汗と涙の着物生活 

突如着物に目覚め、ついに着物作成に挑戦。着付けに涙し、とどまらぬ物欲に冷や汗の毎日。

初釜で着物始め

2014-01-12 | お茶
松の内は過ぎましたが、
あけましておめでとうございます。
今年も、細々とでも当ブログを続けていきたいと思っております。

さて、落語の笑いと共に2013年は締めた我が着物生活。
2014年は例年通り、初釜とともに厳かにスタート。

一昨年は義父の突然の逝去により、初釜は不参加。着物始めは喪服。
昨年はわたしのうっかり伊豆旅行とのダブルブッキングによる新幹線での初釜参加。
ここ二年ほど、あわただしい着物始めが続いていた。

今年はもっと余裕ある始まりにしたいと、昨年のうちにコーディネートを検討。
下着や半衿付けも前日までに準備。
我ながらすばらしい。人間、やればできるもんだ。

だがしかし。
ちゃんと準備していたのに、いざ使う段になってこーリンベルトの留め金が壊れるというトラブルが…!
あわてて代わりにモスリンの紐で胸元をおさえたものの、なんとなく胸元がいつもりもたつく感じが否めないよね。
いたしかたなし。

予定時間り余分に時間がかかったものの、まあ無事に会場である先生のお宅に到着。
ひさびさに気持ちに余裕を持てる初釜にできましたよ。

結局、選んだ着物は濃紺に桧垣の地模様がはいっている椿柄附下。
これは、私がお茶を習ってから初めての初釜でも着た着物。
図らずも引っ越しで教室を変えることになったので、
気持ちも改め、初心を思い出してお稽古に臨もうという姿勢を表そうと思い、これにした。

帯は「涛声宝物文(とうせいほうもつもん)」という名前の唐織。
「涛」という感じが意味も読み方もわからず、何年かぶりに漢和辞典を調べちゃった(^^;)。
波間に宝物が浮かんでいて、おめでたーい柄でお正月にふさわしいかと思い…。

帯締めは成人式の時に親が買ってくれた朱色のもの。
最近のものに比べて短いんだが、これって時代の変化だよね。
私の胴回りが成長したせいじゃないよね(汗)

そして、初釜には何か新しいものを身に着けたいと思い、
帯揚げと足袋は、購入したものを今回初着用。
足袋は、甲の部分に綿が入っていて、足がしびれにくい仕立てになっているのだが、
まあ、確かに多少の効果はあったかも。
ただ、初釜のように何時間にもわたって正座が続く世界では、結局のところ痺れは必然だった…。



今回、先生のご自宅である古い日本家屋が会場だったのだが、
お茶は五感で感じる総合芸術ということを再認識。

障子越しの明かりで薄ぼんやりとした畳の部屋。
そこで浮き立つ着物の色や柄。
釜から立つ湯気。
釜のお湯に触れた後の酌から立つ湯気…
今回は特に、「視覚」での楽しさを発見することができた。
そして「味覚」(^^;)。
先生手ずから準備してくださった懐石が、あまりに本格的で、心の中でのけぞった。
前の先生のお料理もすばらしかったけど、お茶の先生って、必然的にお料理上手になるんだろうか?
せっかくなので、メモしておこうっと。

(0)(待合)甘酒 生姜入り
(1)飯、汁=生麩入り味噌汁、向付=自家製刺身こんにゃく
(2)酒=春鹿
(3)煮物=白味噌仕立て雑煮
(4)焼物=ホタテの幽庵焼き、お手製伊達巻
(5)吸い物=結び昆布の吸い物
(6)八寸=ごまめ、花豆の煮もの
(7)湯ノ子、香の物三種
(8)お菓子=花びら餅

お詰め(末客)となった私だが、本格的に懐石メニューをフルに体験したのは初めて。
正客から送られたさまざまな容器が私の前に、並べられ、これをどのタイミングで、どう返したらよいのか戸惑ったものの、
正客はじめ、他の皆様に教えていただいて何とか無事終了。

くわえて実は、薄茶席のお点前も担当したわたくし。
完全な練習不足でちょっと心配だったが、もお客様さまに「おいしい」とほめられ、いい気分で終了。
お点前役をお客様が良い気分にさせる。これぞ一座建立(ちょっと違うか…)

何をするにも自分の身の程以上のことはできない。
だからこそ、その「身の程」を大きくする努力が不可欠。
そんなことを改めて感じた初釜となった。





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4 コメント

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Unknown (香子)
2014-01-12 20:34:42
遅ればせながら
明けましておめでとうございます。

おぉ、キリっとして初春らしいお着物姿♪
いいですねえ (^-^)b

今年も宜しくお願いいたします。
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ありがとうございます! (はつき)
2014-01-12 22:10:01
香子さん

あけましておめでとうございます!

紺色は洋服でもよく着る色なので、抵抗感なく着られます。ピンクだとこうはいきません(笑)。

こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。
劇場などでお目に書かれるのを楽しみにしております。
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Unknown (神奈川絵美)
2014-01-16 22:42:34
こんにちは! 今年もよろしくお願いします
椿柄の附下、少し抽象的な感じが大人っぽくていいですね。
茶事は経験がないので、どんな風に進んでいくのだろうと
思いを巡らせながら読ませていただきました。
お点前もお疲れ様でした。
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絵美さん、ありがとうございます (はつき)
2014-01-17 11:48:19
絵美さん

こちらこそ、今年もよろしくお願いします。
こちらの附下、柄が筆で流し書きしたような柄で、いっけん何の花かわからないので、お茶には重宝します。茶花と被るのは避けたいので…。

お茶事、私もここまでフルコースは初めてでした。
禅宗の影響ってこういうことか…と勉強になりました。将来は、自分でも開けるようになりたいものです(^^)
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