好きなものをちょっとだけ♪

今、感じていることは…。

もーいいかい!?

2009-02-19 22:44:52 | 中川晃教
すみません。
ホントに限界です。私の記憶力って…。

【かくれんぼ】

舞台の端で女が真っ赤なマニキュアを塗っている。

中央で別の若い女の子が怯えながら泣いている。

電話が鳴る。

「うん、そう、わかった…。」マニキュアの女

「お願い、家に帰して!!」

「電話があったわ。」
「お金ができなかったの?」
「仲間の1人が捕まったって。」

「助かった…。」
「それはどうかしら!? 仲間が1人捕まっただけ、
後2人は逃亡中だし私はここにいる。」

「お願い、あなたのことは誰にも言わないし、
この間のことは全て忘れる。あなたは私に危害を与えてないし!」
「誘拐って罪重いのよね。」


「足出して!!」
逃げようとする女の子を捕まえて足の指に真っ赤なマニキュアを塗る。

「逃げないの?」恐る恐る聞いてみる。
「さっきまではそう思ってた。でも気が変わっちゃった。
逃げて、逃げて、隠れる。一生隠れて暮らす。」
「…」

「ここだってすぐに見つかるわ。
ねぇ、あんた虹を見たことある?」
「あるけど…。」
「大きくて7色に輝いてる虹よ!私は虹が見たくて
雨上がりにはいつも外に出て探してた。
でも私に見えるのは灰色の色なんてないものだった。」

「かくれんぼ、したことある?
かくれんぼって隠れてるけどどこかで見つけられたいと
思ってると思わない。」

ドンドン、ドンドン、ドンドン、ドンドン、ドンドン

ドアを叩く音が次第に大きく強くなっていく。

「あ~ら見つかっちゃったみたいね~。」

「助けて。」
ドアに向かう女の子。
捕まえて銃を向ける。

「まだダメよ!人質になってもらおうかなー。」

ドンドン、ドンドン、ドンドン

「まだよ!
まぁだだよって言いなさい!」
「ヒック、ヒック…。」
「まぁだだよって言って!!」
「まぁ…まぁだだよ!」

「お願い。もうやめてー。」 ブーッ!
「くっさいッ!!」

「ごめんなさい。ヒック、ヒック」

ブーッ!!

「くっさいッ!!!」
「もういいわ。足の指まで美しいお嬢さん、
自由にしてあげる。トイレはあっちよ!」
「ありがとうー。」

一人残った誘拐犯の女。

「弾は3発入ってる。
虹が見たかった。希望とか、夢とか、恋愛とか、
みんなキラキラ輝いてた。」

バーン (一発目)

「かくれんぼ、みんな上手に隠れてたけど早く見つけて、
私はここよ!ここにいるのよ!!」

バーン (2発目)

「もういいかいは聞こえてるわ、でもまだよ!!」

バーン (3発目)

「もーいいかい!?は聞こえてるけど、もーいいよ。は言わない…。」

カチ (引き金を引く)

ドンドン、ドンドン、ドンドン、ガチャーン

「もーいーいよ。は言わないわ!」

バン、バン、バン、バン、バン
銃声が響く。

倒れる女。
壁に彼女の魂が体から幽体離脱して去っていくのが
映し出される。



【出物、腫れ物、ところ嫌わず!】(爆)


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