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投資家の目線

投資家の目線950(ハマス対イスラエル)

 ハマスがガザの壁を越えて「イスラエル」内部を攻撃した。「ハマスの戦闘員らが、攻撃の標的とした市街地や軍事施設の詳細な地図を所持していた。また、イスラエル軍の装甲車の弱点を特定する戦術ガイドを携行する戦闘員もいた」(「[更新]ハマス戦闘員、イスラエル市街地や軍事施設の詳細地図を所持」 2023/10/13 ダウ・ジョーンズ配信)ので、それらの情報をどういうルートで入手したかわからないが、ハマスが綿密な攻撃計画を持っていたことがわかる。NATOがウクライナへ支援した武器がハマスをはじめ世界中に密売されているとトルコや香港のメディアが報じている(「ウクライナに供与される西側兵器は闇市場を通じて世界中に拡散している=中国メディア」 2023/2/3 SPUTNIK、「ウクライナ軍、ハマスに武器を密売=トルコ・メディア」 2023/10/13 SPUTNIK)。ウクライナはロシアが鹵獲したNATO製の武器をハマスに提供していると主張しており(「中東での戦争扇動、ロシアを利することに=ウクライナ大統領」 2023/10/10 ロイター)、ハマスがウクライナに提供された武器を使用していることは間違いないだろう。もしウクライナが、鹵獲した武器をロシアがハマスに提供していることを認識していた場合、ウクライナはそのことをイスラエルに伝達していたのだろうか?

 

 ハマスのロケット弾は、米国の支援で開発されたイスラエルのミサイル防衛システム「アイアンドーム」を突破した。ウクライナでの戦闘といい、米国の軍事技術に対して疑問を持つ国も多くなっただろう。しかもウクライナへの支援でNATOの弾薬が不足していることを、ロシアメディアSPUTNIKは米誌フォーリン・ポリシ―などの西側メディアを引用して伝えている(「【視点】ウクライナが原因でNATOの倉庫は空っぽ?NATOはイスラエルにどのような支援を提供できるのか?」 2023/10/11 SPUTNIK)。また、米連邦議会の関係者によれば、『イスラエルの対空防衛システム「アイアンドーム」用に十分な数の「タミル」迎撃ミサイルを提供できるかが「最大の懸念事項」だ』(「イスラエルの軍需品要請、米は容易に応じられず=米当局者」 2023/10/10 ダウ・ジョーンズ配信)という。在日米軍岩国基地では海兵隊の迷彩服も不足しており(”Marine Corps explores uniform options to offset camouflage supply shortages” 2023/10/4 Stars&Stripes)、米軍の兵站はどうなっているのだろうか?また、以前にも書いたが(投資家の目線876(J&J製新型コロナウイルスワクチンの使用制限))、新型コロナウイルスワクチンを接種した後に心筋炎などの副作用で苦しむパイロットが増加していた(”Treason! Vaccines are Injuring US Pilots” 2021/11/2 by Jamie White (henrymakow.com))。現在のイスラエル方面に展開している米海軍空母のパイロットの中にもワクチン接種の副作用に苦しんでいる人はいるのではないか?

 

 「バイデン米政権は議員らに対し、ホワイトハウスはウクライナ、イスラエル、台湾、国境警備のための緊急予算パッケージを議会に要請すると心積もりしておくよう伝えた」(「バイデン氏、イスラエル・ウクライナ・台湾・国境警備の予算一本化を検討」 2023/10/12 ダウ・ジョーンズ配信)とされる。共和党内にも賛同者がいるようで、ダン・サリバン上院議員(共和、アラスカ州)は、「そうした法案はイスラエル、ウクライナ、台湾に対する支援と国家警備強化策を組み合わせることで、議会においてより幅広い支持を集められると指摘」(同記事)している。ウクライナ支援と国境警備予算を組み合わせることでウクライナ支援予算を獲得しようとする目論見は、ケビン・マッカーシー下院議長が解任されることで頓挫した。共和党はトランプ前大統領の支持するジム・ジョーダン議員を下院議長候補に選出したため、どさくさに紛れてウクライナ支援予算を通す、ウクライナ、イスラエル、台湾、国境警備のための緊急予算パッケージの成立は困難になったと言えるだろう。

 

 米ディスカウントストア運営大手ダラー・ゼネラルでは、既存店売上高の伸びが四半期ごとに減速し、顧客による買い控えにより最終的に5-7月期(第2四半期)にはマイナスに転じた(「【市場の声】ダラー・ゼネラル、顧客の買い控えがマイナス要因」 2023/10/13 ダウ・ジョーンズ配信)。高級品分野においても、「米国では新型コロナ対策で世帯向けに給付された現金が底をつき、ヘネシーなどのコニャック・ブランドは1年を通じて出荷が低調だったが、この傾向が悪化している」(『【コラム】高級ブランドに陰り、イージーマネー去る――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」』 2023/10/12 ダウ・ジョーンズ配信)。米国内の家計が苦しくなっているのに、外国に大盤振る舞いしている余裕などないはずだ。

 

追記:

2023/10/16

米紙ニューヨーク・タイムズは、ロシアの砲弾の生産能力が欧米諸国の7倍にのぼると報じていた(「ロシアが兵器生産拡大、砲弾は欧米の7倍 米紙報道」 2023/9/14 日本経済新聞電子版)。ウクライナが支援不足を訴える中、ロシアは砲弾を十分に生産できている。米国政府や米国の研究機関が言うような、ロシアがDPRKから砲弾の支援を受けなければならない理由が見つからない。

 

2023/10/18

バイデン米大統領もウクライナへのクラスター爆弾供与の時、「これは弾薬に関する戦争だ。ウクライナの弾薬は底を突きつつあり、我々も不足している」(『ウクライナへのクラスター弾供与、「難しい決断」だった バイデン氏単独インタビュー』 2023/7/8 CNN)と、NATO側の弾薬不足を認めている。

 

2023/10/24

ハマスの戦闘員のマニュアルには、イスラエルの軍事装備の脆弱性を特定し、ナイフで殺害するためのヒントを提供する情報も含まれているという

Documents found on fighters reveal Hamas capabilities, bloody plans”

 By LOVEDAY MORRIS, STEVE HENDRIX THE WASHINGTON POST • October 22, 2023)。ハマスの情報部隊は、イスラエル軍の装備の脆弱性まで入手できるほど優秀なのか?

 

2023/12/2

11月11日にイランのライシ大統領はサウジアラビアのムハンマド皇太子とリヤドで会談。ハマスの攻撃が、サウジアラビアとイスラエルの関係改善をイランが妨害するためだと認識されているのなら、リヤドでの会談は設けられなかったのではないか?最近の情勢により、サウジアラビアにとって、イスラエルとの関係正常化は優先順位が低くなっているのかもしれない
 
↓米国防総省が、米国には中東で軍備を増強するカネがないと言っている。
 
”‘We’re taking it out of hide’: Pentagon says it has no money for Middle East buildup” 2023/11/28 POLITICO
 

 

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