あおこのぶろぐ

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二期会「イル トロヴァトーレ」(2月18日)

2016-02-21 22:40:51 | 日記
二期会「イル トロヴァトーレ」を観に行きました。2月18日、東京文化会館、マチネ。
ギリギリまで迷っていましたが、JRの「ウルトラマンスタンプラリー」にチャレンジしており、ゴール駅が上野だったこと、18日が仕事休みの日だったことなど条件が揃っていたので行くことにしました。「トロヴァトーレ」はヴェルディのオペラの中でも、「ドン カルロ」「オテロ」「ファルスタッフ」に次いで好きな作品だし。

レオノーラ役が石原妙子さんから松井敦子さんに交替と言うニュースはホームページで見ていましたが、なんとマンリーコ役も、小原啓楼さんが体調不良のため、城宏憲さんに交替と張り出されているではありませんか。

マンリーコと言えば数あるテノールの役の中でも、聴かせどころの多い難役というイメージ。
破綻なく聴かせてくれれば御の字、という感じでしたが、それがしかも代役の、二期会オペラデビューという新人なら、多少の破綻は目をつぶろう、と多くの観客もそう思ったのではないかしら。
ところが。これが見事に破綻なく歌ってみせてくれました!
正直、圧倒的な迫力と陶酔という域にはまだまだというレベルでしたが、そういうレベルのテノールは日本ではもちろん、世界でもそうはいないと思うので、急遽の代役であれだけ聴かせてくれたら充分です!
城さん、演技(動き)もカヴァーで練習を積んで来たのでしょう、のびのびと、堂々としていました。カーテンコールでガッツポーズしていたので、ご当人もほっとしたと同時に会心の出来だったのでは?

レオノーラの松井さん、ルーナ伯爵の成田博之さんも安定した歌唱を聴かせてくれました。アズチェーナの中島郁子さんも、まだお若いのに迫力あるジプシー女ぶりでした。

この公演、ヴィジュアル的にも良かったです。
私はオペラにおいてヴィジュアルを重視します。容姿というだけでなく、演技、動きも含め。
もちろんヴィジュアル・歌唱揃っていれば文句ないのですが、どちらかを選ぶとしたら、多少歌唱面で劣っていてもヴィジュアルのいいほうを優先します。
だって、オペラは「総合芸術」ですもの。舞台はヴィジュアルは大事!
あくまでも私個人の意見ですが。

歌は確かにいいのだけど、ヒロインもヒーローも恋敵も、揃ってどすこい級の巨体で演技もイマイチいう公演の時は、感情移入出来なかったので、目をつぶってました。

今回主要キャストのヴィジュアルも良かった。
4階席だったので、オケピもよく見えましたが、指揮のバッティストーニのエネルギッシュな指揮ぶりも、ヴィジュアル的にも盛り上げていたように思います。

平日のマチネということで空席も目立っていましたが、私は「いいものを観た」という気分で帰りました。

城さんを始め若手歌手の皆さん、これからどんどん研鑽と経験を積んで、この公演を観たことをのちのち自慢出来るような大歌手になっていただきたいものです。

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