門方向を見たところ
そしてこれが五重塔。日本最古の五重塔ですね。高さ31.5mだそう
(蛇足だけど、日本一高い五重塔は、京都の教王護国寺(東寺)の五重塔、55mでーす)
大講堂
前に立つ灯篭には、「桂昌院(けいしょういん)」の文字が刻まれていて、たしか徳川5代将軍綱吉のお母さんでは。。。と前回も思ったけど、桂昌院がこの伽藍を整備していたんですね。(ウィキペディア「法隆寺」)
大講堂の前にて、左から金堂、中門、五重塔
これらが、世界遺産の“世界最古の仏教木造建築”か
周辺には、外国人観光客の姿が多く見られます
沈みゆく太陽と五重塔
金堂。中には、歴史の教科書にも出てくる釈迦三尊像(鞍作鳥(止利仏師)作)などの仏像が祀られています
…と、ざっとまわって、先に進みます。
弁天池のほとり、猫にモミジ
聖霊院(しょうりょういん)。中に安置されるのは聖徳太子像
続いて、西院伽藍のチケットで大宝蔵院(だいほうぞういん)にも入ります。
食堂(じきどう、左)、綱封殿(右)の前に、きれいに刈り込んだ木!
大宝蔵院といえば、あの大きな百済(くだら)観音像。何度見てもすらりと美しい観音様ですね。
あと私が好きなのは、玉虫厨子(たまむしのずし)。側面の絵がおもしろいんですよね。
…というくらいを、ざっと見て(ああーっ何てもったいない~、ばち当たりな私)ここを後にします。
出口で振り返ると、五重塔がきれい
大宝蔵院の出入口
東西の参道に戻って、桜の紅葉
このまま、前方(東)へ進んで、東院伽藍(とういんがらん)へ向かいます。
西院・東院の両伽藍は、互いにかなり離れています。
東大門のあたりで。うぅ~まだまだ先だー
やっと着いた。「四脚門」
奥の入口で、東院伽藍のチケットを買います。西院伽藍・大宝蔵院とは別料金です。
そこあるのは、これ!八角形の「夢殿(ゆめどの)」。これも歴史の教科書に出てきますね。
中に祀られるのは、聖徳太子と同じ大きさであるといわれる救世(ぐぜ)観音像。写真右の開いている扉から、見ることができます。
実は夢殿の扉がこのように開かれるのは、春と秋の年2回だけで、秋は11月22日までなんです。
私が、正倉院展の会期と間違えていたのはこれでして、何ともまぬけ。。。
で、22日までなら、はよ来なあかんと思って、今日来たわけです。
まあ、絶対今日、である必要はなかったけど、昨日の奈良リベンジと、前回見られなかったし、前から見てみたかったので。
そんなわけで、これが本来、今日のメインなのでした。だから今まで急いできたの。
客が数人集まると、案内係さんが来て、懐中電灯で中を照らしながら説明してくださります。
救世観音像は、長い間白布にくるまれた秘仏だったことも有名ですよね。穏やかなその表情を、たしかめたかったのですが。。。
あまり、よくわからない。
案内係さんの懐中電灯は、それほど強力なわけでもないし(仏像にあまり光を当ててはいけないから当然)、早口でさーっと説明しはるし。
おまけに、私は目が悪くて、コンタクトを入れているときている。
まばたきしたり、眉間にしわを寄せたり(??)、いろんなことして目を凝らすんだけど、なんとなくかすかにしか、表情がわからない。
…
歯だけでなく、目もわるくしたこと、はげしく後悔。
かなり長いこと眺めていましたが、結局見えず。
でも、本物の仏像が見れただけでも、よしとします。周りの装飾も、非常に美しいものでした。
帰り際、桜の間から五重塔
東院伽藍は、四脚門をくぐって夢殿のほうへ行かずに左手に進むと、鐘楼などがあり、そのさきに中宮寺(ちゅうぐうじ)の入口があります。
ここの如意輪観音菩薩半跏像(にょいんりんかんのんぼさつはんかぞう)はとっても好きなのですが、今日は時間切れでもう入れなかった。
とぼとぼと、東院伽藍を後にし西院伽藍の前のバス停まで戻ります。400mくらいあるんですよ。
さすがにしんどくなってきた。今日歩きっぱなしだし。
さらにここでもう一つ、悲しい事実―
時計は、もう4時半をまわっている。
ということは、今から奈良の中心部へ戻ったら、5時前後。
ほとんど昨日と同じ時間。ってことは、「日没により作業終了」てやつですか?
。。。
もうマジで、泣けてくる~~結局リベンジ果たせなかったやーん!!
まあ、でもね、一日三箇所回れたら、万々歳でしょ。と思うことにします。実際楽しかったし。
―賢明なる読者の皆さんは、きっと思ってらっしゃるでしょう。
「ほんまこのアスタって、なんでこんないつもバタバタしてて、最後にはなんか知らんけどピーピー泣いてるん?」って。
ですよねえ。私もそう思いますわ。(笑)
…ようやく、わかってきた。(ていうか今ごろ)
私って、そういう人なんですきっと。やーーっぱり、ガイドはあんまり向いていない気がしてくる今日この頃…
まあでも、このブログでのレポートは続けていきたいと思いますので、お暇なときにおつき合いくださいませ
ご静読ありがとうございました。それではまた。
玉虫厨子、教科書に載ってたから、本物見て、「これかぁ~」って思いました。
あとね、夢殿は壁にいっぱい落書きがあってショックでした。今でもありますか??
相合傘とか名前とかいっぱいありました。
それにしても、アスタさん、精力的ですね。京都から日帰りって、ちょっときついかもしれませんね。
でも、アスタさんのおかげで古都の文化に触れられて、私は観光気分が味わえました。
お疲れさまでしたぁ~。
なるほど~。やっぱり~。奈良と言えば、法隆寺ですよね?ここが、目的の場所だったのね~。
しかし!広い!敷地の中歩くだけでも、かなりの体力がいりますな~。
写真もたくさん撮らなくちゃ~だし~。
お~夢殿だぁ~。よう入りましたな~。
本当に、京都も奈良もいつでも見れる施設ばかりじゃないから見たければ、時期にあわせなければならないのね~。
秘仏の救世観音像は、あまりわからなかった??
仏様との出会いは縁ですから、そこから感じることだけでもいいのかもしれませんよ~。
私は大の樹好きですが、大樹と仏像はかかわっています。命の移し替えですね~♪
すばらしい記事を、見せていただきありがとうございました。
はあ~やっぱり大人にならないと、こういうものの価値って分からないのか…って、私だけ、か
夢殿の落書き。。。ってあったんですか!そ、それもよく分からない。。。仏像に、気を取られていました;
落書きって、残念だけどときどき見かけますね。がっかりしてしまいます。仏様が見てますよ…やる人って、叱られなきゃわからないんでしょうかね。
ありがとうございます。楽しんでいただけたなら、“ガイド”冥利に尽きます…玉虫厨子、玉虫の羽根が今もついている箇所があるとかないとか。でも、全部あるのを想像するだけでもちょっと楽しいですよね。
交通手段の都合を考えて一番後にしたのですが…
まあ、そのうち学ぶでしょう。(え?)
「柿くへば―」の句碑も、そういえば聖霊院の前の池だったか、の近くにあるんです…
(本文中でも挙げた、ウィキペディアの「法隆寺」ページで写真が見れます)
しっかり、見はぐりました。
やっぱり、学んでない。。。
たしかに、仏像も石や金属だけでなく、もちろん木彫りもありますもんね。しかも立派な木で彫ったものがたくさん。
木と仏様はつながっている。仏像との出会いは縁――
うめももさんにおっしゃっていただくと、説得力抜群ですよ!!ありがとうございます