5. 中国・韓国と日本の違いの原点 「宰相とは料理人のこと 項目ニ」
「公徳心のない中国人」 一部引用編集簡略版
本章は以下の内容を適当に選別・分割して投稿予定です。
イ 分かり合えない日本と中国
ロ おぞましき専制政治
ハ あさましき食への執着心
ニ 宰相とは料理人のこと
ホ タブーなき食文化
ヘ 殺し合い食べ合う中国人
ト 日本では上に立つほど粗食
チ 素材の味を重んじる日本料理
リ 食こそが現世料理
ヌ 堕落する中国の権力者
ル 餓死する人民と豪華三昧の指導者
ヲ 「食指」の語源
ヨ 「ほう屎撒あ(ほうしさんあ:漢字出ず:ところかまわず、糞尿をまき散らす)」と「あ屎送尿(したいときに、大小便をするべきだ)」
タ 清潔な日本統治下の台湾
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ニ 宰相とは料理人のこと
宰相という言葉がある。日本でも、首相がしばしば、宰相と呼ばれている。初代の伊藤博文首相から、戦後なら、吉田茂首相から、安倍晋三首相まで歴代の首相が、宰相である。
しかし、日本ではまさか、「宰相」という言葉から、料理人を連想して、料理と結びつける者はいまい。
ところが、もとの中国では、「宰相」は腕が立つ料理人のことであり、厨房における優れた才能を評価されて、皇帝に仕える官吏全員の長となった。
漢和辞典(角川漢和中辞典)で、「宰」という字を、ひいてみると、解字として、「君主の側近くに仕えて、ことに料理をつかさどる者をいい、転じて官吏の長となった」と、解説されている。
さらに、字義として、「つかさどる。料理する」とでてくる。そして、「宰相」は「料理大臣」であると、せつめいされている。
日本では、古代の大和朝廷から、江戸時代が終わるまで、行政を束ねる最高官の条件として、料理の才能が問われたことはない。
殷(いん)は紀元前十世紀に滅亡した。中国最古の王朝である。殷の伊尹(いいん:人名)は、三代の皇帝に宰相というと、首相として仕えたが、料理の傑出した腕が認められて、抜擢された。
伊尹は、今日でも中国人によって、中華料理の宗家というと、仰ぎ見るべき本家として、崇められている。「割烹の聖人」とも、呼ばれる。
伊尹は「酒池肉林」の発明者としても、知られている。
清朝の最盛期を築いた乾隆帝のもとでは、故宮をはじめとして、離宮も含めて、宮殿の厨房である膳房(ぜんぼう)に、じつに一万人以上の料理人と、料理人を助ける使用人が働いていたと、記録されている。
中国の古典は、(軍師を召し抱えようとする時さえ)食に言及していることが、多い。食い意地が、張っているのだ。日本と、なんと違うことか。
参考:加瀬英明著「中国人韓国人にはなぜ「心」がないのか」
加藤英明氏は「ブリタニカ国際大百科事典」初代編集長