理系離れによって次世代の技術者や研究者が育たなくなってしまうことが問題視されている。我々の生活は新たな発明品や科学的イノベーションによって支えられている。もし理系離れが今以上に深刻化したら、次世代のものづくりをはじめとする基盤が脆くなってしまうことが懸念される。
理系離れは主に中学生から高校生の世代で多く見られる傾向にある。その大きな原因の一つは受験を意識することで必然的に授業が複雑化することである。ほとんどの小学生は小学校を卒業後、受験をせずに中学校に進学をする。そのため、小学校での理系科目の授業は中学校や高校と比べて優しい内容になる。しかし、進学をし学年を重ねるにつれ徐々にその内容は複雑化していく。しかも学校によっては授業進捗の関係上実験をやらないケースもあり、より授業が単調になってしまうこともある。そのため、生徒が次々と理系科目に対して苦手意識を持ち始め理系離れが生じてしまう。
この理系離れの問題に対処するために、できるだけ多くの学生に理系科目に対し苦手意識を芽生えさせないようにすることが挙げられる。その具体的な対処法として調査学習やディベートなど自発的な学習を促すアクティブラーニングを実施することが有効である。このような主体的な問題発見や問題解決により学生の興味を惹きつけ、理系科目に対して苦手意識を持ちづらくなると考えられる。また生徒が主体となって学びに向き合うことで、生徒の意欲関心を刺激する機会も生まれ、受験に向けて学生が自発的に学習を進めるきっかけにもなることが期待される。