あらお しゅんすけ 3.11の記録

原子力災害に巻き込まれた一市民の<その後>を発信していきます

札幌たより No87 エートスプロジェクトについて

2014-07-19 17:38:07 | 日記
                       

≪ エートスプロジェクト ≫
原発事故後の復興事業に関連して、エートスプロジェクトと言われるものがあるのを
ご存知の方も多いでしょうがもう一度確認してみましょう。
その概要は次の詩の通りである。
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 エートスプロジェクト(あらおしゅんすけ詩集「安達太良のあおい空」より)

エートスは古代ギリシャ語ETHOS
意味するものは「いつもの場所」「習慣」「出発点」など

エートスプロジェクトは
チエルノブイリで試みられた復興の取り組み

自らの意思で放射能汚染されたふるさとにとどまり
放射能と共存してけな気に楽しく生きさせる取り組み

放射能文化を普及し
健康より経済を優先させる姿勢

深く携わっている人はジャックロシャール氏
ICRP、CEON、IAEAなど世界の原子力推進グループに繋がる人

ロシヤール氏は事故後日本政府の年20msv基準を支持
政府と打ち合わせ、福島でも活動開始

チエルノブイリでのプロジェクトの結果はどうだったのか
その選択をして後悔している人達はいないのか

エートスプロジェクトがフクシマに招くものは
福の神か、はたまた疫病神か
                             
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フクシマでは事故後の3年、復興に向けて国や県を挙げての各種復興支援プロジェクトが
動いている。
農産物の安全・販売キャンペーン、有名人を呼んでのイベント、観光キャンペーン、
福島県人を優先的に顕彰する事なども行われているふしがある。
うがった見方をすれば、お祭り騒ぎで肝心なことを忘れさせようとしているかのようだ。

実はエートスプロジェクトには陰に原発産業が見え隠れするのだが、
それを見分け、真に被害者、弱者のためのものなのかを見定め、
また本当に次の世代の県民国民のために望ましいものなのかを考える場合の
チエックポイントとして私は次の点をあげたい。

① プロジェクトの中でも事故の責任追及と正当な損害賠償請求も伴っているか。
(それは人災事故の再発防止、より健全な社会建設のためにも重要)
② リスク要因を含めて、プロジェクト自体が、正しい情報を流しているか。
(チェルノブイリの事例などを踏まえ危険情報も提示しながらプロジェクトを進めているか)
③ そのプロジェクトにより利益を得るのは誰か。陰のスポンサーがいないか。
(大局的・長期的観点から原子力産業グループへの利益誘導がないかどうかチエック)

原発事故後、国は明らかに国民に真実の情報をいくつもいくつも隠した。棄民した。
我々はあらゆる情報に対して一度は疑い、隠されているものがないか、
何が真実かを知る努力をしなくては、家族の命、自らの命を守り通すことは
できないことを身を持って知ったのである。