青色日誌

還暦を超え、子育てもひと段落。さて!

2006トランペットイヤーコンサート 本番日記

2006年05月01日 | 本番記録
2006年4月30日日曜日。午前8時30分。長い長い一日が始まった。海外アーティストとの競演コンサートも、定例ゴールデンウィーク企画のみで9回目、その他アメリカモンタレーにて経験したのも含めると、随分の回数に上るわけだが、何度経験しても、その緊張感は軽減しない。そうであるべきなのかも知れないが、日頃背広を身にまとい、眉間にしわを寄せ続ける日々を送る中年の私が、正に青年に戻ることの出来る日。メンバー一同そんな気持ちで朝の集合ミーティングのはじまりです。

会場は、名古屋市芸術創造センター。我々バンド歴30数年の歴史にあって、やがて10回ほども借りていようか、まさしく勝手を知った施設。きわめて順調に準備が進みます。以前の本番日誌にも書きましたが、事務局の役割を担う私は、会場班ではなく、受付回り班。今回は、パンフレットに挟むチラシが多く、例年より時間がかかります。とはいえ、順調にはけていきます。

受付班の記念撮影も怠らず?!受付周りの出来具合と、表の立て看板、そして、アンケート回収箱!!と、ここで誤字発覚。アンケート回収箱の横の青い文字、「鉛筆もいれてくだい」・・・。そう言う言葉があるんだと言いきる私に、全員、そんな言葉はないと一蹴。さらにはデビル副委員長に言いつけるぞ事態にまで。それだけは勘弁して。

会場班と言えば、こちらは力仕事が主。ひな壇を組んだり、ピアノを動かしたり。そう言うのに適した人たちがこちらの班に組み込まれます?!。まぁ頭脳仕事の受付班対、肉体労働の会場班と言ったところか!ははは。

ただ、受付班とはいえ小物作成担当者(いつからだったっけ)の私とすれば、トランペットの譜面台に貼り付けた、この真っ赤なプレートも作成。一寸小降りでしたが、何分百均で手に入れた物ですので、許して。・・・でも百均製には見えないでしょ!

9時搬入開始後、たった二時間でほぼセッティング完了。早い。実に早いと思います。その速さに一役買ったのがこのインカム。担当責任者に配布され、副委員長からの指示が飛ぶ!私も耳に付けることに・・。でも副委員長さんの声大きいから、反対の耳から聞こえてくること、多かったです!こういう段取りの良さ、チームワークの良さが、音に反映されると良いですけど・・果たしてどうでしょうか。

リハーサルが開始されました。まずはゲストなしの第一部の曲で、サウンドチェックです。今回は、音響の方が今までとは違う方。ところがさすが長年のおつきあい頂いている舞台監督、照明さんの仲間でいらっしゃる。非常に段取りよく、且つ良いサウンドに仕上げて下さいました。腰の低いNさま、次回もよろしくお願いいたします。

15時。待ちに待ったウェイン到着。7年ぶりの再開となる事自体がすごいこと、私が崇拝するプレーヤーなだけに、気持ちが高鳴る。早速机上での打ち合わせに入る。

ここでいつも思う。英語がしゃべれると良いということと、音符という共通語でつながる音楽のすばらしさ、ということ。その音符の共通語を示すように、副委員長の甲高いデビル語が発せられる。『「きゅるるるるん~」でお願いします』と。するとそのデビル氏の声のハイトーンに対抗して、小さい音ながら、まさに「きゅるるるるるん~」と音で真似をする。楽しい人柄が垣間見えた思いがした。

ウエインを交えてのリハーサルが始まる。何となく皆緊張。私もお客さんがいないのに緊張。ウエインはといえば、リハーサルと言うことで力半分ながら、美しい音色と、難なく上り詰めるハイトーン。さすが超一流。感無量である。ただ、ところどころ我々が思っていた部分と変更が加えられた。ラッパソロイストだから当然私に影響するところも少なからずあった。リハーサルとはいえ、私はウエインのバックだけは全力で吹いた。何となくそうしなと気がすまなかった。

その変更は、曲順にも及んだ。とはいえ、4曲目と5曲目の入れ替え。全くたいしたことはなく、逆に曲想から、そのようにされたらどうかという、ウエインの配慮でもあった。ところがその事態はここでやってきた。昨日、あまりにも印象的であったため、ここのみくりぬいた感じで書いたが、ありウエインの譜面を吹いてくれ事態。

昨日とやや重複するが、更につづける。 その指示を貰った時、真面目に10秒、いや15秒言葉が出なかった。みんなもどうして良いのか分からなかったろう。安易に「やれよ!」なんて言ったら、私の目がつり上がり、「簡単に言うな!」って食ってかかる事が分かっているから。

音域的に自信はあった。ただ、ただ全く想定外!まさしく大げさながら、腹をくくる思い。メンバーが私に、「最大のピンチ!」と言っていたが、ほんとだよ、最大のピンチ!!そして、そんな超重苦しい課題を頂き、何となくリハーサル終了。真面目にこのあたりの記憶薄いです。

ロビーにひしめく人。人。人。200人はお並び頂いたでしょうか。開演一時間以上前だというのにもかかわらず、受付めがけ列。当日券は完売。お帰り頂いた方も居らっしゃっとかで、誠に申し訳ありません。今後とも何卒よろしくお願いいたします。ただ、このあたりも私、記憶にスモークがかかっています。確か副委員長さんに、当日券の話で相談受けたようでしたが、どえらいいい加減な返事していたような・・・。失礼しました。全てがあの四小節のためで・・。

ご覧下さい。満席の図。これまだ開演数十分前の図です。有り難い限りです。しかし今回はメンバー自らが、受付の外では、並んで頂くお客様に「ここが最後尾です」のプラカードを持ち、受付では「いらっしゃいませ!」の声だし。そして会場内では、出入り口に張り付き、お迎え入れがてら、空席の案内をする。超手前味噌ですが、なんともマニュアルに沿った見事な運営!副委員長の手腕が光ります。

定時18時。開演です。なんともこの緊張感がたまらない!芸創センターでは初お目見えの赤シャツ。I本君の、ど初っぱなソロ「ジャストフレンズ」で開幕です。

これは何でしょう。そうです今回はメンバー紹介にも一工夫。それぞれのパートでそれぞれ思考をこらした「出し物」をすることに。そこで登場したのが、わたしがこれまた百均で購入してきた(なんでも百均ですみません)電池でつくミニミニイルミネーション。今回はO地先生の生徒さんがたが沢山訪れると言うことで、ラッパ隊出し物は先生の完全ソロによる「北の国から」!!!そしてバックを飾るはこのイルミネーションをラッパに巻いて、ペンライトの如くラッパを振る!発想者の私、うけるかどうか、ひじょーに心配でありましたが、「拍手」貰っちゃいました!!あーびっくり。

自分の所だけ力説であとは軽く流してすみませんが、トロンボーンは、「サンダーバード」のテーマを、ああでもない、こうでもないと練習を積み重ねただけ有る!?出来でありました。サックスはグルービー「さそり座の女」。リズム隊は、我々も参加して「浪花節だよ人生は」。さて、文字ではこれ以上説明つきません。 そして一部最後の曲。難解ドナリー。この曲を、エントリーするかどうか随分物議を醸しましたが、その苦労を吹き飛ばすかの如くの最後のかけ声と拍手。やー、嬉しいですね。

ウエイン登場です。観客がまってましたとばかりの拍手とかけ声。一寸びっくりするぐらいでしたが、いきなりのハイトーンは、観客一人一人の皆さんの心にぶすっと音を立てて突き刺さったようにまで感じます。進む曲全てにウエインのハイトーンは降り注がれます。ただ、我々も随分必死。あまりウエインを聞いていられません。あとからゆっくり聞いてみたいと思います。

そしてそして、私にウエイン譜が振られた曲。その時がやってきます。ウエインのフリューゲルは、観客全ての耳を奪い、正に聞き惚れてしまうそんな音色です。でも、私はそれをのんびり聞いている場合ではありません。そしてとうとうその時はやってきました。

昨日も書きましたが、ここはやはり印象的過ぎ。やはりこのことはもう一度書きたい。あのシフトで、私だけがやたら注目を浴びましたけど、実際は順番に役割が上がったわけです。で、そこの立役者は、先発O地さん、中継ぎI井君。両人ともとても素晴らしい音を奏でてくれたので、私もなんとか、そのウエイン譜を吹くことが出来ました。あそこでI井君こけていたら、私も絶対こけていた。宴会でウエインさんが言っていました。プレイの前に人と人とのつながりの重要性。身をもって体感した一瞬でした!!

これさえ終われば、もういけいけです。いけいけのいけいけ。高い音も何のその。あれさえ終わればいけいけです!そういえば、皆さんが各自のブログなどで書いて下さっていますが、自分のことのように皆さんが、今回そのたった4小節のフレーズを気にとめて頂きました。ありりがたいばかりです。そんな我が事のように気にとめて下さっていたからでしょうか、その後、全員いけいけのノリノリで出来ましたね!ウエインは更に更に輪をかけたようなすばらしいハイトーンを輝かせ、アンコール最後の曲の最後の音が途切れたその瞬間、客席に向かってスーパージャンボクラッカーが打ち出されました!!「どかーーん!!」安い委託料にもかかわらず、こんな豪華なサービス頂きまして、ありがとうございました!!

打ち上げではウエインさんをラッパ隊で囲み、質問攻めです。こんなチャンスは滅多にあるわけではないですからね!とてもためになりましたし、有り難かったです。恒例の「外人に手羽先でもてなすレアサウンズ」は、当然今年も健在。H君の活躍が光りました!

 

デビル実行副委員長は、最後まで場を盛り上げてくれました。多分私と同じで、このコンサートに思い入れる気持ちの現れだったのでしょう。もう、大騒ぎです!そして、なんと非公式ではありますが、来年も4月30日にコンサート決定。ますます嬉しい話であります!

そしてさすがウエインと言うことで、ご同業バンドの特にラッパ隊の方々が乱入。まぁ、賑やかな名古屋をウエインさんにはお見せできたのではないでしょうかね。私は美酒に酔いながら、大変久しぶりに翌朝4時まで呑んでしまいました。これぞ「達成感!」。最後になりますが、 コンサートでお世話になりました全ての方に感謝をいたし、本番日誌完。 です

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10 コメント

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グー (ぽこ)
2006-05-02 06:35:26
ラッパの譜面台の赤いパネルにバンドロゴ

とってもグー!!でした。

100均ってすごい。
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Unknown (デビルすねお)
2006-05-02 08:38:43
いつもながら、大作ですね。簡潔かつ丁寧さが伝わる文脈はまさに職人のなしえるワザでしょう。

今更、サックスの楽器紹介で心残りだったのはうしろでブラスにダンサーズをやってもらわなかったことでしょうか。味付けが不足していました。

今度の機会は是非、やっていただきます。フリは考えてありますよ。ヒャヒャヒャ…
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ぽこさま (あおやき)
2006-05-02 12:54:21
ご評価有難うございます。

よっぽど私は好きみたいです。

レアサウンズが!
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デビルさま (あおやき)
2006-05-02 12:56:10
ご投稿に感謝し、

写真を一部掲載させていただきました!!



次回のメンバー紹介も、ああいうのですか
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うらやまひ (盛り場ミュージシャン)
2006-05-02 16:43:30
大阪の、盛り場ミュージシャンです

GW合間の出勤日に、P-MARKでは禁止されている仕事以外のインタネットで、あおやきさんの晴れ姿をよましていただきました

最高のセッティングと最高のミュージシャン、熱いものが伝わってきました

しかしあの観客動員はすごいなあ・・・

実は、私も明日ステージだぁ



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Unknown (デビルすねお)
2006-05-02 16:45:26
あれあれあれっ…

バンドの練習日誌にはない非公開の写真を…

誰だ!!これっ撮ったのは? 
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フッフッフ・・・ (おとみでございます)
2006-05-02 18:40:30
アタシだす(σ ̄m ̄〃)ぷぷっ!

ナイスなベストショットだす
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Unknown (flatwound)
2006-05-02 20:26:59
今日自分の横で録音した音源(ベースの音を余りにもクリアに拾っているので非公開)の病院ブルースを改めて聴く。ウ~ンすんばらしい!今度からあおやきさんのことを、名古屋の「ウエルオン・バージロン」と呼ぼう。
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ざぶとん (デビルすねお)
2006-05-02 21:46:37
flatwoundさまにざぶとん2枚あげて!! 代わりにおとみでございますさまにざぶとん取って!!
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皆様 (あおやき)
2006-05-02 23:04:55
>盛り場ミュージシャンさま



投稿ありがとうございます。

やっぱり音楽は最高です。

盛り場ミュージシャンさんも、

すばらしいステージにして下さい。

ところで何処でやるのでしょうか・・・。

そして、サックス?ボーカル?両方!?



>デビルさま



やー、強引なまでの接近でしたねぇ・・。

ウエイン、デビルの呼称納得してましたね。

デビルさんも座布団取り上げです!



>おとみでございますさま



ナイスショットです!

今回は片づけお手伝い、

ご苦労様でした。



>flatwoundさま



へー、本番も録音していたの!

僕も聞いてみたいような、聞いてみたくないような。

怖い物見たさの心境です・・・。
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