約一名大移動(引越し)を一週間後に控え、部屋の中の家具は大幅に減らしているのに、何故かゴタマゼ・・・
基本、「埃じゃ死なないさっ」をモットーとしている自分ですが、この季節外れの大掃除にストレスも倍増です。どなたか、メイドさん派遣してください。
(いや、違った、家政婦さんか)
そんな中、黙々とゴミを片付けていると、頭の中でカオルナが会話始めたりします。我ながら重症だなぁ~と耳を傾けていると、面白い発見が。
ルナ「見て~?ねぇ、カオル!ソファの裏!こんな綿ゴミ溜まってたよ?」
カオル「喜ぶな。」
ルナ「でも、笑っちゃうわね~?いくら見えない部分だったとはいえ、こんな中で生活してたんだから。もうちょっとちゃんと掃除しなくちゃ。・・・・・ね~!チャコ、明日お願いね~!?」
カオル「やらないのかっ!自分で!!」
『夫婦漫才・新婚バージョン』
(ってか、カオル氏、ツッコミかよ!)
・・・・・何、やってんだよ、俺・・・・・
おうっ そうじゃなくて、引越しを前に、ナーバスをステキに強調したオリジナルをアップしようと思ったのに!(自画自賛)
管理人の最近の実体験。ですが、照れくさいので別館・主役の高校生2人に会話させてみました。
いかがざんしょ?
あ!ちなみに実体験は実体験でも、「事件」に関しては、あくまで妄想ですから、驚かないでくださいね。(読みもしないうちにこんな注釈付けられても「?」でしょ~が)
・・・・・これ、書いた時、マジに別館も再起動させんとアカン思うたよ・・・・・
『 例えば、社会のルールとか 』
「・・・・・・ねぇ?3組にいたサエキっていう髪の長い子、転校したって知ってる?」
「・・・・・・知らね。」
アイツは、全く興味がない、というような返事しか返さなかった。
奴が今見ているのは、最近マイブームらしい科学雑誌。
珍しく真剣な目付きで文章を追っているようだから、ろくに話なんか聞いていないだろう。
こっちを見ないのは当然にしても、返事をしただけ上等だ。
「前に、会ってるよ。2ヶ月位前かなぁ。例の事件の時、3組の子何人かに話聞いたじゃん。ちょっとおどおどした感じの・・・・・あんたは別に彼女には聞かなくていい、って言ったけど、私はちょっと話したんだ。」
「ふ~ん・・・・・・・・」
・・・・・・・やっぱ、興味なさそう。
ま、別に聞いてなくてもいいや。
「なんかさ・・・・・いいところのお嬢様らしいんだけど、彼氏との付き合い反対されてるとかなんとか・・・・・結局、相手がどこの誰だかは教えてくれなかったけど、結構、長く話に付き合ったし、その後も何回か相談に乗ったんだよね。なのに、この間いきなりメールで『明日、転校するの。』って。明日って何!?意味わかんないしっ!」
「ん・・・・・・・・・・。」
・・・・・・・いよいよ、聞いてネェ。
ま、いいか別に。愚痴だし。
「それじゃ、いなくなる前に挨拶にでも来るのかな、って思ってたんだ。なのに、気が付いたらもういなかったよ。聞けば、クラスの子にもろくに挨拶なしだって。何なんだろ~!」
「・・・・・・・お前、そいつと何回会ったの。」「へ?」
・・・・・・・・聞いてたの。
何回・・・・・・・そう言われると・・・・・。
「・・・・・・・・3回くらい・・・・・・・?」
「3回くらいしか会ってないやつって、仲いい友達とか言えるわけ?」
「さぁ・・・・・仲いいとは別に・・・・・・なんてゆ~か、仕事の延長?相談に乗ってやってた、ってゆ~か・・・・・・・。」
「お前がそんな程度にしか思ってなかったんなら、相手だってそうなんじゃね~の?」
「えっ・・・・・・・」
奴は頬杖を付いたまま、実にさっくりと答えてくる。
視線はまだ、雑誌の上。
「いや・・・・・だってさ。いなくなるなら、ふつ~周囲へ挨拶ってもんが礼儀じゃん?社会のルールっつ~か、常識だよ。近所や親友だけでOKってもんでも・・・・・・・」
「最近続けて3回程度会ったやつにも挨拶が必要、というのが、『普通の礼儀』って誰が決めた?」
「は・・・・・・・・誰、って・・・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・相変わらず、理屈っぽい奴。
ムカっときたけど、もう一度奴の言葉を反芻したら、ちょっとだけ納得してしまう。
そういえば、世の常識、とか、社会のルール、とか。
「普通はね~?」とかいうのって、誰が決めたんだろう?
確かに一般的な冠婚葬祭のマナーとかはあるだろうけど、こういう場合の挨拶の仕方だなんて、人それぞれだ。
自分の中では常識だと思っていても、他の誰かにとってはそうじゃなくて。
他にもっと別の理由があるかもしれないのに。
でも。・・・・・・・・・・・・・ただ。
「決められてなんか、いないよ。いないけどさ・・・・・・最後だ、っていうんなら、せめて、ちらっと一言だけでも、話せれば良かったな。『元気でね!』だけでも、さ・・・・・・・・。」
だって、その一言だけで、なんとなく、後味がいい。
例えあまり仲いいわけじゃなかったとしても、あまり上手くいってなかった人だったとしても。
・・・・・・・・その一言で、全てが洗い流されるような気がしないか?
「・・・・・・なら、今度は、お前がそうすれば。」
奴は、やっぱりあっさりとそう言った。
絶対、人の話聞いてねぇぞ、と思ったのに、見上げると。
その視線は、雑誌を離れてしっかりとこっちを見ていた。
「やだね。」
「かわいくねぇ。」
「うるさっ!だって、あたし、いなくなんかなんないも~ん!」
「ウザイからいなくなれ。」
「ムカつくっ!」
「それよりさ、少しは情報通になってよ。興味がないからっていったって、あまりに疎いじゃん?サエキの件はもう有名だよ。」
「有名って何が。」
「サエキ、レイプされたから転校するんだよ。・・・・・・・・校内不純異性交遊。」
「不純異性交遊だなんて、今更誰も言わねぇよ」だなんて、本当に珍しくツッコミを入れてきたと思ったら、わざとらしく溜息を付いて。
「全然、別に珍しくねぇし。」
「あ、そ。・・・・・・・・・・ちなみに、相手はあんたのクラス担当の現国のヤマギだよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
奴の不機嫌そうな目付きを見て、思わずクスリと笑ってしまった。
見た目によらず、わりと『良識』をモットーとするコイツにとっては、平和なこの国で、マスコミの格好の餌となりそうなこのネタが、明らかに教頭あたりに揉み消されたと気付いた途端、得意のポーカーフェイスは崩れかける。
大人の都合で捻じ曲げられた、『社会のルール』は、未来を担う我々子供にとって、かなりな悪影響となっているわけ、だ。
だから。
「・・・・・・ヤマギ、この間、どこぞのお嬢様とお見合いしたとか言ってたな。」
「そう。教育委員会のオエライさんの娘だよ。ビミョ~な年齢のお嬢様。顔もビミョ~。」
「それでも、話が上手くいけば逆タマってやつだろ。」
「ま、そうだね。」
「お嬢様は、相手が実は女子高生萌えだって知ったらドン引きだよな。」
「ドン引きだねぇ。」
・・・・・・いまだに『社会のルール』を覚えられない、アダルトチルドレンには、お仕置きを。
私達は、図ったように、ニヤリと顔を見合わせた。
「・・・・・・と、いうわけなら、お前も逢ってくれば?」
「え?」
「サエキ?・・・・・・挨拶しようにも出来ない事情があった、ってことじゃねぇの。」
「あ・・・・・・・・・・・。」
自分の中では非常識だと感じても、当の本人にとってはそうじゃなくて。
・・・・・・・・・・・・・他にもっと別の深刻な理由があったということ。
話をしてみよう。
自分が話したい、と思うなら。
後悔、したくないのなら。
「友」を求める心に『ルール』はないのだから・・・・・・・・・・・・・・・。
END
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eriy
「実体験」というのは、御察しの通り、「挨拶もなしに、いきなり引っ越していった友人」の部分だけ、です。
すごく仲良かったわけじゃないけど、それなりの付き合いだったのに、なんだよ~!・・・・って思いはあったわけで。
そうなるとこっちは友人だと思っていたのに、相手はそう思ってなかったのかよっ!とか、大人げなく拗ねてみたり。
でもでも、詳しく掘り返してみると、相手にもいろいろ事情があるようです。
ちゃんと話をしなければ、わだかまりが出来たままで終わり、ってこと。
今回、自分が引っ越していく立場となったので、ご挨拶はちゃんとして回ろうと思ったんだけど・・・・・。
面倒くさいよね~~~~!!確かに(笑)
でも、ま、それが常識だよな・・・・って思ったところで、「ところで常識の線引きって誰がするんだよ?」ってツッコんだことが始まりだったのデシタ
とりあえず、管理人は小心者なので、出来るだけ波風立てないようにするだけなのダ