犬は風邪ひかない？

ミルティーは 暴雨の日をのぞいて、　青天井の下に寝ている。

――犬も風邪をひくのだろうか。

ふと、　そんなことをおもった。


シェットランド・シープドッグ （ シェルティ ） は、　イギリスのスコットランド
地方 （ シェットランド諸島 ） の牧羊犬だ。

寒さには慣れているはずである。

もっとも、　イギリスの冬は氷点下になるので、　シェルティは その時期、　
インドアで飼われているらしい。


一方、　日本では 外飼いしている家庭も少なくはないようだ。

ミルティーに声をかけても、　たまに寝たまま起きなかったり、　鼻水を
たらしていることがある。

黙ってはいるけれど、　そんなときは調子が良くないのかもしれない。　

『 キック ・ アス 』 （ その2 ）

近所の犬友に聞いた話であるが、　その人が電車に乗っていたら、　ある男が
若者をぼこぼこにしていたそうだ。

発端は、　その若者が男の携帯の画面をちらっと見たからなのだという。

その場にいた人で男の暴行を止めに入ったのは、　わが犬友ひとりだけだった
そうだ。


だれだって 相手を注意しただけで暴力をふるわれたり、　刺されたりした
ら、　たまらない。　

先日は、　七十代の男性が交通違反を注意したら、　危害を加えられて 意識
不明の重体となった。

街中ですぐにキレるちんぴら。　このところ、　日本も治安がよいとはいえない。

かかわらないほうが利口とおもう人もいるだろう。


『 キック ・ アス 』のテーマは、　だれかが憂き目にあっているとき、　手をさし
のべる勇気を持てるか、　なのだとおもう。　

戦わなくたっていい。　介抱したり、　警察に知らせることだって、　勇気だ。

映画を観ていて、　いざというときに、　自分に何ができるかについて 考えさせ
られた。


ヒーローものにしては、　スラングや どぎつい描写があります。　マフィア映画
を観る心がまえで観たほうがよいかも。

タランティーノ作品や 『 シン ・ シティ 』 が好きな方には、　文句なしに 楽しめ
る作品です。

グラマーな女医がいないのは なぜか？

「 巨乳の女医など まずいない 」

『 研修医なな子 』 という漫画に そんなことが書いてあった。

なるほど。　

女性が書いているからか、　不思議と説得力があった。

いわれてみれば、　女医さんは みな華奢 （ きゃしゃ ） で 疲れた顔をしていて、　
グラマーという印象はない。

自分が入院していたときは 死にそうになっていたせいか、　女医さんと話して
いるときに胸を意識したことはなかったとおもうが、　たしかにグラマーな女医
さんというものに これまで出会ったことがない気がする。

なぜだろう。

女医さんは栄養価のことが頭にあり、　節制しているからか。

それとも、　あまりにハードで不健康な生活をおくっているため、　胸にまで
栄養が行き渡らないのだろうか。

あるいは、　胸が発育する前にゴールインして辞めていくからなのか。

ぼくがおもうに、　グラマーな女医さんもいないことはないが、　あの長白衣が
ボディーラインを隠し、　バストを目立たなくさせているのではないだろうか。


わかる方、　いたら教えてください。　　←　知ってどうする （ 笑 ）

a-ha 『 ♯９Ｄｒｅａｍ 』

本日は ジョン ・ レノンの曲の紹介を。

『 ♯９Ｄｒｅａｍ 』

前回紹介したとおり、　中島らもさんの小説 『 人体模型の夜 』 に収録されて
いる 『 エイト ・ アームズ ・ トゥ ・ ホールド ・ ユー 』 という短編は、　この曲
から 思いつかれたものとおもわれる。

ジョンには 〝 ９ 〟 という数字がついてまわる。

10月9日生まれ。　生家はニューキャッスルロード９番地。

マネージャーが初めてビートルズを見たのも、　ジョンとヨーコが出会ったのも
11月9日。

ビートルズ時代には、　『 レボリューション9 』 や 『 ワン ・ アフター909 』を
発表。

ちなみにこの曲は、　ジョンがヨーコと別居して９日目に書いたといわれてい
る。　ジョンが見た夢を そのまま曲にした。

シングルカットされ、　全米チャートは最高９位だった。

今回紹介するのは、　ノルウェーのポップバンドa-haによるカバーバージョン。

ジョン・レノンの曲も a-haがプレイすると、　清澄なa-haサウンドとなる。

歌詞は以下の通り。

　　　♪ずっと昔　夢で見たのだろうか？
　　　　あれはただの夢
　　　　でも　あれは
　　　　まるで現実のようだった
　　　　ぼくには現実のようにおもえた

　　　♪ぼくは通りを歩いていた
　　　　熱っぽくささやきかける樹々を抜けて
　　　　ぼくには聞こえるような気がした

　　　♪雨が静かに降りかけたとき
　　　　誰かがぼくの名を呼ぶような……
　　　　そんな気が……
　　　　そのとき　ふたつの霊が
　　　　不思議な踊りをしていた

　　　♪Ah！　Bowakawa、　pousse pousse
　　　　Ah！　Bowakawa、　pousse pousse
　　　　Ah！　Bowakawa、　pousse pousse


↓　をクリックすれば、　曲を聴くことができます。

a-ha 『 ♯９Ｄｒｅａｍ 』

食べる順番

先日のミルティの夕食。　ドッグフードに、　生キャベツと、　ジャガイモの
入ったみそ汁をぶっかけてやった。

皿のなかは、　ジャガイモ、　生キャベツ、　ドッグフード、　みそ汁の四層
となっている。

ミルティのとなりで、　ぼくは しばらく食べる様子を見守っていた。

お座りのあと、　しゃりにつくことを許されたミルティは、　まずジャガイモに
口をつけた。

ほかのおかずと混ざりあった皿のなかから、　器用に舌先でジャガイモだけ
セレクトして食べている。

次にドッグフードを舌でかき分け、　皿の底にあるみそ汁をなめ始めた。

みそ汁を平らげると、　ミルティは となりで様子を観察しているぼくの顔
をながめた。

とりあえず 好きなものは食べ終えたので、　ぼくに視線をおくる余裕が
できたのだ。

好物を最後に食べるぼくと異なり、　まず好きなものにありつくミルティ。

本能に忠実なのだろう。

並んで観た映画 （ その３ ）

ぼくの人生のなかで最も長時間並んで観た映画。　それは 『 機動戦士ガンダム
Ⅲ 』だ。　小学六年生のときである。

ガンダムは現在も制作されているようだが、　初期につくられた作品は 一大ブー
ムとなった。

自分がロボットに乗って敵と戦うというのは、　男の子にとって この上なくわくわく
することだ。

そのガンダムの劇場公開作第三弾を、　同じクラスの仲よし五人組で観にいこう
ということになった。


朝の六時に最寄駅で待ち合わせ、　横浜駅のはす向かいにあった、　旧相鉄ム
ービルへ足をはこんだ。

ムービルに到着したぼくら 洟 （ はな ） たれ軍団は、　息を呑んだ。

人、　人、　人。　すでに長蛇の列ができあがっており、　しかもその列はシアター
の入ったビルのまわりをぐるりと一周していたのである。　数百メートルの列だ。

同じ学校の生徒の顔も ちらほら見られたが、　ぼくらは列の最後尾に並んだ。

一回目の上映が終わり、　次の回の入場がはじまっても、　列はちょっとしか
進まない。　結局、　劇場に入れたのは、　午後の一時すぎだった。

しかも、　ぼくら洟たれ軍団はだれも席がとれず、　全員が通路の地べたに座っ
て映画を観た。

クラスメートのひとりが持ってきた菓子パンをみんなで分けて食べながら観た
のだが、　珍しいモビルスーツ （ ロボット ） が登場するたびに、　場内の子ども
たちからは、　大きなどよめきが起きた。


映画を観終わったぼくらは、　そのまま劇場内のトイレへ駆け込んだ。　当時の
人気作は入れ替え制だったのだが、　次の回の入場が始まるまで 個室トイレ
にこもり、　もう一回ガンダムを観ようという腹だったのだ。

だが、　シアターの係員がトイレまで入ってきて、　メガフォンで 「 あなたたち
がトイレを出るまで、　次の回の人たちが入場できません 」 と言われてしまっ
た。

まるで刑事に説得される銀行強盗である。　ぼくらは観念して、　個室トイレを
出た。

ちなみに、　宇都宮に住んでいる親戚のお兄さんは、　同じように映画を観た
あと、　シアターの個室トイレに籠城 （ ろうじょう ） し、　ガンダムを二回観る
ことに成功したそうだ。