冬の間、奥入瀬渓流は人影も疎ら・・・
しんしんと雪が降る中、瀬音だけが響きわたります。
渓流沿いの国道102号線には、除雪でできた高い雪の壁が聳え立っているため、川の流れを眺められる場所は限られてきます
ここは、そんな奥入瀬の流れを間近で見られる場所のひとつ。
「黄瀬バス停」から公衆トイレの方へ進んだところにある橋からの眺めです。
こちらは、奥入瀬渓流ホテルから十和田湖方面へ少し行ったところから
モノトーンの寒々しい風景ですが、水墨画に描かれそうな情景でもあります
さて、雪の中をしばらく歩いていると、当然のことながら体が冷えてきます
ということで、暖を取りにこちらの“奥入瀬渓流館”へお邪魔しました。
館内には、大町桂月ら文人の作品が展示されていたり、「奥入瀬源流水」が販売されていたりと色々なコーナーが設けられています。
そんな中、体を温めつつ素敵な午後のひとときを過ごせるナイスなセットメニューを発見 しかも¥650とは、安い!
奥入瀬珈琲と①レアチーズケーキ②アップルパイ③ホットサンドの中からひとつを選べるのですが、今回はアップルパイをチョイス
甘酸っぱい青森県産紅玉りんごのパイと奥入瀬源流水で淹れた温かいコーヒーで身も心もほっこりしたところで・・・
ふと、外を見ると凄い雪
そして、車が雪に埋もれている・・・
これは当然、雪をどかさねば動けぬ・・・
あぁ、せっかくほっこりしたのにまた逆戻りショック・・・
しかーしここは十和田湖温泉郷
温まる方法はまだあるのです
というわけで、こちら“蔦温泉旅館”で立寄り入浴です。
ところで、大町桂月がこよなく愛したことでも知られる蔦温泉ですが、1147(久安3)年には湯治小屋があったと文献に残っているそうで、それ以前は温泉を利用する人々のほとんどが八戸の人だったことから「八戸湯」と呼ばれていたようです
浴場のある本館の廊下から玄関方面を見るとこんな感じです。
風情を感じますね~
ちなみに、本館は1918(大正7)年に建てられたそうです。
肝心の温泉ですが『久安の湯』と『泉響の湯』があり、前者は男女時間交代制なのですが、訪れた時は男性の時間だったために『久安の湯』に集中して人が集まっていました
その間、私はこちらの『泉響の湯』を独り占めさせていただきました~ 穴場ですね(*^^)v
天井の低い久安の湯は浴室内にほわ~んと熱気が立ち込めていたのですが、天井の高い泉響の湯は少々ひんやりとしていました。
久安の湯の方が浴槽が大きめで人気のようですが、長くのんびりと入るには洗い場も付いている泉響の湯の方がいいのかなぁ~なんて思います
さて、この“蔦の湯”は源泉の湧く上にブナの湯船を乗せているとのことで、時折湯玉がぽこっと上がってくるのですが、これがまたなんともいい雰囲気を醸し出しているんですね~
最初は少々熱く感じたのですが、浸かっているうちにちょうどいい湯加減になってくる不思議なお湯でした。
おかげさまで体の芯までほっこり温まることができましたよ
このあと、日がとっぷり暮れた猛吹雪の八甲田山中を冷や冷やしながら帰りましたとさ・・・
( みなさんも、雪道の運転には十分気をつけて下さいね。)
§奥入瀬渓流館§
■住所 青森県十和田市大字奥瀬字栃久保183
■TEL 0176-74-1233
■営業時間 9:00~16:30
■定休日 なし
■最寄駅 JR七戸十和田駅(東北新幹線)
(駅から車で約1時間[冬期間はプラス30分前後]、八戸駅からJRバス【おいらせ号】で約1時間30分「焼山バス停」下車、徒歩約1分)
■(財)十和田湖ふるさと活性化公社HP http://www.oirase.or.jp/ (奥入瀬渓流館)
§蔦温泉旅館§
■住所 青森県十和田市大字奥瀬字蔦野湯1
■TEL 0176-74-2311 / FAX 0176-74-2244
■立寄り入浴時間 9:00~16:00 (但し、混み具合によって繰り上げ終了する場合があります)
■立寄り入浴料 大人¥500 / 小人¥200
■定休日 なし
■最寄駅 青森駅(奥羽本線/津軽海峡線/津軽線/青い森鉄道)
(駅から車で約1時間50分[※冬期間は迂回路を通行のため]、新青森駅からJRバス【みずうみ号】で約3時間12分)
■HP http://www.thuta.co.jp/index_p.cgi
by ヴァ♪