新幹線の駅はいつも緊張する。天井が高くて建物が大きいし、とにかく人通りが多い。お店が多くて目が回る。でも王子様の護衛が3人も一緒なので大丈夫。ノン太と鷹史さんと先生。 実はあの夜以来、鷹史さんと話すのを避けていた。何と言っていいかわからなくて、できるだけ考えないようにしていた。だいたいノン太とセットなので、鷹史さんと2人で話す機会などないから、避けていてもなんとかなっ . . . 本文を読む
トン介は怒っていた。「どうして人のおらんとこでそんなん勝手に決めとるんや」 トン介は自分が住吉の長男だという責任感が強いので、館長にきちんと挨拶して、右近を収蔵してもらえる件の御礼もちゃんと言った上で、礼儀正しく館長と岩井さん、葵さんの雑談にも付き合っていたのである。 そしてどうやら今回、トン介は留守番の流れなのだ。サクヤがだいたい住吉神社の半径5キロからせいぜい1 . . . 本文を読む
演奏中に踊り場ホールからウルマスとリューカの姿が消えたのも気がついた。楽器の片付けなどをキジローに頼んで探しに出ると、村主に親指で”来い”と合図された。多分ここだろうなと予想つけた場所にいた。裏手の池の傍でリューカがベンチに伸びていた。「だから言っといただろう」村主がペットボトルの水を差し出しつつ言う。ヤツは何だかんだ言いつつも面倒見がいいような気がする。リューカとの付き . . . 本文を読む
前段はこちら。(その1)、(その2)ーーーーー ○ ーーーーー ○ ーーーーー ○ ーーーーー ○ 少し遅い昼食は手打ちうどん屋でとった。桐花のリクエストだ。最近父親のキジローが手打ちうどんに凝っていて、少しお手伝いなどしたものだから、家でも外でも桐花はうどんに夢中なのである。お店の人が足でぐっぐっと踏んでいるのを、トン介に抱っこしてもらって一生懸命見学していた。運ばれて来たかけうどんを、トン介 . . . 本文を読む
前編(その1)はこちらから。---------------- ○ ---------------- ○ ---------------- ○ ---------------- 宮本研究室を出たところで電話が鳴った。院生の小野くんだ。「今、だいじょぶですか?」「うん。もう実習終わったの?」「はい。高山さん、大学に戻って来ます?」「うん。そのつもりだけど」 そう答えたところで、後ろの一団がどっと笑っ . . . 本文を読む
タイトルの連ツイは大炎上していろんな論考があちこちからにょきにょき伸びた。一方的にケアしてもらおうなんて、と憤慨する声多し。そんな都合のいいオカンは幻想だ、そうでなければ搾取だ、という結論に落ち着きつつある。そこで、おばちゃんから一言で終わらない連続ツイート。(※注:炎上したツイ主は既婚男性だった)___ʍ . . . 本文を読む